満ちた月と、欠けた心
最近の月がこわい。
満月なのか、あと一歩なのか
そこらへんはよく分からないけれど、
とにかく最近の月には狂気を感じる。
まず輝き。
海外の子供に絵を描かせると月は白だが、
日本人は月を黄色で表す、
なんてよく言われるが、
今夜の月は本当に真っ黄色なのである。
そして大きい。
距離が近い。
月に呑み込まれて喰われちまいそうなほど、
最近の月は怪しさに溢れている。
明るすぎるのだ。
なにか不思議なことが起こるのだろうか。
退屈から救われるような、なにか。
西加奈子の「きいろいゾウ」を
思い出した。