見出し画像

好きな人から突然とある事を仕掛けられて...

真冬の寒さと君を思う気持ちが拮抗している最近。

中3である俺らは所謂受験が近づく頃...

勉強の事よりも好きな人の事を頭に思い浮かべてしまう...。

彼女は小川彩という。

自分は幼稚園から今までずっと同じところに通い続けている所謂幼馴染。

彼女の明るい人柄と守りたくなるような愛嬌に気づけば惹かれていた...。

今年もクラスメイトなのだが...最近は中々話せていない...。

===============================

〇〇:はぁ...ただでさえ勉強するのが嫌いなのに、どうしても勉強しなきゃいけないのめんどくせえ...。

□□:それな...。

□□:でもお前頭いいから良くね?正直どこのレベルでも目指せるぐらいじゃん。

〇〇:うーん...。でもあんまり行きたい高校が決まってないんだよ...。

□□:お前の大好きな彩ちゃんが行く高校でいいじゃん...!笑

〇〇:ちょっとお前!!声が大きいだろ...!

□□:ごめんごめん笑

□□:でもお前幼稚園から今までずっと彩ちゃんと一緒だったんだろ...?

□□:なら高校も一緒のところ行けばいいじゃん。

〇〇:でも...彩の志望校聞いてない...。

□□:お前仲良いんだからそんぐらい聞くのなんか容易だろ...?

〇〇:まあ...。

□□:まあ...お前なら受験も恋愛も両立できると思うけどな...。

〇〇:頑張ってみるわ...。

□□:おう。

〇〇:(いくら幼馴染で多少仲がいいって言っても最近はあんまり話してないしな...。

〇〇:でも...自分から行動しないと何も始まんねえからな...。

〇〇:頑張るぞ...!

==========================

放課後...

彩:はぁ...。最近〇〇と話できてないなぁ...。


私は幼馴染の〇〇の事が好き。

いつも私と仲良くしてくれたり、優しく接してくれたり。

人に対して当たり前にできる事を当たり前にしてくれる。

そんな〇〇にいつしか好意を寄せていた。

彩:〇〇が私の事好きだったらなぁー!

彩:でも自分から好意を伝えることなんてできないしな...。

そんな事を考えていた。

〇〇:どこに彩いるのかな...。

〇〇:あっ...!あれ彩じゃないか...?

〇〇:彩?

彩:あっ...!〇〇じゃん!

俺の存在に気づくと満面の笑みでこっちを見てくる。

自分はこの笑顔に思わず表情が緩み、話したかった事を忘れそうになる。

彩:最近あまり話できてなかったね...笑

〇〇:うん。

彩:いきなりどうしたの?

〇〇:一つ聞きたい事があってさ...。

〇〇:いや...二つ!

〇〇:まず...一つ目は...彩ってどこの高校を志望校にしてるのかなって思って...。

彩:うーん...。

少し微笑み、顔を赤らめながら彩はこう答えた...。

彩:〇〇と同じ高校がいいな...?///

〇〇:えっ...!?何で...?

彩:〇〇の頭なら分かるでしょ...?///


この時に俺はある可能性を感じた...。

彩が俺のことを好きだという事に...。

だからこそこの質問をやけに聞きたくなった。


〇〇:じゃあ最後の質問ね...?

彩:うん...。

〇〇:彩って好きな人...いる...?

彩:えっ...!?


明らかに動揺している彩は何とか平然を装いながら頬杖をつき、笑顔でこう言った。

彩:さて...?どうだろうね...?///

〇〇:いるかいないかだけ教えてよ...?

彩:じゃあ〇〇が教えてくれたら教えてあげるっ!

〇〇:お...俺は...

〇〇:いるよ...。///

彩:そうなんだ...笑

彩:なら私と一緒だね...!笑


何かを悟ったかのような表情を見せる。

〇〇:じゃあ...俺は...もう帰るね?💦

〇〇:(なんか彩に色々と掴まれた気がする...。


彩:もうちょっと〇〇と話したかったなぁ...。

彩:でも何となく掴めちゃった!〇〇の事が笑

彩:ただでさえ最近〇〇と関わりが持ててないから、どうにないと...。

考えた末にとある事を思いつく。

彩:そうだ...!!

===============================

次の日...

〇〇:はあ...学校めんどくせえ...。いってきまーす...。

家の外に出るとそこには...

〇〇:彩!?

彩:へへっ笑

彩:久しぶりに〇〇と一緒に学校行きたいなって!

〇〇:お...おう...。

〇〇:(こ...これもしかしてバレてるのか...?

彩:(〇〇はたぶん私の事が好きだから...。私と一緒に登校できて嬉しいはず...!私も嬉しいし、一石二鳥!!

彩:(そして、〇〇と付き合える様な状況を作るための秘策も考えてきた!

〇〇:じゃあ...遅れないように行こっか...?

彩:うん...!

==========================

〇〇:(やべっ...緊張して中々話せねぇ...。

彩:(〇〇の事を意識しすぎて全然話せない...///

彩:(でも...勇気出さないと...!

彩:〇〇ぅ...?

〇〇:どうしたの...?


彩:〇〇にはとある試験を受けて貰います...!!

〇〇:し...試験...?

彩:試験の内容等は一切教えないから...!

彩:期間は今日から1週間で、すぐ結果は教えるから...!

〇〇:ちょ...ちょっと...?


そう言うと彩は行ってしまった...。

〇〇:ど...どういう事だよ...?


============================

それからというもの...

彩:〇〇?一緒にこの問題解いてくれない...?

〇〇:うん。いいよ...。

彩:ありがとう...!

〇〇:(なんか最近やたらと俺を頼ってくれる気がするんだよなぁ...。

〇〇:(でも、こういうところで優しくしてあげれば...もっと俺のことを好きにさせられるかも...。

〜〜
〜〜

更には...

俺の中学では食べたい人と一緒に給食を食べるシステム。

いつもは友達と一緒に食べていたのだが...。

彩:〇〇?

彩:一緒に給食食べよ...?

〇〇:えっ!?

彩:いいでしょ!?一緒に食べよ...?///

〇〇:うん///

〇〇:(おい...やっぱり最近積極的すぎるって...!!

〇〇:(これってもしかしてあの試験とかいうやつで俺のことを試してるのか...?

彩:(この作戦上手くいってるのかな...///

〜〜
〜〜

さらにさらに...

〇〇:さっ...帰るか...。

遅いよー!!

〇〇:えっ!?

そこには彩がいて...。

彩:今日は一緒に帰りたい気分だったの...!///

〇〇:じゃあ一緒に帰ろうよ。

彩:う...うん///

〜〜
〜〜

しばらく歩いて...

〇〇:(そういえば、今あの事を聞くのにうってつけのタイミングじゃねえか...?

〇〇:そういえばさ...?

彩:うん...?どうしたの...?

〇〇:この前試験を受けてもらうって言ってきたじゃん...。

彩:えっ!?う...うん...。

〇〇:何でいきなり試験(?)を受けてもらうって言ってきたのかを本人の口から聞きたくて...。

〇〇:自分の持論もあるんだけど...。

彩:じゃあまずそっちから聞かせてよ...。

〇〇:もしかしたら彩って俺のこと好きなのかなって...思ってるんだけど...。

〇〇:自惚れてるのかもしれないけど...。


少しの沈黙が続き...

彩:バレちゃってたのか...笑///

〇〇:えっ...?本当にそうだったの...!?

彩:実はあの時に〇〇が話しかけてくれた時があったじゃん...?

〇〇:うん...。

彩:あの時に〇〇が自分で好きな人いるって言ってた時に、やけに動揺して顔を赤くしてたから私の事好きなのかなって思って...。

彩:あの時既に私も〇〇の事が好きだったの...

彩:でも自分から伝える事ができなかったから、試験っていう体で〇〇に近寄ってさらに私の事好きになってもらおうかなって///

〇〇:俺が彩のこと好きだってことバレてたのか...。///

彩:気づいてた...笑///

〇〇:教えてくれない...?

〇〇:合格なのか不合格なのか教えてよ...。

彩:えっ!?そ...それは...合格に決まってるじゃん...///

〇〇:よかった...!笑

彩:でも...

彩:告白は〇〇からしてほしいな?///


〇〇:彩の事がずっと好きだった。

〇〇:俺と付き合ってほしい....///


彩:うん!!

彩:よろしくね///


こうして2人は長年想い続けてた相手と付き合う事になりました...。


Fin


読んでいただきありがとうございました。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?