いちにちじごく
昨日、長男がプールのテストに合格して進級した。
「頑張ったからご褒美買って!」
と言う。
何が欲しいか尋ねると即答で
「ゲーム!!」
この間もじぃじにゲームを買ってもらったばかりなので、そこはきっぱり断らせていただく。
「ゲームはダメ。ケーキにする?(わたしが食べたい)」と提案するが、今度は食べ物に興味のない彼にバッサリ斬られた。
「じゃぁ本は?」
全く本を読まない長男なので、どうせ断られるだろうと思いながらダメもとで言ってみると、珍しく乗っかってくれた。
「あ、じゃぁ欲しい本あるねん」
どんな本かと聞くと、保育園でだいぶ前に読んだことがある、という。
タイトルだけ聞いてスマホで検索してから本屋に寄り道。
「…ない…」
いくら探しても見つからないので、この前学校で借りた『おしっこちょっぴりもれたろう』の作者ヨシタケシンスケさんの本にしよう、と代案を提案するもあっさり断られる。
一度言い出すとなかなか意見を変えないのが長男。
仕方ないので別の本屋へ。
次男を抱っこ紐で抱えながらの移動はなかなかツラいが、珍しく『本を読む』と言っているのだから、と頑張る母。
2店目でようやく、お目当ての本に巡り合えた。
『いちにちじごく』という絵本。
絵本だから、とあなどるなかれ。
まぁまぁ怖い。
犯した罪によって、罰もそれぞれで
怖がって泣いてしまう子どももいるんじゃないか、と本気で心配してしまうような内容となっている。
『めつぶしじごく』とか『はりやまじごく』とか。
え、待って!『うんちじごく』なんてのもある。
怖すぎる。いや、ここは下ネタ好きな子どもの笑いを誘うところなのだろうか。
ところで。
怖がらせて躾をするのは、本当は教育上、良くないのかもしれない。
正しい子育てではないのかもしれない。
だけど、実際『悪いことしたら地獄にいくよ』と言われて大きくなった人も多いはずだ。
日本ならではの言い伝えみたいなものの一つだろう。
純粋に『あぁ、地獄には行きたくないな。悪いことをしたらダメなんだな』と子ども心にみな誓ったハズなのに、そんなことはすっかり忘れて、大人になってしまうのだけれど。
日頃のニュースを見ていたら
『悪いことをしてしまう大人たち』は世の中にたくさんいるらしい。
そんな悪い『大人』たちにもまっさらな心で読んでほしい一冊だ。
余談だが、
『頑張ったから』ご褒美。
ではなく、
『合格したら』ご褒美。
だからね。と息子に伝えてある。
頑張ってくれるのは嬉しいが、頑張るたびにご褒美を買っていたら母は破産してしまう。
日頃の頑張りもご褒美はなくてもしっかり見ているからね。
そこんとこよろしく、息子よ。