推し事をするために大事なライン引き

ちょくちょくVtuberさんの事を話題に出す私。
今回、特に推しているわけではなかったけれど推しとよく関わっていて
ゲーム上手いな、面白いなと思っていたVtuberさんが無期限の活動休止をするとの報を受けひっくり返った。
だって、デビューから1年目で同期の3Dお披露目が立て続けに行われていて
そろそろアクシア君も3D来そうだなぁと思っていたし、
にじさんじさんの大型フェスにも登壇予定のこの時期に急にぷっつりと活動を休止します。なんて言われるとは思っていなかった。

何故この勢いに乗りまくった時期に活動を休止する判断に至ったか。
本人の口から動画として語られた経緯がそれはもうとんでもないものだった。

現在ネットニュースなどで切り取られたキャッチ―なフレーズが独り歩きしていて勘違いを産んで
それでまた誹謗中傷なんかが発生している様が散見されているので
気になる人は動画を見てほしい。
後半のヒートアップから感じるに、相当はらわた煮えくりかえっているだろうに、
現状どういう対処をしているのか、やめてほしいこと、受け入れてもらえなかったこと、簡潔に自分の言葉で伝えてくれているので、
本当にこれ他者の言葉じゃなくて自分の耳で聞いて自分の脳で噛み砕いてほしい。
アクシア・クローネ君を知らない人でも、Vtuberを推してない人でも、
誰かを好きになった時に心に刻んでおかないといけない事が詰まっていると思った。

ネットニュースで大々的に取り上げられた際、「彼女ヅラしないでくれ」「母親ヅラしないでくれ」という言葉が独り歩きして
「そんな女を食い物にしているんだろう」とか「反抗期じゃんww」とか言う言葉が散見された。

彼は1年間の活動の中で、こういう「後方腕組み彼女ヅラ」や「後方腕組み母親ヅラ」をやめてほしい、かわいいだとか、そういう褒められ方は好きではない。と再三訴えかけてきていた。
彼を積極的におっていなかった私でも知ってるくらいなんだから、
ずっと彼を追ってきた人にとっては何度も何度も聞いた話だと思う。
彼は見た目こそ幼さを感じる風体だが、立派な成人男性で、我々と同じ一人の人間だ。
「やめてくれ」と言い続けてきたことが受け入れられない、茶化されれば心に深い傷を負うし、
それのせいで仲間や先輩、後輩にまで迷惑が掛かれば謝りに行く。
自分は何も悪くないのに謝らなければならない時の悔しさ、理不尽さは計り知れない。

特に最近は、たまたまコラボをしたり休みの日程が被った異性のライバーと
デキているのではないか。と勝手に邪推したファンやアンチが駆け回り飛び回り
方々へスパムメッセージをばらまいていた事もあった。
「体はめっちゃ元気!」と言ってはいたが、心はとんでもないストレスにさいなまれていたのではないかと思う。いやこれもいらん勘繰りか…。

彼女ヅラが嫌だから、母親ヅラが嫌だからという理由だけで活動休止するのではなく、
飛び回るアンチや一部のファン、デマに踊らされた外野からの攻撃、
加害予告や脅迫なんかもおしよせてくるのでその対処のために活動を休止するということなので、
「そういう彼女ヅラ母親ヅラする女から小遣い巻き上げてんだろ」というのは完全にお門違いだ。
私たちだって職場や駅に爆破予告や加害予告が届けられれば
その日は念の為仕事を休んで様子を見たり、その駅を使わないルートで移動しようとするだろう。
この通りで変質者が出たよ。と聞けば多少遠回りしてもその道を避けたくなるだろう。実際に危険人物を目にすれば警察に通報するだろう。
然るべき場所へ相談して然るべき対処をするための休止なのだ。

界隈によっては「かわいい」「うちの○○をよろしく」「うちの子を使ってくれてありがとう」がありがたがられる場所もあるらしいので全部が全部いけないことではない。
ただ、本人が「そういうのは嫌だ」「やめてくれ」「これで俺の事が嫌になったならもう見てもらわなくても良い」とまで言っているのに
「彼が嫌がっているのならばやめよう」「可愛い、をやめて彼が喜ぶ褒め方をしよう」とならないのははっきり言って異常だ。
なんだか、クリスマスシーズンの定番になりつつある「4℃のハートのネックレスを送ってくる男」と「それが嫌で貰ったら速攻メルカリに流す女」を見ているようだ。
うちの父も毎年母に蛍光色でぺらっぺらのフリースや
くそほど大きくて飾るどころか置く場所にも困るポインセチアの鉢植え、翌年にさらに大きなシクラメンの鉢植え等のいらんプレゼントを送り続けて、最終的に「金の無駄だからもう何も買ってくるな」と叱られていた。
相手の事を想うなら、相手がもらって嬉しい物や言葉を送りたい。

最近すい星のように現れた超大型新人、壱百満天原サロメ嬢。
彼女の初期の配信で
お嬢様口調のせいで周りから浮いていた、遠巻きにくすくすされていたのがトラウマ。と語った後、チャット欄に「くすくす」「クスクス」が流れたことがあった。
本人が嫌だ、苦しい過去だと語っているのにどうして嫌がられるワードをチャット欄に流せるのか理解に苦しむ。
これは女性ファンだけではなく、男女年齢問わずやらかしていることだ。
悪意はない、害意はないとしても、「やめて」は「嫌がってるふりしてるけど実は嬉しいよ」ではなく「やめて」でしかないのだ。
そういえばK-popグループが日本語版の歌を出す際「やめて」というワードを使い炎上したことがあるそうだ。
「やめて」というワードがAV等で使われている「表向きは嫌がっているけれど実は…」的な意味合いで独り歩きしていて、卑猥なワードだととらえられているそうだ。なので「やめて」ではなく「やめね」と言い換える場合もあるという。
「やめて」は「Stop」「No」「Don't」でしかないのにね。

Vtuberは確かにイラストを使用しているし、中の人などいない。というスタンスだ。
だからと言って何をしていいわけではない。
バーチャルの裏側には私たちと同じように
喜び、悲しみ、苦しむ人間がいる事を忘れてはいけない。
テレビの向こうのアイドルや俳優、スポーツ選手だってそうだ。
平面の液晶に隔てられているから忘れてしまうかもしれないが
嫌な言葉をぶつけられれば傷つくし、嬉しい言葉を駆けられれば喜ぶ。
プライベートに土足で踏み込まれていい気持ちはしないし、
ストレスがのしかかれば体に不調をきたすこともある。

こういう騒動があると必ずVtuberは絵だろ!とか、ヤジを飛ばしてくる輩が沸いてくる。
絵を使っているから何?裏側でパフォーマンスしてるのは人間でしょう?
テーマパークの着ぐるみに対する暴行が度々話題に上がるが、
それをやった暴行犯と同じ事言ってる自覚はありますか?と言いたい。
まぁそういう人は言った所で屁理屈こねて違うモーンって言うんだろうけど。

火力高いキレッキレの煽り散らしラップでくそ笑った。これは強い。

これだけだらだら語っておいて、じゃあお前はどうなんだと言われますでしょうが
私推しの米欄にチャットできないタイプ、
成人男性に可愛いという言葉を投げるの躊躇してひっこめるタイプのオタク、
推しに認知されたくないタイプのオタクなので、多分大丈夫…だと思いたいですね。
前述の桐生ココ会長の時も引退してからようやくファンアート描いたくらいだし、
推しの視界に自分が入り込むのが怖いので。
普段は粛々といいねと高評価を押しグッズかボイス買うかくらいしかできてないですね。

いいなと思ったら応援しよう!