DARKER THAN BLACKはとにかく切ない.
こんばんは,烏龍茶です.
DARKER THAN BLACK(DTB),一気見してしまいました.
とにかくすごく良かったです.自分史上歴代一位です(エヴァ,シュタゲは除く).
なぜ今更になってDTB見たのかという理由は特にありませんが,最初はツキアカリのミチシルベ良いよね!って言うためだけに見始めたところはあります.
が,しかし.
とにかくいいストーリーが過ぎました.
色々思ったことがあるので完全ネタバレありで私の解釈をまとめたいと思います.
ネタバレありです.ご注意を!(まだDTBもHello, Worldも見てないよという方はこちら)
さて,DTBは1期25+1話,2期12話,外伝4話となっていて,この順に世に出ました.
しかし1期2期の間にはギャップがあり,外伝はその間の話となっています.
でも私的には外伝を最後に観るので良かったと思います.
森博嗣氏の書いたスカイ・クロラシリーズは刊行順と物語時系列がめちゃくちゃですが森氏自身の情報は全てを得られるならば時系列は関係ないという考えの元実験的にそうなったらしいです.
私はこの考え方に概ね同意です.
時系列はあまり大事ではありません.最後に得た情報によって筋道が整理されます.
それどころかその方が爽快感を伴うことさえあります.
DTB外伝はまさにそうでした.
そして何よりも思ったことは,この物語,切なすぎる...という感想でした.
1期についてはあまり考察ができていないので略してしまいます.
まず初めに2期について私の考えを述べようと思います.が,その前にちょっとHello, Worldという映画について私の考えを整理したいと思います.
Hello, Worldもまた考察が盛んに行われている映画で,それだけ不可解な点が多いと言えば聞こえが悪いかもしれませんが,考える余地のある映画です.
細かい考察は他の方にお任せします.検索すればいっぱい出てきます.
Hello, Worldは無限の記憶容量を有するALLTALEを開発し,京都のコピーを電子世界上に作ったという前提から始まります.
飛んでラストシーンですが,勘解由小路氏や一行氏がいる本当の世界は月にあります.
ここから私が考えたHello, Worldの科学者たちが目指したことは「地球のコピー」を作ることだったのではないか?ということです.
来る人類文明地球の滅亡に備え,現に人類は月世界に移住し,そしてきっと京都を手始めとして全世界を電子世界に保存しようとしたのではないでしょうか?ALLTALEの容量は無限なので可能でしょう.ここらへんは何というか野崎まどらしいと言えばらしい気もします.
哲学的見地をもってすればさらに深く考察できるのかもしれませんが,つまりコピーは本物か?という問題です.
ALLTALE上の世界はコピーではありますがそこにいる者たちにとっての現実であり,実世界と必ずしも完璧には一致する必然性はありません.(と思ってます).
(こういう言い方をするとサクラダリセットの相馬菫を思い出したりもします.)
さて,もうここまで言えばDTBを最後まで見た方なら分かると思いますが,科学者,もしくはパブリチェンコ博士がやろうとしたことはまさに地球のコピーを作ることだったのではないでしょうか?
それに必要だったのが,全世界の事象の観測=ドールシステムネットワークと人間の感情の培養システム=MEシステムネットワーク,だったのではないかと私は考えました.
つまりこれら2つがHello, WorldでいうALLTALEで,Hello, Worldとの相違点は物理的なもう一つの地球を用意するという点でした.これに関しては紫苑の能力を使いました.
なぜ科学者は地球のコピーを作りたがるのか.
これどこかに原典ないかなぁ.まあいわゆる科学者のエゴと言えばいいのかよく言えば正義感というか,世の中の発展のためだ!ってやつの究極形ですよね.
でもそのためだったとことんまで合理的に物事判断し,冷酷にもなります.
契約者と科学者いったいどちらが,まあ悪とまでは言いませんが,どちらがあれなんだろうね...と考えざるを得ません.
まあとにかく地球のコピーですよ.そしてそこで暮らす蘇芳とジュライら.
もともと蘇芳はMEシステムを試すための実験体だった.そしてゲートで紫苑と再会し最期を迎える.
ただ一人の人間として成長してきた蘇芳の運命の切なさ...これDTB2期「OPだけのアニメ」って言われてるの本当ですか?絶対最後まで見てないやん.こんな切なくて心がぎゅっとなる話,もう大号泣ですよ.
まあ最終話の未咲さんのモノローグ「BK201とイザナミは今もどこかで生きているだろう...」みたいなのは不要かなとは思いましたけど.
(おかげでぶつ切りになりかけた涙腺がコンクリみたいになりました.)
次に外伝ですが,2期で登場したイザナミ=銀の運命について描かれたお話になっています.
黒に人間として,仲間として扱われるようになった銀と銀が黒らを仲間とみなすようになっていくという話は1期で扱われていますね.
外伝ではそれがエスカレートしています.
そういえば黄について一言触れておくべきましれませんね.
黄もかなり好きなキャラでした.そしてまた,その最期がなんとも涙ものでした.
閑話休題
外伝では銀と黒はただの仲間以上の言ってしまえば愛がそこにはありました.
けれど銀は根本的にはドールです.
ドールは感情を持つことによってどうやら「進化」してしまうようなのです.詳細はよくわかりませんが,覚醒すると契約者を自身の能力を暴発させて死に追いやったり,「非契約者にまで被害が出ている」と触れられていましたね.
黒によってどんどん人間らしくなっていってしまう銀.
しかし,人間に近づいていくにつれ黒までも危険に晒してしまう.
そして銀はついに覚醒し,微かな銀本体が黒に言うわけです.
「私を殺して」
こんな...こんな切ない運命があってたまるか...
結局命からがら逃げだした黒は酒に明け暮れる日々.ここら辺は昔の女しか結局頭にない遠野貴樹みたいで最高でしたね.
そして銀は謎の機関に回収される.
そして現れた怪しい女に黒は告げられる.
「あの女はまだ生きている」
このときの黒のリアクションも最高でしたね.こうして2期へと話がつながるわけですね.
そして黒は蘇芳とであって,また蘇芳を一人の人間にしてしまう...
罪な男,いや,本当につらいのは黒かもしれませんね.
とにかく切ない.こんな運命があってたまるか...
私はもう完全にDTBのとりこになってしまいました.
基本的な話の筋は分かったのであとはもう1周は見て細かい考察をしようかなぁと思います.
...
はぁ.
進捗産まなきゃ...
おしまい.