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命に宿った灯火が尽きるまで僕は君を愛したい

僕の名前は山下〇〇。高校2年の17歳。

自分には愛しの彼女がいる。

名前は賀喜遥香。

幼馴染で幼稚園から高校までずっと一緒。

そんな彼女がずっと好きで

中学2年生の時に告白して付き合い始めた。

互いに大好きで色々なことをしたり、色々なところに行ったり、沢山の思い出を作ってきた。

これからも沢山の思い出を残そう。そう思っていたある日だった。




〇〇:痛ってえな....

ある日自分の膝に耐えがたい疼痛と腫れがあった。

母に症状を伝え病院に連れて行ってもらう事に。

そこで告げられた病名は、





医者:〇〇君は原発性骨悪性腫瘍、いわゆる骨肉腫です。

医者:症状はかなり進行していて、転移も見られます。

その時自分の目の前が真っ暗になり、酷く絶望を感じた。

この日から入院生活が始まった。


1ヶ月後

遥香:〇〇〜今日も来たよー!!

〇〇:待ってたよ笑

遥香は入院する事になったと伝えるとその日から毎日お見舞いに来てくれた。


〇〇:今日の学校はどうだった?

遥香:楽しかったけど〇〇がそばに居ないと寂しい...

〇〇:嬉しいこと言ってくれるじゃん笑

遥香:ねぇ?

〇〇:どうした?

遥香:〇〇の病気は治るの?

遥香には入院することしか伝えてなく病状は詳しく伝えていなかった。

〇〇:治るよ!安心して。

遥香:ならいいけど...

他愛もない話をして...20分後

遥香:また明日も来るね!

〇〇:待ってるよ!

今日も伝えられなかった。本当の自分の状態を。
悲しむ顔が見たくない。悲しませたくないその一心だった。でも治すのはほぼ不可能に近い。心の中でそう思っていた。




2週間後

さらに病状は悪化し体を起こすたびに膝に激しい疼痛が響き、全身状態が悪化し始めていた。

遥香:本当に大丈夫なの?

〇〇:...本当は...大丈夫じゃないんだよね...。

自分はようやく本当のことを伝えた。

遥香:え... なんで本当のこと言ってくれなかったの...

〇〇:悲しませたくなかったんだよ....

遥香:〇〇はどうなっちゃうの?

〇〇:長くてあと数週間〜1ヶ月くらいだな。

遥香:どうして...どうしてなの...

〇〇:本当にごめん...伝えたかったけど、伝える勇気がなかった...。

遥香:なんで〇〇がこんなことに....

〇〇:とにかく、俺は...もう長くは生きられない。
  だから...死ぬ前に遥香と沢山思い出を作りたい。

遥香:うん...グスッ

この日から「遥香との思い出大作戦」(?)が始まった。



一つ目

遊園地に行く!!

〇〇、遥香:着いた〜!!

遥香:体調は大丈夫なの?

〇〇:その質問は今は愚問だよ笑

〇〇:思いっきり楽しもうぜ?

遥香:うん!!



遥香:キャーーーーー!!

〇〇:声大きいな笑

遥香:だってものすごく楽しいんだもん!!

〇〇:楽しそうでなによりだよ笑

遥香:〇〇も楽しいでしょ!?

〇〇:ものすごく楽しいよ!

この後も2人は遊園地を満喫して最後は観覧車に...

遥香:今日は楽しかったね!

〇〇:うん...。

遥香:〇〇...。

〇〇:やっぱり死にたくない...。グスッ

遥香は何と言葉をかけてやろうか分からなかった。
その代わりに...

遥香:私には弱いところ見せてよ...。甘えてきてよ...。

〇〇:うん...グスッ

遥香はまるで母のように大きく包み込むように〇〇を抱きしめた。

遥香:大好きだよ。〇〇。

〇〇:俺も大好きだよ...。グスッ

2人は煌々と輝く月と重なりながら優しい口付けを交わした。

遥香:まだまだいっぱい思い出作るよ!!

〇〇:もちろん!!






二つ目

どちらかの家でお泊まりする!!

遥香:久しぶりだなぁ〇〇の家。笑

〇〇:部屋が少し汚くて呼べんかった。笑

遥香:別にいいのに笑

〇〇:何で部屋が汚くてもいいの?

遥香:そんな〇〇が好きって答えじゃだめ?

〇〇:...///

遥香:あれぇ〜照れてるっ笑

〇〇:うるせぇ...///

遥香:笑

〇〇:とにかく、何すんだよ?

遥香:まずは一緒にゲームしよっ?

〇〇:いいぜ?絶対負けねえけどな笑

遥香:..ムゥ...絶対負けないもんっ😡

勝負の結果は...

〇〇:ふぅ...危ねえ。ちょっと油断したわ笑

遥香:あともうちょっとだったのにぃ!!

〇〇:めっちゃ楽しいわ笑 もっとやろうぜ!

遥香:私もすごく楽しい!!次は負けないからねっ!

〇〇:負ける気しないけどなぁ笑

遥香:😡😡

結局、遥香は一回も勝てなかったとか...笑

その後もドラマや映画を観たり、一緒にご飯を作って食べたり、一緒にお風呂に入ったり、たくさんの出来ることをした。

PM23:00

遥香:そろそろ寝る?

〇〇:うん。

遥香:一緒に寝よ?

〇〇:うん。

遥香:調子はどう?

〇〇:体が動かない...。あとは息苦しい...。

遥香〇〇...。グスッ

〇〇:たとえ俺が死んでも俺の分まで幸せに長生きしてくれよ...。笑

遥香:わかってるよ笑。グスッ

〇〇:寝よう。

遥香:うん。

〇〇:おやすみ。

遥香:おやすみ。

2人は寝る前に優しく口付けをして寝た。







朝、遥香が起きると〇〇は冷たい体をして安らかに眠っていた。

遥香:苦しくなかったかな...?グスッ
もっとたくさん思い出作りたかったよ...。
戻ってきてよ...。〇〇...。グスッ







1週間後
〇〇のお葬式やお通夜が一通り終わった。
遥香は〇〇が突然目の前からいなくなった事実を信じられず、憔悴しきっていた。そんな時だった。

母:遥香〜

遥香:何?お母さん。

母:これ。〇〇君から預かってた手紙。

遥香:え...。

早速読んでみることに。


          遥香へ

手紙を書いてみました。この手紙が遥香の手に渡る時には、もう俺はこの世にいないと思う。いつも恥ずかしくて伝えにくかったことを、この手紙で伝えてみようかな笑。
まず最初にいつもありがとう。いつも大好きって言ってくれるのが嬉しかった。自分はあんまり伝えられなくて今思うと効果してるし、申し訳なく思ってる。自分の体の状態を初めて打ち明けた後も、いつも笑顔で甘えさせてくれたね。思い出を作ってくれたのも嬉しかった。本当はもっと思い出作りたかったけどね笑
俺は遥香が隣にいてくれて本当に幸せだった。
今まで本当にありがとう。
死ぬ前も愛してたけど、死んでからも遥香のことを愛させてください。
         大好きだよ。
                 〇〇より






遥香:〇〇...グスッ
私も幸せだったよ...グスッ
ずっと大好きだよ...グスッ

       これからも大好きだよ。




end




突然、自分の大切な人が、目の前からいなくなるかもしれません。そんな時にもっと好きって伝えられればよかったと思うことがないように、日々愛情を伝えてあげてください。
読んでいただきありがとうございました。







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