ボーダーブレイクおわらないでくれよ
セガのオンライン対戦ゲーム『BORDER BREAK』がサービスを終了した。
PS4としては5年のサービス期間、アーケードからは14年間に渡ってのゲームで、10VS10で繰り広げられるハイスピードロボットバトルの歴史に一つの終わりが訪れた、というわけだ。
正直すごくかなしい。
ほとんどゲームセンターなるものに縁のなかったぼくが唯一ハマっていたのがこのボーダーブレイクだ。当時はGPという時間(1GP=1秒)を買う仕組みで、この時間を使って装備もアセンも組む必要があり、つまりお金がいくらあっても足りないようなものだった。しかしみんな、やたらめったら上手くて、全然勝てず。それでも一番ハマっていたころはS5ランクまで到達することができていた。
ボダの面白さは、自然発生的なロールの面白さだ。四つの兵装を切り替えて云々というのはゲームシステムのHPにいっぱいあるので省略するけど、それが齎したものが面白かった。
「前線」「後衛」「凸」のどれもを、誰かがやらないと勝てないという身も蓋もないセオリーと、誰もが英雄にはなれないが、誰かが英雄になるためには雑兵にならなければならないという事を実感させてくれるのだった。それがしばしば特定のロールや兵装の過小評価にも繋がっていたが、ロールを強制されるオーバーウォッチやバトルフィールドと違い、自分が今「やらなくてはならないことやる」。当たり前で尊いことを教えてくれたのだった。
やかましいぐらいに飛び交うボイス、戦闘前のオペレーターの一言。
ボーダーブレイクが終わってアーマード・コア6が発売された。両者は同じような外見をしているが全く違う中身のものだ。ロボットは孤独な兵器であり、友情の証でもあった。ロボットものそれ自体の人気が急降下する中で、ボーダーブレイクが見せてくれていた一瞬の、その場限りの儚い友情もまた忘れられてしまうだろう。
ブラストランナーたちに感謝を捧げ、ボーダーブレイクの終わりを嘆くことにしたい。
製作・運営に携わった人達と、多種多様なキャラクターを演じた声優さんたちにも感謝を捧げます。
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