【ポケモンSV】S23 最終949位 最終レート1903 好きなポケモンで勝ち切るのは難しい
シーズン23お疲れ様でした。
シーズン22からレギュレーションHとなり試行錯誤のシーズンを過ごしていましたが、最後まで軸を作れず不完全燃焼のままシーズンが終わってしまっていました。
シーズン23はR2000を目指して臨んだシーズンでしたが、横浜DeNAベイスターズが日本シリーズに進出していたこともあり最終盤は気もそぞろになっていたのも反省点です。
今回もシーズン23で予め考えたことや感じたことを振り返りのために書き留めておきたいと思います。
1.構築の経緯
はじめに今回のPTのコンセプトの紹介です。
相手の選出圧力に負けずに、ソウブレイズを強く動かして勝ち切る
シーズン22では、コンセプトこそ変わりませんでしたが、バトルの展開自体が場当たり的で、勝ち方としてイメージしやすいものが用意できていませんでした。
そのため、シーズン23ではどういう相手に、どういう勝ち方を目指すのか再定義するところから構築作りをはじめていきました。
1.1.どういう勝ち方を目指すのか?
まず最初に決めたのは、シーズン全体を通して一定数以下に減ることはないと考えた壁構築に対して、展開で負けない形を一つ意識しました。
また加えて、環境の中心で大きな顔をしていそうなガチカイサーフなどに対しても見かけるたびに選出を歪ませていてはコンセプトは達成できないため、試行錯誤の段階である程度仮想敵に含めました。
1.2.試行錯誤(ソウブレイズ編)
特定のポケモンに限った話ではありませんが、ソウブレイズを強く動かすことを考えるにあたって、特性を中心に持ち物・技の組み合わせは運用方法がそもそも変わるため、ソウブレイズの型の見直しが最初の課題でした。
くだけるよろい型
→「きあいのタスキ」や「こだわりハチマキ」「じゃくてんほけん」を中心に、先発あるいは壁下での行動保証を作りながら火力を押し付けていくことになることが多いと思います。
私自身もこれまで『くだけるよろい』型で使うことが多かったのですが、エースとして運用しようとすると型の匿名性が高いガチグマやカイリューを安定して処理する方法が少なく、テラス択の残った状態の『てんねん』勢の存在も邪魔で、かなり相手を選ばないと選出をしにくいと感じていました。
そのため、選出機会を増やそうとするのであれば、対面構築寄りのパーティにしたほうがいいかなと考えていました。
もらいび型
→「オボンのみ」や「たべのこし」と『むねんのつるぎ』の組み合わせで、体力管理を行いつつ高い継戦能力のある型にすることが多いと思います。
結果からいうとシーズン23はこちらの型での採用に踏み切りました。理由としましては、細かな条件はありますが壁下であればセグレイブやカイリュー、ガブリアスなどを中心に有利な展開をもっていくことができ、『てんねん』勢でもラウドボーンであれば積みの起点にすることもできそうと考えたためです。
1.3.試行錯誤(パーティ編)
前項でシーズン23のソウブレイズの型を絞り、その後基本選出となるポケモン選びを進めていきました。
『くだけるよろい』型から『もらいび』型に変えるにあたって、今までソウブレイズで処理していた役割対象から外れるものをみていったときに、マスカーニャの処理が難しくなることが懸念点の一つとしてありました。
相手のマスカーニャの『へんげんじざい』にある程度対応できる回答を探していたときに出てきたのが、「こだわりスカーフ」マスカーニャでした。
(同キャラで対応という回答に不満に思われる方もいらっしゃる方がいたらすいません…)
「きあいのタスキ」は同速対決になったときに、トリプルアクセルで情報もとることができず数的優位をとられることが一番回避したい状況でした。
最速の「こだわりスカーフ」であることまで分かれば、壁や積み技を無視して飛んでくるトリックフラワーの火力なども予め折り込めるので許容するという割り切り方をしていました。
何より「こだわりスカーフ」と「トリック」の組み合わせは、持ちもの確認とわざ縛りができること、優先度をつければ最低限「どくびし」まで確実に撒くことができるという点がとにかく魅力的でした。
また、パーティに壁貼り役はソウブレイズの型を決めた段階から必要になっていたため、両壁を貼りきるまでの瞬発力と、ガブリアスに積み展開を許さないアローラキュウコンはこの時点で無理なくパーティに入っていました。
ソウブレイズ+マスカーニャ+アローラキュウコンを基本選出として、パーティの調整を進めていきました。
最終的に脇を固める形で入ってきたのは、被選出率が高いオオニューラやブリジュラスを起点にできると考えた地面テラスカイリュー。初手のガチグマやブリジュラスのケアができるポリゴン2。サーフゴーへの牽制とママングライや(ゆる~く)受けループを見れそうな駒としてサザンドラを入れて、パーティは完成しました。
2.パーティ紹介
ソウブレイズ
調整
テラスタイプ:ノーマル
特性:もらいび
性格:いじっぱり
持ち物:たべのこし
177(212)-170(68+)-118(140+)-72-121(4)-116(84)
むねんのつるぎ / かげうち / みがわり / ビルドアップ
強み/弱み
マスカーニャやアローラキュウコンが呼びやすい、パルデアケンタロスやウルガモスを中心に積み展開に持っていけるのが理想ですが、壁下であれば起点にできるポケモンは多かったです。
素早さ関係でいうと、最速ガチグマ抜きのラインで設定しているチョッキセグレイブが多く、同速になることも多かったので素早さラインとしては115ではなく116に設定しています。
耐久調整が絡む部分ではありますが、ブリジュラスのドラゴンテールを確定で耐えるようにしています。そのため、ドラゴンテール/ステルスロック/でんじは/ボディプレスのようなブリジュラスはガン起点にすることができます。
また、対面が起点にできそうなポケモンであってもサーフゴーのような後ろからでてきてトリックなどで縛ってくる可能性があるポケモンがいる場合は「みがわり」からはいるようにしました。その状態でシャドーボールなどで技選択が縛っている状態であればテラスタルを切ってそこを起点に切り返していく流れが一番勝ちやすい流れになっていました。
壁下でビルドアップか身代わりを実行した状態で、後から暁ガチグマがでてきた場合は、相手の選択によって「みがわり」を残したまま突破するといったことも可能です。
アンコールが基本搭載となっているアローラキュウコンに対しては、後ろに控えるポケモンが物理に偏っているようであれば、ビルドアップを相手にアンコールさせてしまったほうが後々の展開が楽になるケースが非常に多かったです。(アローラキュウコンのほうが基本的に早いので、先行アンコール→相手交代→相手1回行動でアンコールが解除されるため、基本的に大きなリスクがありません)
カイリューとの対面に関してだけは、相手の素早さ関係が不透明であることと、「アンコール」によって安定感には欠きましたが、アンコールを受けてからでもカイリューがノーマルテラス以外であれば「かげうち」で切り返すこともできたので本当に状況次第という感じでした。
特性が『もらいび』であることでレイジングブルで壁が破壊されない点は、アローラキュウコンとシナジーを強く感じた点でした。
上記以外にも強みはとても多かったですが、シーズン後半に向かうにあたって、「ほえる」ブリジュラスの割合増加、特殊アタッカー兼『持久力』のハイブリッドブリジュラスの増加、「こだわりスカーフorこだわりメガネ」のサーフゴーのマッチング機会減少、「ねむる」ヘイラッシャの存在などが向かい風だったように感じました。
マスカーニャ
調整意図
テラスタイプ:くさ
特性:へんげんじざい
性格:ようき
持ち物:こだわりスカーフ
159(60)-152(172)-91(4)-90-93(20)-192(252+)
トリックフラワー / とんぼがえり / トリック / どくびし
強み/弱み
先発要員としてシーズン通して非常に投げやすかったです。
その分同じくらいセグレイブやハッサム、オオニューラを初手投げされ続けました。
基本的には「トリック」でステルスロックなどの技を縛ってから、どくびし展開が理想ですが、後半にいくにつれて展開が明らかに読まれていたので、思い通りの展開に持ち込むのが難しかったです。
対面有利を作った上で、相手の引き先に「トリック」を押し付けるのが良かったかなと思います。
「トリックフラワー」を残したのは、ソウブレイズに対して水テラスをきってくるサーフゴーやアシレーヌが最終盤に残ったときの打点として用意していました。ソウブレイズが相手にテラスを切らせたときは草打点の通りがよくなる盤面が多かったのでお守り替わりでしたが、最後の詰め筋としては残しておいて良かったかなと思います。
ただ技選択には諸説あり、最後まで本気で特殊型にしようかずっと悩んでいました。マスカーニャへのとんぼがえりの確定数が変わるため今回は見送りになりました。
キュウコン(アローラ)
調整意図
テラスタイプ:あく
特性:ゆきふらし
性格:おくびょう
持ち物:ひかりのねんど
159(84)-78-123(220)-101-120-170(204+)
ふぶき / オーロラベール / アンコール / ミストフィールド
強み/弱み
特別目新しいところがあるキュウコンではないかなと思いますが、他のアローラキュウコンより行動順としては後に回ることのほうが圧倒的に多かったです。
壁貼りの遂行速度と、カイリューやガブリアスの積み技やスケイルショットなど起点になりにくいという点において非常に優秀でした。
「アンコール」単体が刺さったことはあまり多くなかったですが、ガブリアスへの役割を考えると外すことができませんでした。
「アンコール」のところはマスカーニャの「トリック」と絡めた「かなしばり」や「いたみわけ」などを試してみたかったです。
「ミストフィールド」は、基本的にはマスカーニャがきあいのタスキで耐えつつ、「どくびし」展開を展開してきたときの保険です。
テラスタイプは基本的に切る機会は少なかったので、終盤の盤面に登場するスカーフイエッサンなどへの対抗手段として設定しました。
相手のパーティに天候要員がいた場合、100%後投げされ続けていたので、アローラキュウコンを初手置きして素引きでマスカーニャを出すところから試合を動かすことも多かったです。
カイリュー
調整意図
テラスタイプ:じめん
特性:マルチスケイル
性格:いじっぱり
持ち物:おんみつマント
197(244)-176(44+)-123(52)-108-123(20)-119(148)
じしん / アイススピナー / りゅうのまい / はねやすめ
強み/弱み
ぼんじりさんのカイリューを参考にさせていただきました。
相手のキョジオーンやグライオンに対して、無理に基本選出で対応しようとすると歪のようなものを感じていたこと、パーティに地面枠がいないことでエレパリブリを呼びやすい気もしていたので、配分とかも変えずにそのまま使用させていただきました。
オオニューラの運ゲーにも付き合う必要がなかったので選択肢としてあるだけで非常に心強かったです。
私の練度の問題となりますが、私のテラスを切るタイミングがよくなくて、交代で透かされることが非常に多かったです。
ポリゴン2
調整意図
テラスタイプ:ゴースト
特性:ダウンロード
191(244)-90-110-125-161(252+)-82(12)
持ち物:しんかのきせき
シャドーボール / れいとうビーム / でんじは / じこさいせい
強み/弱み
SBMさんのポリゴン2を参考にさせていただき、シーズン中盤から終盤にかけて、マスカーニャの初手置きが思ったようにバリューがでなくなったタイミングで加入しました。
「しんかのきせき」を叩き落とされても、役割が残しやすく、非常に使いやすかったです。
ブリジュラスの電気テラス+「エレクトロビーム」は完全に裏目になってしまいますが、基本的に「でんじは」から入りやすいのはプレイング上も非常に楽でした。しかし「でんじは」は一発ではほとんど当たりませんでした。
特攻が上がれば、一人でパーティを半壊だけできるだけのパワーもあり、ポリゴン2はまだまだやれる性能があるなと感じました。
サザンドラ
調整意図
テラスタイプ:はがね
特性:ふゆう
167-112-110-177(252)-111(4)-165(252+)
持ち物:くろいメガネ
あくのはどう / ラスターカノン / ちょうはつ / みがわり
強み/弱み
ここまでママンボウ+グライオンの並びを安定してみることができなかったので、牽制という意味合いも含めて投入しました。
ママングライには添え物としてオオニューラやキラフロルがいる並びも多く、相手の構築にどくびしが刺さりにくいという環境も投入を検討する上での判断材料としてありました。
グライオンにトリックを入れられば基本選出でも対応可能ではありますが、上位にいくほどそんな甘いプレイングはしてくれなかったので、相手の並びをみつつ参加させられるポケモンとして精神安定剤になってもらいました。
3.選出
マスカーニャ or ポリゴン2 + アローラキュウコン + ソウブレイズ
コンセプトに沿って、可能な限りは上記を選出するようにしていました。
オオニューラが初手にでてきそうなときは、ソウブレイズやカイリューを初手投げするパワープレイもありました。
ヘイラッシャ絡みのときは、
ポリゴン2 + サザンドラ + @1
のような形で多少選出を歪めながら対処するようしていました。
ヘイラッシャが選出を誘導しやすいポケモンなら良かったんですが、単体スペックとして腐りにくいので、相手の選出を誘導するのは難しいなと感じました。
4.所感
シーズン23の序盤は構築に一定の手応えがあり、シーズン通して戦えるかなと少し自信のようなものもあったのですが、後半はずっと順位が動かずもっと効率よく改善点なども模索していきたいなと感じました。
直接の面識がないのでお声がけはできなかったのですが、シグマさんのdiscordにいらっしゃった方々ともシーズン中何度か対戦ができて非常にいい刺激をいただいておりました。
この場をお借りてお礼を言わせてください。
11月は仕事で出社が増えることになるので、思うように時間が作れるかわからないのですが、上の順位目指して頑張りたいと思います。