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大人になってからの解釈

私はエヴァからアニメにハマったと言っても過言ではない。
リアルタイムで放送していたのは生まれて間もないので見ていないが、中1の時にたまたま再放送を見てどっぷりとハマってしまった。

旧劇場版も新劇場版も見た。アニメも再放送で全編観た。漫画もある。
当時は解釈のサイトなどをみてもいまいちよくわからなかった。特に旧劇までは。(今だによく分からんところあるが)
中学時代を全てエヴァに振り切ったぐらいだった。主人公たちの気持ちに自分を投影し痛々しい妄想で生きていた。

時は経ち、ミサトの年齢に近づいてきた。
Qでのシンジくんたちの年齢になった今、改めてエヴァに触れる。中学時代ほどの熱はないが、当時色々集めたグッズや設定集、本などは時折見返している。
新劇場版の解釈は色々あり、今でもみては勉強になるなと思っている。

シンジくんやアスカちゃんたち14歳の子とミサトの関係がわかるようになってきた

自分の親といい関係とはあまり言えない家だった。
だからなおさらシンジくんやアスカちゃんの気持ちや感情に自分自身を投影していたのかもしれない

いまなら、ミサトがシンジくんやアスカちゃんと不安定な関係でいたことに気がつく。

ヤマアラシのジレンマはミサトだったんだろうと。

リツコがミサトに会話の中で喩えとして出したもの。シンジくんがトゲトゲに怯えていたんじゃない。ミサトが【正しい距離を確保】したかったんだろうと思う。
シンジくんは見捨てられないようにエヴァにも乗り、ミサトに気にかけて欲しいから家出もした。
純粋に自分を見て自分に応えて欲しかったんじゃないかな。と
アスカちゃんだって(旧劇までは)自分を見て、私を認めて、と言うことにこだわる。

シンジとゲンドウの関係をミサトは自分の父との関係に置き換えてしまったのかもしれない。
シンジくんやアスカちゃんの【心の奥底の気持ち】に気づくことなく旧劇まででは世界が終わってしまった。

新劇でも情に厚く、シンジを放っておかないから一緒に暮らすが、どう接してあげたらいいのかわからない。指揮官としてしかシンジくんに答えられないのではなかったのだろうか。
情に絆された結果、本当にシンジくんが求めていることに気づかずシンジくんを失うことになる(ニアサードインパクト)
だからQでは厳格な指揮官として接していたのだろう。ミサトも不器用なのだ。距離が測れず、傷つけてしまうなら初めから優しくしない。ヤマアラシのジレンマのように。終盤でシンジくんは父親と落とし前をつけにいく。その時にやっとミサトのジレンマも程よい距離になったのではないだろうか
ミサトの視点の話だが、シンジくんも第3村で大きく成長したこともある。お互いが本当に信頼しあえたのがシンジくんがゲンドウと交戦する前の会話だろう

「行ってきます」
「いってらっしゃい」

ここで初めて他人行儀じゃない本当の家族になれたのではないかと思う。
シンジくんが第三村での成長を遂げて、ミサトとちゃんと心を交わせて、ゲンドウとの関係にも蹴りをつけれた。だからこそ、他者というのを拒絶することでも一つになるのでもなく、個人としては生きていくことを選択できたのではないだろうか。

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