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とあるエンジニア組織が成長していく軌跡(第1回 背景と経緯)

前回書いたノートで宣言した風土を作りたい。という想いが形になるまで時間がかかりそうなので、こっちの2018年振り返り記事で、今もなお取り組んでいる施策達はどういう想いで、何をやったのか。を、自分たちが歩いている軌跡を残しつつ、細かい振り返りをするためにも、書いていこうかと。

2018年度に取り組んだ(今も取り組んでいること)

1)部のミッション再構築と明文化(作って話して、今も話してる)
2)組織の3カ年成長計画の提示(作って話して、今も追いかけてる)
3)エンジニア評価の再構築(作って話して、活用するところ)
4)組織目標の数値化(絶賛頑張り中)
5)採用強化(今年度採用数、前年比155%)
6)環境強化(フレックスの活用しやすい形作りや、課への権限委譲など)
7)周囲との関係性強化(人事、総務、情シス、企画、ナドナド)

今回は、これらをやろうと考えるに至るまでの経緯をまとめます。

背景

クラウドサービスの会社ではあるものの、法人営業を行う必要があり、社員の割合は、ほぼ営業職の方が占めています。次いでバックオフィス、企画職等。エンジニアは、全社社員数の2%程度しかいません。

色々と会社を知るにつれ、やはり多数に効果的な施策が多くなったり、
非エンジニアが多いゆえに、エンジニアに対し、どうすべきか。という勘所が掴めず、迷っている。という側面も見て取れるようになりました。

しかしながら、その2%が製品の実現を大きく担っている事も事実。
組織の土台は出来ていたので、後は周囲をどう巻き込んで、組織自体をどう成長させるべきなのか、考えていく必要がありました。

やりたかったこと

信頼を勝ち取り、理想となる組織を共有し、共感をしてもらい、
一緒に同じ方向に走る土壌を作りたかった。

そのために、所謂成長戦略ってものを作ろうと考えました。
なぜって、自分が歩む道標が無いと、言うことがぶれるし、誰も幸せにならないですよね。

ということで、落とし込むまでに、以下のステップを踏みました。

ステップ1 理想を見つける

よくある失敗として、

自分の作りたい組織しか考えずに、理想として掲げてしまう

こと。個人的には、足元しか見てない。と表現したりします。

本来組織って、会社の目指すべき物の分割されたミッションを持っていますし、既に会社固有の文化があるので、そことズレてしまうと、頑張っても評価されない。という悲劇しか生まれないのですよね。
結果、組織への不満もたまり、退職者が増えてしまいます。

なので、会社のVISION、MISSION、その組織への期待。そういったものへの理解を深め、それを大前提として、どこに向かうべきか。何を変えるべきか。を考え抜きます。

ただ、こだわり過ぎて時間ばかりが。。。では意味が無いので、大きなベクトルを決め、ステップ2を考えながら、見直し続けると良いかと思います。

ステップ2 ギャップを見つける

理想が見つかれば、ギャップも見つかります。
よく、ギャップというと、理想から見たマイナス面のギャップしか
見ない人が多いですが、ぜひプラス面のギャップも探して欲しいなと。

100点ではなく、150点取れているところは無いか?

という感じで。

組織の成長って面白いもので、プラス面が育つと、マイナス面が気にならなくなったりします。
つまり、プラス面を把握しない。というのは、戦略の幅を狭める事になるので、非常にもったいないんですよね。

後は、人にフィードバックする際に、
本人が気づいていないマイナス面の指摘は「監視されている」と感じますが、プラス面の指摘は「よく見てくれている」と感じたりします。

組織も同じですから、プラス面を見ず、マイナス面ばかりを指摘していると、鬱屈した窮屈な組織に育つ。というのもあります。

組織の最小単位は「人」である。

という至極当たり前ですが、忘れがちな事を考えていかないといけません。

ステップ3 成長戦略を考える

プラスを育てるか、マイナスをカバーするか。新たな軸を置くか。
のような、どういった戦略に落とし込む事だけではなくて、インパクトを与える変え方をするのか、気づかぬうちに変わるようにするのか、等、進めたかの方針も考え込みます。

ただ、あまりにも過去を守ろうとすると、何も変わりませんし、
ドラスティック過ぎても、フローズンな人たちが邪魔をします。
個人的には「過去を忘れ、今を認め、先を目指す」ような感覚が
お勧めです。

ステップ4 どう伝えるか考える

たぶん一番大切で、でも、一番ノウハウがたまらない所。
どんなに良い戦略でも、共感を得るために、何をどう伝えるか。
を考えます。

ただ、ここが本当にしんどくて、ステップ1~3を考えながら、並行してずっと考えてました。プレゼン技法、勉強しなきゃなぁ。。

信頼関係を、より強く築く

ステップ4まで到達すると、概ね戦略的なものが見えてくるので、最後に、どうやったら信用してもらえるか。一緒に前を向こうと思ってくれるか。を考えながら行動してます。

とはいえ、信頼してもらっているかなんて、全然自信はないですし、
逆に自信なんて持ってはいけない所だとも感じてます。
※むしろ、他人の感情に自信持ってる人っているのかな。。。

とはいえ、今後何かを変えていく時、一番必要なものは、

周囲からの信頼とフォロー

これに尽きると考えています。見ず知らずの人にいきなり「協力してください」と言われるのと、親友に「協力してください」と言われるのでは、受ける印象が全然違いますよね。

同じ会社で働く人たちでも、信頼関係を無視しては何も始まらない。
通常業務をやるだけなら前向きな相手にも、施策によってはショックなこともありますので、その時に「それでもやろう」と思ってもらえるか。は、自分への信頼度合いで大きく変わると感じています。

まとめ

成功を定義し、成功した後のイメージを共有し続ける事

これを念頭に、戦略を考え、メンバーに都度都度聞きながら、
施策を作り上げ、四苦八苦しながらも、メンバーに伝え続けよう。
という事をやり始めました。

諦めず、最後まで、メンバーを信じ、彼らが成し得た全ての事に感謝

を持って、進めなければ。と決意をしたのもこのとき。

次回は、「部のミッション再構築と明文化」したときの話を書こうと思います。もうちょっと具体的な話が書けるはず。。。

今回の話、気合入れすぎて長すぎたので、どこかで分割するかもしれません。。。

その後の話はこちらから。