お友達になりたい
ママ友って必要?
必要かどうかと聞かれたら、ぶっちゃけ別にいなくても生きていけると思う。
ちなみにわたしはママ友に限らず、友達は少ない方だと思う。
割と誰とでも仲良くなれると思っているけど、めんどくさがりで人見知りだ。
みんなが話している輪の中に自分から「何何?何の話〜?」と入っていけるタイプではない。
でも自分の中で『あ、この人と仲良くなりたいな』みたいな人はだいたい決まっている。
自分を持っている人や、尊敬できる人、一緒にいて自分を繕わなくて良い人だ。
自分を繕わなければいけない相手は疲れてしまう。
例えばハイブランドで固められたスタイルの良い美人ママ。
かっこいいー!と思うけど、一緒にいると自分も背伸びしないといけないような気になってしまう。
もちろんしっかりと『自分』を持っていれば、そんなことをする必要はないのだろう。
けれどお恥ずかしいことに、わたしは40歳近くになってもまだまだ捨てられない見栄やプライドのせいで、キラキラしている人の前で、素の自分を出すのは難しい。
今日
人間ウォッチングが楽しい、息子のプールの待ち時間にとても可愛いお母さんを見つけた。
(息子のプールの他の記事はこちら↓)
キラキラのシャネルのブローチを胸元に付けた黒のフリルワンピース。
ストッキングの膝がスカートから覗いていて、スラリとした美脚は少し個性的な透ける素材のパンプスを履いていた。
そういえば、何度かプールで見かけたことがあるような。
一際目を引く長い茶色い髪はしょっちゅう美容院でメンテされているのだろうか、綺麗にセットされている。
薄いピンクのジェルネイルでツヤツヤと指先までオシャレを怠らない。
「◯◯ちゃん、今日あついね〜」
ほんわかした話し方で、娘(プールを習っている子のお姉ちゃんと思われる)にアイスを買い与えているその姿は上品な奥様そのものだ。
(はぁ〜、かっこいいなぁ。でもお友達にはなれそうにないなぁ、、)
なんて思いながらバレないようにウォッチングを続ける。
「◯◯ちゃん、ママ喉かわいたから、飲み物買ってくるね」
そう言ってオシャレママが席を離れた。
わたしたちがプールの見学をしているこの観覧席の近くに、自販機があるのを彼女もわたしも知っている。
(うーん、やっぱりカフェオレかな。
いや、美容の定番、やはり水か?)
なんてワクワクと予想しながら帰りを待つ。
しかし期待は、見事に裏切られる。
オシャレママの手に握られていたのはカフェオレでも水でもなくて。
思わず二度見してしまった。
『ドデカミン ストロング』
え、待って?
ドデカミン?飲むの?アナタが?
ドキドキしている間に、缶をプシッと開けてゴクゴクと飲み始めた。
すごく美味しそうに。
その瞬間、ギャップにやられたわたしは彼女にメロメロになった。
なんて可愛い人だろう。
人の目なんて気にせず、好きな時に好きなものを飲む。
ほんとはドデカミンを飲みたいけれど、ちょっと恥ずかしいから、と飲みたくもない水を手にしているオシャレママよりずっとずっと魅力的だ。
急に彼女と友達になりたくなった。
もちろん、声をかける勇気はないのだけれど。
子ども同士がプールで仲良くなれば、いつか親同士、挨拶ぐらい交わすようになるかも?
そうだよなぁ、もしかしたらそんなこともあるかもだよなぁ、、
なんて、ぼんやりと考えながら
クロールの手の動きを教えてもらっている息子に目を戻した土曜日の午後。