グランクレストRPG平行サプリメント紹介 その44 錬金術アイテム1
権利表記とか
権利表記
この記事は「矢野俊作/チームバレルロール」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『グランクレストRPG』の二次創作物です。
■表記法 Ver.1.02
この記事では、公式のルールブック、サプリメントと同様の略号を用いてルールブック、サプリメントの名称表記を省略している。また、各項目の読み方に関しても公式と同じ読み方をすることを想定している。
ルールブックとルールの区別を行う際には、ルールの側を「」をつけた表記で、ルールブックを『』をつけた表記で行うこととしている。
この表記法に関する部分は改編を含む再配布を自由に行ってもよい。改編した際はバージョンの表記を変更しておくこと。この際、変更の内容に関しては規定しない。
この表記法は内容に大きな変更のない改変(サプリメントを記事や本書といった表現に変更するなど)ではバージョンを変更しなくてもよい。
表記法のコンセプト
さまざまな記事や公開物の最初に書く項目に関して、そのままでも使用可能な例を挙げることで、オリジナルデータやそれを含むサプリメントの作成者を支援するためにこのような他でも使用できる形式での表記としている。
平行サプリ紹介その44 錬金術アイテム
錬金術アイテム?
錬金術アイテムは、『ADF』で登場する「毒物:●●」をさらに拡張してひとつの分類としたアイテムである。
錬金術アイテムのルール
錬金術アイテムは対応した技能か使用可能錬成魔法レベル(正確には《魔法習得:錬成魔法》)のいずれか(このレベルを使用可能錬金術アイテムレベルという)が、そのアイテムのレベル以上でなければ取得、使用できない。
なお、使用可能錬金術アイテムレベルによって、鑑定、識別が有利になったり、鑑定、識別が不要になったりする。
錬金術アイテムには技能、もしくは使用可能錬成魔法レベルの制限の他に、錬金術アイテムは[2+(CL/2)+使用可能錬金術アイテム]個までしか取得できないという制限を持つ。
追加の項目
錬金術アイテムは他のアイテムに加えて以下の項目を持つ。
錬成種別
錬金術アイテムを集めるようなシナリオを遊んだり作ったりするための通常の種別とはまた別の種別である。
対応技能
そのアイテムを技能レベルで取得、使用となる技能である。
錬金術アイテムの特殊な用法
錬金術アイテムの受け渡し
GMは一部の薬や毒、ハーブなどは、その錬金術アイテムを使用できるキャラクターから渡されたものであれば、本来そのアイテムを使用できないキャラクターが使用できるとしてもよい。
これは高レベルのアルケミストが薬を配ったり、強大な敵に有効な毒を打ち込む役割のキャラクターが毒を受け取るという展開を想定したルールである。
錬金術アイテムの基準と鑑定
錬金術アイテムを鑑定、識別する際の目標値は[(レベル×5)+10]を目標値とし、達成値に+[(使用可能錬金術アイテムレベル)×2]して対応技能で判定を行う。
基本的には、成功した場合はそのアイテムの効果をすべて知ることができるがGMはあえてわかる情報を制限したり、追加の情報を与えてもよい。
例えば、毒の場合はより詳しい情報やどのような人物が手に入れられるのかなどでの手がかりとなる情報が手に入る可能性があり、薬草ならその効力をより高めるための情報が手に入るかもしれない。
摂取と同意
薬や毒、ハーブなどが「同意した同一Sqの単体」を対象とするというのは、相手にそのアイテムを飲ませているという扱いを想定している。
GMは同意がなくても、食事に盛る、強引に流し込むなどで飲ませることができると判断した場合は、それに応じて、同意なしで錬金術アイテムを使用できるとしてもよい。
ただし、GMはこの際の詳細な処理を決定できるため、食事に盛るなら〈隠密〉で対象の〈知覚〉と対決することや、しっかりと効果を及ぼしたのかを対応する〈専門知識〉で〈頑健〉と対決するなど、シナリオの都合でない限りは何らかの判定を1回以上行うようにすることを推奨する。
毒の扱い
毒を武器に塗る
「同意した同一Sqの単体」を対象とした毒(基本的には「錬成種別:毒物」のアイテムのみである)は基本的に武器に塗ることができるものとする。この際は、マイナーアクションで装備している武器ひとつに塗り、その武器を使った攻撃で1点以上のダメージを与えることで効果を発揮することができる。この毒の効果を与える効果は白兵攻撃を行う武器なら1シーンの間、矢を用いる「種別:弓」か「種別:弩」の武器なら1ラウンドの間持続するものとして扱い、それ以外のアイテムには塗っても効果がないものとして扱う。また、一度にひとつの武器に塗れる毒はひとつまでとする(新たに毒を塗ると新しい毒の効果が適用されるようになる)
毒の治療
「強度がnの毒として扱う」とある場合はその強度のBSの毒を回復できる効果でその毒を回復することができる。このような表記がある毒では、本来の毒の効果は発生しない。これは「毒の状態として扱う」という場合も同様で、その場合は状態として与えられている毒を回復可能な効果で解除が可能である。
遅効性の毒
遅効性の毒は飲んだ際に気がつかなければ、何らかの手がかりを見つけるか、効果が発生するまで気がつかないものとする。
例えば、食事に盛られている毒に対しての〈知覚〉での判定に失敗して気がつかなかった場合は、その効果が適用されてダメージを受けるか、(そんな間抜けな暗殺者はいないと思うが)放置された毒の瓶を発見することで毒に気がつく、もしくは毒を疑うことができるのである。
この点はPLとPCの視点を切り替えて考えなければならない。
実際の錬金術アイテム
1レベル
1レベルと2レベルは誰にでも使えるので、誰でも使えるちょっと珍しいアイテムぐらいの扱いである。
説明することもほとんどないHPを回復する薬草である。
戦士の薬草 (せんしのやくそう)
種別:その他(錬金術/使い捨て)
重量:1 錬成種別:植物/回復
レベル:1 対応技能:〈専門知識:植物〉
アトラタン各地で見られ、戦いを生業とするものなら必ず知っていると言われる応急手当や治療に使われるさまざまな草。
メジャーアクションで使用することで、同一Sqの単体の【HP】を1D点回復する。このアイテムは1日に1回までしか効果を適用できない。
同じく、説明不用のMPを回復する薬草である。
賢者の薬草 (けんじゃのやくそう)
種別:その他(錬金術/使い捨て)
重量:1 錬成種別:植物/回復
レベル:1 対応技能:〈専門知識:植物〉
アトラタン各地で見られ、煎じて飲むと頭がすっきりとすると言われるさまざまな草。そのままや簡単な処置だけを行って噛みしめて使うものがこう呼ばれる。
メジャーアクションで使用することで、同一Sqの単体の【MP】を1D点回復する。このアイテムは1日に1回までしか効果を適用できない。
説明する意味がほとんどない毒を解除する薬草である。
解毒草 (げどくそう)
種別:その他(錬金術/使い捨て)
重量:1 錬成種別:植物/回復/解毒
レベル:1 対応技能:〈専門知識:植物〉
アトラタン各地で見られる解毒効果のある草。そのままではほとんど効果がない。
メジャーアクションで使用することで、同一Sqの単体の強度が3以下の毒を回復できる。このアイテムは1日に1回までしか効果を適用できない。
まいておくと引火する砂である。
燃える砂 (もえるすな)
種別:その他(錬金術/使い捨て)
重量:1 錬成種別:鉱石/火薬
レベル:1 対応技能:〈専門知識:鉱石〉
燃える砂。元はちゃんと形のあるものだったと思われるが、崩れて砂になっている。
メジャーアクションで2Sq以内のSqひとつを対象として使用する。このシーン中、対象となったSqでは〈炎熱〉属性のダメージが+1Dされ、そのSqで受ける炎上の強度が+1される。この効果は1度適用されるまで持続する。
魔法を少しだけ強化する石である。
混沌石 (こんとんせき)
種別:その他(錬金術/使い捨て)
重量:1 錬成種別:鉱石/混沌
レベル:1 対応技能:〈専門知識:鉱石〉
混沌が結晶化したと言われる石。
魔法、「種別:魔法」の特技の判定の直前に使用する。その判定の達成値に+1する。それが命中判定なら、その攻撃のダメージに+1する。
武器ひとつの攻撃力を+1する石である。
研磨石 (けんまいし)
種別:その他(錬金術/使い捨て)
重量:1 錬成種別:鉱石/研磨
レベル:1 対応技能:〈専門知識:鉱石〉
金属の研磨に使える石。砥石として加工する前であり、砥石以外の用途も多いため砥石とは言わない。
メジャーアクションで使用する。このシナリオ中、あなたが所持している武器ひとつの攻撃力に+1する。
まとめ
ルール部分だけだと短かったので、実際のアイテムを参考として掲載した。
錬金術アイテムは次回に続く予定である。