言葉「ツイてない人には近づかないほうがいい」

先日、身も蓋もない言葉に出会ったので考察してみます。「ツイてない人には近づかないほうがいい」です。不幸が移るからだそうです。非常に印象的でした。

この言葉の文脈

1都3県に対する2度目の緊急事態宣言がまことしやかになりつつあった2021年1月初旬、仕事初めの翌日だったか翌々日に、1年間の事業の先行きを議論していたときのことです。既存のクライアントはコロナによって大打撃を受け、それに連動する格好で私の事業にも影響が出ていました。クライアントが大変なのもわかるが、かといって契約終了や支払の猶予を認めていたらウチが倒れてしまうので、交渉はちゃんとしないとね、という話をしている時でした。

この言葉の主

普段から身も蓋もない言い方をする人ですが、よくよく噛みしめると核心をついていることが後からわかります。

この言葉の含意の考察

ツイてない人というのは、与り知らないところで起きたことの影響を受けてしまった人、ということだと思います。コロナの影響を受けたのもまさにですし、技術革新によって自社技術が無効化されてしまったり、大雪で立ち往生するのもそうかも知れません。既存のものや従前のこと、起きてしまったことあまりに拘泥していると、どんどんとハマっていってしまう。むしろ新しいこと、希望を見い出せることに時間を使ったほうがいい、そしてツイてない人を見ると支援したくなるけれども、そうすると自分も未来に時間を使えなくなる、という意味だと解釈しています。投資で言うと損切りに通ずるものです。ツイてない人を前にしたとき、どこまで寄り添って、どこから未来に視点を切り替えるか(それは自分だけでなくそのツイてない人の未来に対しても)。目の前の大変なことは存在感が強いので、ズルズル引き込まれそうなときにこの言葉を思い出せるといいと思います。(おわり)

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