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『やさしさがつよさにかわるとき』

鮭の一生:川と海をつなぐ命の旅

鮭は、川と海を行き来しながらその一生を全うする特別な魚です。その生涯を、簡単にご紹介します。


1. 川の上流で生まれる

鮭は、川の上流にあるきれいな水の中で卵から生まれます。卵は砂利の中で守られ、稚魚(ちぎょ)として川の流れの中で育ちます。川の上流は、外敵が少なく、鮭が安全に育つためにぴったりの場所です。


2. 海でのびのび成長

稚魚は少しずつ川を下り、やがて海に出ます。海ではたっぷりと餌を食べて、数年かけて立派な成魚に成長します。この時期に鮭は、力を蓄えながら大きな体になります。


3. 自分の生まれた川へ戻る

成長した鮭は、再び川へと戻る旅を始めます。驚くことに、鮭は「自分が生まれた川」を正確に見つけ出します。その秘密は、鮭の優れた嗅覚にあります。川の匂いや、太陽の位置、地磁気などを頼りに、長い距離を泳いで戻ってくるのです。


4. 川の上流で産卵と死

鮭は川の上流に到着すると、浅い川底に巣を作り、卵を産みます。そして、すべての力を使い果たして、多くの場合そこで生涯を終えます。一部の鮭は産卵後も生き残ることがありますが、それは特定の条件下でのみ見られる現象です。


5. 鮭の死骸が川の栄養に

産卵後に死んだ鮭の体は、川の栄養になります。分解された鮭の体は、川に住む植物や小さな生き物の成長を助けます。そしてその生き物が稚魚の餌となり、川全体の生態系を豊かにしていくのです。


6. 次の命へ

産み付けられた卵は、川の砂利の中で大切に守られ、新しい稚魚が誕生します。そしてまた、川を下り海へと旅立つのです。こうして鮭の命のサイクルが繰り返されます。


やさしさがつよさになるとき

鮭は、すべての力を振り絞って自分の生まれた川に戻り、新しい命をつなぎます。その姿は、「本当の強さ」とは誰かを思いやるやさしさから生まれるものだと教えてくれます。ただの自己犠牲ではなく、未来に命を受け渡すという大きな意味が込められています。

この絵本『やさしさがつよさになるとき』を、ぜひ手に取っていただき、そんな鮭の生き方や旅の中に込められた「やさしさ」と「強さ」のメッセージを感じ取ってみてください!

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