選挙に行こう

仕事のストレス、酒を飲み過ぎ体調不良、終わらないネコ動画のヘビロテによる睡眠不足、お宝かガラクタかの判別も困難なPCの部品で散乱した机の前で、なにをどうやっても開かなくなってしまった折りたたみ式のパイプイス。これではもはや、凶器としてしか使うスベはあるまい。どれもこれもがひとつの因果、すべて政治家のせいである。

政治家が金と権力に汚い口先だけの人種であることを身を持って証明した、与えない与党。たいした代案もなく、なんでも批判するだけしか能がない、有り得ない野党。やつらを税金で養う理由は我々にはない。

考えに考えぬいて投げた一票は必ず、この国の未来に反映される!とは限らない。重い腰を上げて自ら足を運び行使した権利。その意思は、シンクロニシティ的に伝染し、多くの民の行動にも影響を与え、一票以上の意味を持つ力となり、これからの行政に深く作用するだろう!とも言い切れない。

それでもなぜ我々が選挙なんかにわざわざ出向かねばならないのか?特定の政党に一票いれることをすでに決めている、特定の組織に関わり、救いを求めて祈りを捧げる純粋な人たちや、情報収集には疎いくせに、知名度だけで選ぶくせに、必ず毎回、投票だけは欠かさない働きアリくらい真面目な人たちの票に数の力で負けてしまうからだ。それでは変革は起きようがない。

広い政界を見渡せば右も左もやべえやつらばかりである。息を吐くように打算的な嘘を吐き、清き一票を投じた純粋で真面目な人々の生活よりも自分の保身しか考えていないような。国民は役目を思い違えた政治家は当然に落選することを、本人に知らしめる義務があるのだ。

耳障りのいい言葉を並べる政治家に、どんな反対意見があるのだろうか?どんな人物が反対しているのだろうか?どんな情報に基づいて?あらゆる基準、角度からの精査が必要である。我々は求めている。議席の数の英雄を。

コンビニの値札を見て、飛び出す目ん玉、給料明細の差し引かれた金額に、えぐられる内臓、いきなりぶっ壊れた洗濯機。水も心も満たせない、不便にもほどがあるだろう。すべて政治家のせいである。民意を踏みにじった者へ鉄槌を下すスベはひとつしかない。選挙へ行こう!

選挙に行こうと言ってるだけなのに、気分はもはや革命家である。長いものに巻かれて忖度しまくりの議員、民意など理解できない、その自覚すらない世襲議員。金欲に溺れた裏金議員。自力では修復不能なバラバラの世界を前に、その時、やっと知るのだろう。役割、能力、複雑かつ繊細なその仕組みの、ひとつひとつを軽んじた者が、すわる席など、もうないことを。


いいなと思ったら応援しよう!