『のじゃロリ』を遍く世界に広げよ!

 ・運命の出会い

 ”のじゃロリ”の良さを伝えたい。それに尽きる。

 本日、4月10日はTVアニメ『世話やきキツネの仙狐さん』の放送日である。

 先日、今期アニメのPVを漁っていたところ、このTVアニメにたどり着いた。タイトルを見たときは愚地独歩ばりに訝しんだ顔をしたものだが、ひとたびPVを見れば、(またケモミミブームに乗っかりおって…)などのくだらない先入観は吹っ飛んだ。そこにあったのは”のじゃロリ”というエデンだったのだ。まさに運命の出会い。

 そのことをリアルの知人に話したところ、

「のじゃロリって何が良いの?普通にロリじゃだめなの?」

と疑問を呈されたので言葉を尽くしたのだが、うまく伝わらなく、理解してもらえなかった。”のじゃロリ”というジャンルは一大派閥を築いていて、その威光は三千世界を遍く照らしていると思っていたのだが、そうではないらしい。

 そこで、”のじゃロリ”の良さを少しでも知ってもらえるよう、筆を執った次第である。

 ・『のじゃロリ』の定義

 『のじゃロリ』というジャンルを語る以上、その言葉の定義はハッキリと明示しておく必要がある。

のじゃロリとは「のじゃ」などが口調に混じる少女のことである。
(アニヲタwiki(仮)より)

 それ以上でもそれ以下でもない。


 と、ここで終わっていては不親切であろう。少し詳しく説明しておく。

 アニヲタwiki(仮)にも記述されているが、”のじゃロリ”は大きく分けて2つに分類される。単純に口調に「のじゃ」等が混じっており、その口調で高貴な出自を語る「貴人型」と、古から生きていることを語る「古風型」、いわゆるロリババァの2種類だ。
 今回は冒頭で取り上げた仙狐さんに代表される「古風型」の良さを伝えたいと思う。よって、以下に出てくる”のじゃロリ”は全て古風型であることをご留意いただきたい。

・”ロリ”と”のじゃロリ”は全く違う

 さて、ここからが本題である。このnoteを書く切っ掛けになった知人の「ロリではだめなのか」という質問に対してのアンサーだ。


 駄目である。

 ”のじゃロリ”と”ロリ”、一見すれば口調の違いでしか無いようだが、その実大きな隔たりが存在する。こと、そのキャラクターの精神性においては真逆と言って良い。


 ”ロリ”というものはその外見もさることながら、精神性も幼いということが重要な要素となる。我々が幼い頃に持っていた無垢な心持つことや、そこら中に蔓延る澱んだ情報などとは無縁のキャラクター性。余計な情報を所持していないからこそ、彼女らが言う透明な言葉たちが汚れた大人たちには刺さり、自身を見直す切っ掛けにもなるのである。
 一例を上げると『甘々と稲妻』のつむぎちゃんであろうか。
 彼女の反応は幼いがゆえに一切の脚色もなく、沸き上がる衝動そのものだ。だからこそ、1話における「んまぁい!」があそこまで感動させる(それまでのつむぎちゃんの来歴を鑑みてもなお)一言になるのである。

 一方、”のじゃロリ”の精神性とは。
 一言で言うならば「歴史の重み」である。
 多くの”のじゃロリ”キャラは云百年、云千年とその長い生を生きてきたキャラである。不死性があったり妖であったりと、我々人類とは別種の生き物であることが多いのではないだろうか。
 良くも悪くも人間社会であったり、歴史の流れを見つめてきた彼女らには我々とは違う価値観であったり、死生観を持っている。彼女たちから放たれる言葉はその歴史や経験の重みでもって我々の心をひどく揺さぶるのである。

 『むしろ何かせねばなどと思わずに 存分に甘えるが良い!』

 これは『世話やきキツネの仙狐さん』の登場人物である仙狐さんのセリフだ。長い時を生きてきた彼女が言うからこそ、多くの歴史を積み重ねた彼女だからこそ、その言葉を聞いて我々の澱んだ心が澄み渡っていくのである。


 経験を積んでいないからこそ輝いているのか、経験を積んでいたからこそ輝くのか。外見こそロリータであるが、その精神性が全くの正反対であるということをお分かりいただけただろうか。

・”のじゃロリ”を讃えよ!!

 今回の記事をご覧になって如何だっただろうか。少しでも”のじゃロリ” というものに興味を持っていただけたら幸いである。
 もっとも、今回はあくまで”ロリ”と”のじゃロリ”の違いを説明しただけ。こと”のじゃロリ”の説明で言えば、「ロリという属性はなくてもいいじゃん!」と思う方もいるのではないだろうか。「別にロリじゃなくても、人生経験豊富な大人で良いじゃん」と。「含蓄ある言葉をロリに言わせてブヒりたいだけなんじゃないの?」と。

 否!断じて否である!!

  ”のじゃロリ”でなくてはいけないのだ。単純に大人のキャラでは駄目なのだ。”のじゃロリ”というものが持つ特異性やその魅力については次回示したいと思う。

 まて、次回!そして”のじゃロリ”を讃えよ!!


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