NPO法人を立ち上げました
お久しぶりです。
タカギです。
この度、ご報告というか「こんなことしてるよ〜」という宣伝も兼ねてnoteを書くことにしました。
※これは僕から高専関係者に向けたnoteです
NPO法人を立ち上げました
表題の通り、NPO法人VineTS(ビンタス)を設立しました。
本日(11月24日)に都庁から認証書を受け取り、正式にNPO法人となりました。
僕は副代表というポジションで主に書類仕事をしつつ、運営をしています。運営の人数は多いわけではないので、みんなであーだこーだ言って運営している段階です。
なんのNPO法人?
大学生のうちのマイノリティ属性を持つ人達(編入生、理系女子、大学進学第一世代)を対象に健全なキャリア育成を支援していくNPO法人です。
対象は色々書きましたが、現在は主に高専からの編入生を支援する活動をしているので今回は対象を編入生に絞って書いていきたいと思います。また、運営の中でも抱えている問題意識が異なるので、これは僕個人の考え方と捉えてください。
設立経緯
いきなり設立経緯を書くのは堅苦しいかと思ったのですが、経緯から話した方がVineTSのことを分かりやすく伝えられると思ったのでお付き合いください。
代表と僕は元々ZENPEN(全国編入生会)の代表と副代表でした。ZENPENは高専生の中では言わずと知れた高専生支援団体です。この団体は「高専間の情報格差を無くす」ことを目的とした学生団体です。編入試験の体験談や編入説明会といったイベントを主催しています。ZENPENの運営は非常に有意義なものでしたが、一方で「あれ?先輩編入生、後輩を助けてる場合じゃなくね??」と思うタイミングが幾つもありました。ぶっちゃけ、運営側の編入生だっていっぱいいっぱいだったからです。そこから何か編入生の生活を支援したいなぁ〜と考えるようになりました。
その後、色々ご縁が重なり、編入生を支援するNPO法人VineTSが誕生しました。なんでNPO法人にしたのかは後述します。
編入生の大学生活
編入生の大学生活は一般の3年生と比べると鬼のように忙しいです。もちろん多くの編入生はそんなこと承知の上で編入していると思いますし、個人の努力次第でどうとでもなります。それでも、単位変換が上手く行かず高専で取った単位を大学でも取ってる編入生や、内部生と馴染む機会が無く学科で孤立していたり、サークルに入れてない学生、引っ越して来たのに土地柄が合わずすぐに引っ越している学生を見ると「なんとかしたいなぁ」と強く思うわけです。
高専生や高専から編入した編入生は、多くの社会人の方から高く評価していただいております。僕調べで、もちろん色々なバイアスはかかっています。とはいえ、11月22日、11月23日に開催されておりました"慶應義塾大学 SFC Open Research Forum 2019"では、慶應大学の制度を変えてでもして研究室に高専生が欲しい!という教授や、実際に活躍している元高専生の方がいらっしゃいました。そこまで評価される高専生、編入生という属性を持つ学生が、(例え評価されてなくてもですが)単位変換やその他のしょうもないことで苦しむのは我慢ならん!
我々のアプローチ
肝心のアプローチですが、完全に模索中です。僕自身は情報のプラットホーム化とコミュニティ形成が大切なのではないかと思っていますし、当面はそれに挑戦する予定です。
そもそも、編入生がどんなことを求めているか一部示します。編入が決まっている高専5年生や学部3年生に聞いているので、入学前後の話になっています。
入学前に欲しいモノ編
土地勘(どこに住めばいいか)
単位認定のコツ
奨学金の話
入学後に欲しいモノ編
過去問
サークルの情報
入学してすぐに履修しないといけない授業と後でもいい授業
履修登録できてしまうが、実際にはキャンパスの場所が離れすぎていて連続履修が無理な授業
研究室配属、理想の研究室に行くために必須な条件を早く知る方法
サークル紹介など、1年生向けのイベント情報
先端研での研究などのプロジェクト情報
....これって普通の大学生は独自のコミュニティで入手出来ているものじゃないですか?入学時に出来た友達との情報交換やサークルの先輩からもらえる情報がほどんどです。ですが、編入生が1学部に2人3人くらいしか居ないがために情報弱者に陥っています。ほんならね、編入生コミュニティを作れっていう話ですよ。こんな情報は高専出身で同じ境遇の先輩から聞けばいいんですよ。各大学各学部で親切な編入生を各大学で探して、後輩とマッチング。これで一件落着...!そんなわけあるか!
先輩からの善意は常にあるものではありません。もちろん、自主的に先輩が後輩に情報提供をしてあげる大学もあります。東工大もその1つです。でも、先輩にお世話になったから後輩にも同じようにお世話してあげるという善意モデルは長くは続かないと思っています。先輩の負担が凄いんだもの。高専生は毎年3000人以上どこかの大学に編入します。そして、前述の情報は編入生の大学生活にとって割と大切な情報だと思います。その情報が先輩の親切特性によって左右されるのは安定しませんし、怖いですよね。
そこで、必要な情報を安定して新編入生に提供できるようにプラットホーム化したいと考えました。それがどのように管理するのか、どういう風に整理するかはまだ考えていないので、割愛します。(名案募集中)
それと同時に、編入生に必要な最低限の情報は学校から提供されるべきとも思っています。なので入学時に大学からそういう機会を作っていただけるように初めは関東の大学を中心に交渉していきたいと思っています。
私の考えるアプローチについてはこんな感じです。「先輩編入生の負担を如何に少なく後輩に持続的に情報提供する」ことを目標に進めて行きたいと思っています。
NPO法人にした理由
NPO法人ってなんか怪しいよね?俺もそう思う。では何故、学生団体ではなくNPO法人を設立したのか?詳しく話すと長くなるので割愛しますが、持続的に支援を続けるためにはNPO法人化が必要と判断しました。
残念ながら世の中には、いわゆる「やりがい搾取」「ブラックバイト」のように世間知らずの若者を利用しようとする大人もいます。
VineTSの活動は、学生のためになることをやっていきたい、それを安定して継続的に行うために、公益目的であることをはっきりと示し、継続的に東京都の監督下にて公益性のチェックが入るNPO法人化が必要という結論になりました。
高専生のような世間知らずが協賛金や協賛企業などの絡む団体を運営するためには、社会人の方のサポートが必要不可欠です。そのためVineTSにも弁護士や大学教授、起業家、ビジネスパーソンに世代を超えてサポートしていただいています。
さいごに
さて、こういう記事を書くのは結構ヘイトを集めると思ったので抵抗がありました。それでも一人でも多くの編入生に編入生を支える存在が出来つつあることを、ど〜〜してもアピールしたくて記事にしました。編入生の皆さんが抱えている問題自体が僕たちの活動に繋がるので、何か困っていることがあれば僕に連絡をいただければ幸いです。興味のない人は暖かく見守ってくれると嬉しいです。
さいごのさいごになりましたが、運営になんのリターンも見い出せない現状で、ただ「自分の苦労を後輩に味わわせたくない」という動機で一緒に運営してくれる人はいつでも探してます。興味のある方はご連絡ください。