東京２３区や近郊で空き家活用の高齢者向けシェアハウス事業について考えてみた
都市部の住宅地に放置された空き家は、年々増加傾向にある。そんな空き家の有効活用として、高齢者向けのシェアハウス事業は注目を集めている。ここでは、そのビジネスモデルを紹介する。
まず、空き家を購入もしくは賃借し、リノベーションを行う。リノベーションには、バリアフリー化や、安全性の確保、そして共有スペースの充実が含まれる。高齢者が安心して生活できる環境づくりが最優先だ。
次に、入居者を募集する。ターゲットは一人暮らしの高齢者で、安心できるコミュニティを求めている人々だ。シェアハウスは、孤独感を和らげるだけでなく、相互扶助の精神が育まれる。
ビジネスモデルの収益源は、入居者からの家賃収入が重要な柱となる。
さらに、訪問看護や訪問介護との連携により、入居者はより長く安心して住み続けることができる。この連携により、高齢者の健康状態の維持や、日常生活のサポートが提供され、結果として、若者よりも長期間にわたり入居が続くと予想される。具体的には、平均して5年以上の入居が見込まれる。
※医療介護の連携は是非当社グループ法人へお願いしたい。
収益予測としては、次のようになる
月額費用（円）家賃53,000管理費20,000備品代2,000合計75,000
これを5部屋で5人入居とすると、月額収入は75,000円×5部屋＝375,000円となる。
また、東京ささエール住宅を活用することで、家賃補助や改修費用の支援を受けることができる。具体的には、家賃補助として月額40,000円が支給され、改修費用も一部補助される。これにより、運営コストの削減が図れ、より安定した収益が見込まれる。
※条件あり。最新情報を確認してほしい。
東京ささエール住宅の制度について
東京ささエール住宅は、住宅確保要配慮者向けの賃貸住宅を提供するための制度だ。この制度では、高齢者、障害者、子育て世帯、低額所得者など、住宅の確保に特に配慮が必要な方々を対象としている。
主な支援内容は以下の通り
家賃補助：月額40,000円の家賃補助が支給される。
※地域による。杉並区中野区練馬区西東京市は積極的だ。改修費用補助：バリアフリー化や耐震改修などの改修費用が一部補助される。
登録協力補助：空き家を専用住宅として登録する際に、貸主及び事業者に報奨金が交付される。
見守り機器設置費補助：高齢者向けの見守り機器の購入費及び取付費の一部が補助される。
新耐震基準：東京ささエール住宅に登録される不動産は、新耐震基準を満たしている必要がある。この基準により、地震に対する安全性が確保され、入居者にとって安心できる住環境が提供される。
見守り付き賃貸の制度創設と高齢者の住まい確保法
2024年5月30日、改正住宅セーフティネット法が成立し、見守り付き賃貸の制度が創設された。この制度は、高齢者や障害者、ひとり親などの住宅確保要配慮者が安心して住める環境を提供することを目的としている2。
見守り付き賃貸は、地域の社会福祉法人やNPO法人などが定期的に訪問し、安否確認や困り事のサポートを行う。また、人感センサーやICTを活用した安否確認システムも導入される。
この制度により、孤独死や家賃滞納のリスクが軽減され、大家も安心して物件を貸し出すことができる。さらに、家賃債務保証会社の認定制度も設けられ、要配慮者が利用しやすい環境が整えられる。
このように、東京ささエール住宅の制度と見守り付き賃貸の制度を活用することで、高齢者向けシェアハウスの運営がより安定し、入居者にとっても安心できる住環境が提供される。
補足 利回り8％を目指すためのイメージ
一人分の入居者に対して月額費用が75,000円として、それを基にして利回り8％（５部屋）を年間収益を計算した場合
物件購入価格と改修費用の合計が56,250,000円以内であれば、利回り8％を達成できる。具体的な物件購入価格と改修費用の内訳は、物件の状態や立地条件、改修の規模によって異なる。例えば、物件購入価格が50,000,000円であれば、改修費用は6,250,000円以内に抑える必要がある。また、東京ささエール住宅の補助金を活用することも検討できる。
空き家活用の高齢者向けシェアハウス事業について興味がある方は是非問い合わせフォームからご連絡を頂きたい。
＜問い合わせフォーム＞
アライアンサーズ株式会社 久保 渉
久保 渉の自己紹介
アライアンサーズ株式会社の代表取締役
長年にわたり障害者や高齢者の医療介護事業やコンサル支援に携わってきた経験を持ち、他業種との事業連携（アライアンス）を通じ、
豊富な知識と経験を基に、利用者が安心して生活できるようサポートすることを目指している。