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倉庫の環境整備こそ、荷役効率アップへ繋がる

建物の建ぺい率緩和により、
倉庫に設置できる大型ひさしのが普及しそうです。

たかがひさし、されどひさし。

倉庫で荷物の積み下ろしをする
現場作業者としては、
ひさしの長さが違うと、作業効率が、まったく違ってきます。

天気が良い場合は、それほど問題はないのですが、
天気が悪い、または、悪くなる可能性がある場合は、
かなり変わってきます。

ひさしが長い事で、
ひさしのある部分も荷物を置くスペースとして活用が出来ます。

とくに繫忙期は、これがとても重要。

繁忙期の倉庫内は、荷物で溢れがちです。

なので、仮置きできる場所があると、
それだけで、作業にも余裕が生まれ、作業の安全も確保されます。

今後、
トラックに対する荷物の荷下ろしの効率化を図る為には、
仮置きできる場所が確保出来るかによって、
作業効率が変わり、荷待ちの時間も変わってきます。

なぜ、今まで放置されていたのか不思議なくらいです。

記事の中に

”倉庫の現場を担う事業者は、その機能強化を図る手段として、先進的なIT機器やシステムの活用によるDX(デジタルトランスフォーメーション)を考える傾向にある。”

とあります。

それを示しているのが、高度物流人材ではないでしょうか。

倉庫現場の現状を変えるのではなく、
システムを変える事で作業効率が上がるという
幻想に取りつかれているのではないかと考えられます。

システムは、極端な事を言えば数字を扱うもの。

倉庫現場は、目の前にある現物を扱う仕事です。

だからこそ、現場の改善がとても重要になってきます。

今回の大型ひさしが良い例ではないでしょうか。

国も、行政も、トラックドライバーの環境改善、
作業効率の事ばかりを熱心に取り組んでいいるのに、
倉庫の現場に関しては、
DXと言った自動化のシステムを入れる事で、
すべてが解決できると安易に考えていたのではないかと推測できます。

システムはあくまでも、
現場の環境が最適化されているのが前提で、
現場の環境が劣悪であれば、
どんなに最新のシステムを入れても、能力の半分も発揮できないはず。

現状では、現場の事をあまり知らず、
手探り状態、または、想像の領域でシステムを開発し、
あとは、現場合わせで行っている場合が多い。

それもそのはず。

大型倉庫は別として、中小の倉庫の場合は、
現場作業者が、倉庫内のレイアウトを考え、
作業手順を考えているので、標準的なものが有るようで無いのです。

本来であれば、整理整頓をしっかりと行う事で、
標準的な倉庫のレイアウトを構築する必要があるのですが、
扱う荷物の荷姿や荷量に合わせて、
倉庫内のレイアウトを考えているがほとんど。

だからこそ、汎用的なシステムを作っても、
それが完成形ではなく、
そこがスタートラインと考える必要があるのではないかと思うのです。

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