ケルト神話翻訳置き場

アルスター伝説

【メイヴは不法な契約を強いた/Conailla Medb míchuru】←リンク先に飛びます
アルスター伝説の中でも最古級のクアルンゲの牛捕りに関連する詩。7世紀頃の詩人ルクレスの作だがそれ以前の古伝承に遡ると言われる。フェルグス・マク・ロイヒの子孫たちの移住を描いた詩である。クーフーリンが登場しない、フェルグスが槍の毒で死ぬ、メイヴがタラにいる等の特徴的な要素がある。

フィアナ伝説

【シュレーフェ・カーンの戦い/Cath Sléphe Cáin 】
古くは7世紀から遅くとも10世紀には成立していたとみられる散文。ゴル・マク・モーナに関する伝承では最古級のもの。戦いの前後がどのような状況かわからないが、フィン・マックールがゴル・マク・モーナ一族を打ち破るといった内容である。

【フィアナ物語/Fianshruth】
12世紀頃に遡るフィアナ騎士団の名簿の序文の翻訳。

【蝋燭の岩】
トーマス・クロフトン・クローカーの【Fairy legends and tradition of the south of Ireland(1827)】の訳。解説にクレンの聖女ラティーリンの要約を付録した。
フィアナの一員、俊足のリガンが魔女グラナが灯す殺戮の蝋燭を消すという物語。

【ゴルと骨かじりの少年】
ゴル・マク・モーナが有していた骨髄を食べる権利を争う物語は幅広い時代・地域で知られていた。
骨髄の権利とその争いに関するいくつかの伝承をいくつか紹介する。

【ケシュコランの魔法の洞窟】
18世紀頃の作品。ゴル・マク・モーナ無双。

【クヌハの戦いの原因】
11~12世紀頃の作品。アルムのディンヘンハスと内容は同じ。
フィン・マックールの誕生の物語。

【フィンの少年的偉業】
12世紀頃(より古い作品に基づいて作られた)のMacgnimartha Findの翻訳。フィン・マックールの少年時代の冒険だが途中で終わっている。

【ギラ・イン・ホヴデドの詩のフィンに関するエピソード】
12世紀頃の詩人ギラ・イン・ホヴデドによる詩のうち、フィン・マックールに関するエピソードの翻訳。

【水の暴竜】
様々な伝承に残るフィン・マックールとラーガン湖の竜について「古老たちの語らい」や「フィン歌集」及び「ケルト諸国の妖精信仰」などのから抜粋して翻訳した。
関連があると考えたボアンのディンシェンハスについても付録している。

【フィン・マックールの姉妹】
「フィン歌集」第15歌フィンの少年時代の翻訳。その他、印欧語族の原神話にスポットを当ててフィン・マックールの姉妹について考察。

【水を引かせる者、コナン】
「フィン歌集」第1歌のエアルグナの誘拐の翻訳や、「コナンの屋敷の饗宴」、ラーガン湖の竜/洪水伝承、地名伝承等に共通して登場するコナンの断片的な物語を集めた考察。

【コナンの屋敷の饗宴】
フィン・マックールがコナンに語るフィアナ騎士団の物語とその後のトゥアハ・デ・ダナンとの戦いの物語を翻訳。Nicholas O'Kearney版。

【フィンに関する二つの物語】
フィン・マックールによるイチイの浅瀬の戦いとクル・ドゥブの殺害についての二つの物語。

【フィンと木の男】
フィン・マックールによるクルドゥブ殺害及び、木の上にいる男についての物語。

【バレンの民話:ロン・マク・リーヴァの伝説】
アイルランド西岸のクレア州のクレスト地帯、バレンに伝わる民間伝承。
鍛冶神ロン・マク・リーヴァに関する伝説で、後半ではフィンのフィアナたちに剣を作る。

【ロッホラン王マグヌス】
フィアナ騎士団と、スカンジナビアから襲ってくるヴァイキングとの戦い。

【ヴィントリーの戦い】
アイルランド南西部の沿岸を舞台に、一年と一日も続いた世界を統べる王とフィアナ騎士団の戦い。

【ミシュの伝説/ヴィントリーの戦いの外伝】
ヴィントリーの戦いで死んだ世界の王の娘が悲しみから正気を失い、彷徨った末に恋によって理性を取り戻す物語をいくつか紹介する。

【ガヴラの戦い】
フィアナ騎士団の最後を締めくくる決戦。15世紀~16世紀初期の作か。
意外なあの人たちが戦いに参加する。

【オスカーの剣】
ギリシャ神話のサトゥルヌスが持っていた剣が、ギリシャ・ローマの伝承を題材にしつつ、アイルランドまで連綿と伝わってオスカーの所有となるまでの物語。

【英雄アサル】
数々の戦功を挙げたフィアナ騎士団の有力な騎士であり、百戦のコンの息子とされるアサルについてのメモ。

【フィンとグラーネ】
フィン・マックールと上王の娘であるグラーネとの離別の話。

モンガーン伝説

【モンガーンが子孫を奪われた理由 /Why Mongán was Deprived of Noble Issue】
古アイルランド語による作品。タイトルはエレノア・ノットによる命名。
近年では【モンガーンと詩人の王エフの物語/Scéla Mongáin ⁊ Echdach Rígéicis】と題される。
アルスターの英雄モンガーンに歴史に残るような子孫がいないことの理由付けの伝説である。

【モンガーンがフィン・マックールだったこと及びフォサド・アルグデフの死の物語】
赤牛の書に収録されているアルスターの英雄モンガーンとフィン・マックールが同じ人物だったことやフォサド・アルグデフの死についての物語を翻訳。ガヴラの戦いの後に起こったオラーバの戦いについて古老たちの語らい」から一部抜粋して訳出した。

【モンガーンの誕生とドゥブラハに対する愛】

その他の伝説

【甘美なる声のバレ・マク・ブアンの物語/Scel Bailé Binnbérlaig mic Búain】
中期アイルランド語で書かれた作品。古アイルランド語の詩【ルウ・ラネの寒い日/Úar in lathe do Lum Laine】に類似する内容。
ルウ・ラネの寒い日はフィン・マックールの妻アルヴェによる作品とされる。その題材はアルヴェの姉妹の許されざる恋であり、ディルムッドとグラニアについての言及である可能性がある。ルウ・ラネの寒い日の翻訳も付録した。

【マグ・レーナの戦い/Cath Magh Leana】
フィン・マックールが幼少だった時代に起こった戦争の物語。フィンはほとんど出てこない脇役。

【コンの息子アートの冒険とモルガーンの娘デルヴハイヴの結婚】
フィン・マックールが幼少の頃の物語。フィンは少しだけ出て来る。
百戦のコンの息子アートによる異郷への遠征・冒険譚。

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