ドラマ日記『どうする家康』(15話)& 『ラストマン』(初回)
今川家の人質としてひっそり生涯を終えると思っていた元康(後の徳川家康=松本潤さん)が、個性派だらけの家臣団の助けを借りながら、乱世に飛び込んでいく、スピード感あふれる波乱万丈のエンターテイメント『どうする家康』の第15話「姉川でどうする!」
命からがら、藤吉郎(ムロツヨシさん)と共に金ヶ崎の激戦を生き延びた家康。休む間もなく、信長(岡田准一さん)に浅井・朝倉討伐の先陣を申し付けられる。そんな中、浅井長政(大貫勇輔さん)から「ともに信長を討ち取ろう」と呼びかける密書が届く。
金ヶ崎の退却戦はナレーションですっ飛ばされ、姉川の戦いにおける、長政につくか、それとも信長にこのまま付き従うべきかの家康の葛藤が描かれました。関ヶ原の戦いにおける「問鉄砲」のエピソードを使ってみたかったんでしょうね。
戦には勝利したものの、出遅れたことを責められた家康は「これからは判断を間違えるなよ、白兎」と信長から耳ガブッと、再びBL風味。最後は浜松入りした家康を、舞手が襲い…。少女に見えたその舞手は、のちの井伊直政こと虎松(板垣李光人さん)でした。『青天を衝け』の徳川昭武が、『silent』の青羽光を経て大河ドラマへ帰還。
全盲の人たらしFBI捜査官・皆実広見(福山雅治さん)と、犯人逮捕のためには手段を選ばない孤高の刑事・護道心太朗(大泉洋さん)が、凸凹バディを組んで難事件に挑んでいく『ラストマン-全盲の捜査官-』の初回。
全盲のFBI捜査官、皆実広見は、どんな難事件も必ず最後に解決することから“ラストマン”と呼ばれていた。そして、日本の警察庁とFBIの連携強化を目的に、期間限定で日本にやってきた。そして、アテンドを命じられたのが、警察庁人材交流企画室・室長の護道心太朗。
平均世帯視聴率が今年の民放ドラマで最高の14・7%。福山さんの故郷・長崎では18・2%、大泉さんの地元・北海道19・4%だったとか。函館市長選挙に当選した大泉さんの兄・大泉潤さんの投票日が同日だったこともあり、相乗効果を生んだのでしょう。そこも見越しての初回放送日決定だっのかも知れません(選挙違反にはならない)。
吹石一恵さんと結婚以降の連ドラ『ラヴソング』『集団左遷!!』は視聴率的には今ひとつでしたので、福山復活の印象。福山さんと大泉さんは同じ事務所ということもあり、『紅白歌合戦』などのやり取りはお約束というか、芸の域にまでなっているので、相性はピッタリ。
全盲でどう捜査するのかと思いきや、皆実自身の鋭い洞察力に加え、最新のテクノロジーを駆使すると共に、技術支援捜査官の吾妻ゆうき(今田美桜さん)らのバックアップもあるというわけです。今田さんは美味しい役どころで、実質ヒロインなのかな。
護道の兄で、警察庁次長・京吾役の上川隆也さんや、警部補役の吉田羊さんは、刑事ドラマは手慣れたもので安心感。一話完結しながら、41年前の事件の真実に近づいていくのでしょう。黒岩勉さんの脚本も見事。初回メインゲストの宮沢氷魚さんも熱演でした。