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インドネシアにおける電源別の発電設備容量推移
別号に述べたとおり、インドネシアにおいて再生可能エネルギー(以下、”再エネ”)が一次エネルギー総供給量に占める割合は、2022年の実績が12.3%であり、2025年に23%以上、2050年に31%以上といった目標が掲げられています。今回は、同国における発電設備容量の電源構成の推移について調べました。
インドネシア共和国エネルギー資源鉱物省が発表されたレポートからデータを拠出し、2018年から2022年まで各主要発電方法の設備容量が全体に対する割合を以下のグラフに整理しました。
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まず、石炭、ガス、石油等の化石燃料割合は5年間にわたって約85%前後に浮動していましたが、電源設備容量は2018年の55GWから、2022年には71GWに増加しておりました。インドネシア国に引き続き化石燃料が主力電源であることが確認出来ます。
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一方、再エネについては、主力電源となっているのが水力、バイオ、地熱となっております。設備容量は2022年末時点において、水力で6,689MW、バイオで3,074MW、地熱で2,360MWとなっており、水力は再エネ電源の中では53%占めております。一方で、太陽光は再エネ電源の中では2%にとどまっておりますが、2020年末時点では313MWあり、5年間で約248MWも増加しております。これは5年平均成長率で見ると年率37%になります。設備容量で見ると水力は今後の電源開発の主力電源であることが確認出来ますが、太陽光についても徐々に増えてきており、今後更なる発展を期待できるかと思います。