何をタスクとするか
今回は「タスク」という言葉、そしてタスクシュートの中で使われる「タスク」の意味について思うところ書いてみます。
タスクシュートの「タスク」
タスクシュートでいう「タスク」は、一般的なタスクということばとは少し感触が違います。
タスクという言葉は普通に使われているので、説明しなくてだれでもだいたいわかる感じのする言葉ですが、辞書では
タスク【task】
1 課せられた仕事。職務。
2 コンピューターで処理される仕事の単位。ふつう一つのアプリケーションソフトが行っている作業全体をさす。
出典:デジタル大辞泉(小学館)
https://dictionary.goo.ne.jp/word/タスク/
なんて書いてあります。
タスクシュートの「タスク」は、この定義ではぴったり当てはまらなくて、どちらかと言えば 2 よりは 1 に近いような気がします。
でも、ちょっとした些細なことも記録するので、私にはタスクを単に「仕事」という言い換えは違和感があります。
考案者である大橋さんのブログによると、タスクシュートはそもそも、業務をその日のうちに終わらせることを目的に考案したのだそうです。
なので、「タスク」という言い方が自然に使われ、それが続いているのでしょう。だからこそ、この方法を「タスクシュート」と呼ぶようになったわけですが。
始めての人にタスクシュートのことを話す時、この「タスク」というワードから仕事のこと中心の方法と思われがちです。
仕事以外の日常的な行為も対象にできることを示すために、時には
やること とか 行動 などの言葉がよりしっくりするような気がして、この
ようにいいかえて話すことが多いですね。
「タスク」のくくり
タスクシュートでは、「タスク」を実行する、と言った時に、なにをタスクとするか、どの部分をタスクとするか、そのくくり方は人によって違うはずです。
なにを大事にしているか、重要としているかが、タスクのくくり方に反映されているからです。
たとえば、私の朝起きてから出掛ける直前までにやっていることを書き出すと、こんな感じです。
洗顔
体重計のる
布団片づけ
新聞取ってくる
コーヒー淹れる
朝食準備
朝食
皿洗い
着替え
これらタスクの中には、タスクに対する自分の気持ちや考えが織り込まれています。
・良い体調を維持したいので、体脂肪が計測できる体重計を使って朝一番に数値を確認している
・朝食用に家族分のコーヒーを用意。これを朝の日課としている。
タスクとしてくくる、ということは、くくった人がその行為に注目していると言うことだと思います。
体重計に乗る、という行動をタスクとして記録すること。それは私自身がこれを自分にとって大事なことと意識しているから。
コーヒーを淹れるということも同様で。コーヒーを淹れるということを、自分が家族のためにしてあげる日課として、心のどこかで意識しているので、はじめてタスクとして現れてくるのです。
毎朝コーヒーを淹れていても、特に「コーヒーを淹れる」ことに特に意識をむけていない場合は、これを個別のタスクにしないで「朝食準備」の中にいれる、ということもあるでしょう。
人それぞれにタスクのくくり方があって、タスクのくくリ方は、その人次第出し、そこに正解や不正解はないと思います。そのくくり方がその人を表しているからです。
タスクシュートの記録した結果(表現の仕方)も人によって異なるはずですし、その結果として、タスクシュートにその人の個性が反映されるのだ、と言えるでしょう。これはとても面白いことだと思っています。
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