かわいげなし

朝は苦手だ

あたまが重い
自転車の道は　光がまぶしい
朝から　よくしゃべる人が多い

そんな私をみて

どうしたの？ご機嫌ななめですか？
と聞く人がいる

別にそんなことないですよ

あなたが笑っていないとどうしたのかと思う

わたし、ずっと笑ってるわけじゃないですよ

え〜かわいくないこというね

別に、わたし、かわいくないです

その後に

いや、あなたは充分かわいいよ
あなたがやさしいのを、ぼくは知ってるよ

そんなやりとりをした

わたしは決めた
不自然に笑うのをやめる　練習する

かわいくないと言われ
トゲが刺さる
でもそのトゲは複雑で
おもく　歪で　
乱暴にぬくと　まわりを傷つけそうなほど
のめり込んでいると思う

思い出した
祖母の口癖があった
思い通りの返事が返ってこないと
少し顎をひいて　変な顔をしていう

「かわいげなしっ」

かわいくない？
そっか　かわいくなかったか



でも　
どうして　かわいくなくちゃいけないの？
どうして　笑ってないといけないの？
笑ってないと　かわいくないの？

わたしが笑っていないと　心配になる？

余計なお世話だ
笑っていなくても　幸せだ
笑っていなくても　きちんと生きている

〇〇のための笑顔は　疲れる

笑ってなくたっていいじゃないか

かわいげなしになってやろうじゃないか

そんなことを朝から
モヤモヤと考えた　

もともと
低血圧なのかわからんが
そういや　今日の朝は
車イスできてくれるQちゃんから買ったクッキーを一袋完食した

あたまが重いのは
そのせいだったかなぁ

明日から　朝の糖質は控えよう
そして　かわいげなしの特訓だ！