点描画を描いて生きる

ジョルジュ・スーラは、19世紀フランスの新印象派の画家だ。

彼の絵の技法は独特で、「点描画」と呼ばれている。

彼は、絵を描くときに線ではなく、点を置いてモチーフを表現したのだ。


僕は点描画のようになりたい。

その意味は、昨日とは違う色で、あるいは違う濃さで、違う座標に点を打って生きていたいという事だ。

毎日毎日、違う日常を送りたいと思うのは、僕が飽き性で退屈をすぐ感じてしまうからかもしれない。

しかし、昨日と同じ所にばかり点を打っていたら、いつまでも絵にならない。

もちろん、1つの点を打つのに長い時間と努力が必要な事もあるが、打ち終わったら、次だ。

もし自分が長い線をいつまでも引いていると思ったら、直ぐに筆を離す。

そうしなければ、画面が一色になってしまうから。


違う点、といっても劇的な変化は返って全体のまとまりが崩れる。

 少しの変化でいい。例えば、昨日よりちょっと柔らかい表現で文章を書こうとか、ギターを練習する時間をちょっと入れようとか、昨日と同じ道を通っても、昨日は雲について考えていたけど、今日は木について考えてみようとか。

とにかく、人生に”調子”や”トーン”をつけていく。たまに遠出をして「色」を変えるのも重要だし、陰影も必要だ。

ずるずると、同じ悩みばかり引きずっていてはいい絵は出来ない。

一旦、カンバスから筆を離して、「全体を見て考える」瞬間が必要なのだ。

そうやって少しずつの変化を感じながら生きていく。死ぬときにどんな絵が出来ているか楽しみだ。




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