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【レシピ】味噌づくり ☆天地返し一回目のご報告

2月初めに、仕込んだお味噌。
冷暗所に置いて、1ヶ月を越えたので、先日、一回目の天地返し(上下、ひっくり返すこと)を行いました。

味噌づくりの「天地返し」
1~1ヶ月半(30~50日)に一度、上下をひっくり返す作業で、
味噌の発酵・熟成をスムーズに進め、均一な味わいに仕上げる為のもの。
「切り返し」とも言います。

味噌の発酵・熟成期間は、半年以上。
その間、味噌の上部に空気が、下部には水分が溜まっていきます。
半年間、そのままにしておくと、
発酵・熟成むらが生じ、均一な味わいに、仕上がりません。
発酵・熟成の様子を確認する為にも、必ず、行いましょう!

※ 味噌屋さんなどでは、何十トンと大量に仕込むので、
樽(タンク)ごとひっくり返して、別の樽(タンク)に移し替える作業で
「天地返し(切り返し)」をしています。

それでは、天地返しをしていきましょう!

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1)味噌にのせていた重石を外してから、外袋(1枚目)を開ける。
  味噌を、内袋(2枚目)ごと取り出し、閉じ口が下になるように
  ひっくり返して、容器に入れなおす。

重石を外す
外袋(1枚目)を開ける
味噌を、内袋(2枚目)ごと取り出す


☆ ここが、ポイント ☆

必ず、内袋の中身、味噌の状態を確認しましょう!

まだ、仕込んで、一ヶ月。
今年の2月は、とても寒く、まだまだ発酵・熟成が進んでないので、
味噌の様子は、ほとんど変化がありませんでした。
なので、今回は、内袋をひっくり返すのみで、大丈夫でした。

ただ、暖冬で発酵・熟成が、より早く進んだり、
仕込んだ時、しっかり重石をしていないと、発酵の活発さに耐え切れず
内袋の中に、空気が溜まり、ぷくっと、袋が膨れてしまうこともあります。

空気が入ったままにしてしまうと、そこから、カビが生えてしまいます。
味噌は、空気が苦手(嫌気的発酵食品)だという事を、念頭に置き、
必ず、内袋中の空気を抜いてから、天地返しをしましょう。


内袋の閉じ口が下になるように、ひっくり返して、容器に入れなおす
( 内袋の底が、上に来ている状態です )


2)外袋の口も、しっかりと閉じる。
  この時も、余計な空気を袋の中に入れないように、
  できるだけ、内袋に沿わして、口を閉めましょう。


3)重石(おもり、塩等:味噌と同量分以上:今回は3㎏の塩袋を使用)を
  敷き詰めて、蓋をする。

重石(3㎏の塩袋を使用)を敷き詰める
重石を敷き詰めた状態
蓋をする


4)冷暗所で、保管。(我が家は、玄関の涼しい場所で保管しています)
  発酵・熟成をさせる

冷暗所で保管

ここが、ポイント!

( 再確認しましょう )

20℃~25℃で、発酵・熟成が進んでいきます。
この温度を保持できる場所に置きましょう。

味噌は、できるだけ空気には触れないようにすることが大事です。
空気を抜いて、しっかり重石しておけば、
春以降、気温が上昇、25℃以上になっても、
膨らむ活動を抑え込むことができます。

空気が残っていて、稀に、内袋が、ぷくっと膨らんでくることがあります。
その時は、空気を抜いて、もう一度しっかりと内袋、外袋を閉め、
重石を増やして押さえてから、冷暗所に置きましょう。


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次の天地返し(2回目)は、4月中旬。
実は、暖かい春になるこの時期が、一番、要注意。

一回目の天地返しで、なにも変化がなかった味噌も、一気に、発酵・熟成が進む時でもあります。

重石が十分でないと、活発になっていく発酵・熟成の力に負け、
急に、内袋の中に、空気は溜まりだします。
その力は、凄まじいもの。
重石さえも、ぐっと持ち上げ、容器の蓋を開けてしまう事もあるのです。

実は、私も、一度、ありました。
そういう状態になると、カビが生えやすくなったり、上手に発酵・熟成が進みません。

次の天地返し(4月中旬)まで、放置せずに、蓋が持ち上がっていないか、
時々、気にして見てみましょう。
容器に変化がなければ、大丈夫、そのまま保管します。

また、発酵・熟成の様子を、その都度、ご報告。
追加して、書いていきますので、よろしくお願い致します。

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☆味噌の作り方は、こちらからご覧頂けます。


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