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毒親カウンセリング記録②~カウンセラーとの対面~

ヒアリングが行われた二週間後、カウンセラーと初対面となった。

この日、僕はEMDRを受けても良いようにコンタクトケースと眼鏡を用意していった。
どこかのサイトの記述によれば、「EMDRは目の運動を行うためコンタクトレンズがズレてしまうことがある」らしい。
これを見た僕(外出時はコンタクトレンズ派)は、一応と思い洗浄液を入れたケースと眼鏡を持参することにしたのだ。

しかしこれは不要であった。
結論から言えばヒアリングとEMDRの説明だけで、初回の50分は終了した。

カウンセラーのヒアリング

カウンセラーからもう一度ヒアリングを行う旨を伝えられた瞬間、正直に言えば「え?またかよ」と思った。

だがしかし後にEMDRを実践し、この慎重すぎるほどのプロセスがいかに重要だったかを思い知らされることになるのだった。
それはまたEMDR実践編にて。

少し困惑しながらも、僕はカウンセラーに促されるままに話した。

・どんなことで困っているか
・どんな嫌なことがあったか
・現在の親との関係はどうか
・母親以外の家族との関係はどうか

主に話はこのようなことだったと思う。
話してみれば初回のヒアリングは出てこなかったものも出てきた。
やっぱり僕はいっぱいいっぱいで、時折泣きそうになりながらも、精一杯この苦境を訴えた。

EMDRの説明


一通り話し終えて僕が落ち着いたころ、カウンセラーはEMDRの説明に入った。

・EMDRでは左右に指を動かし、それを目で追う動作を行う。
・人間は寝ているときに目が左右に動いていて、それで記憶を処理している。
・この原理を利用して、上手く処理ができていない記憶を処理していくもの。

といった基本的な仕組みなどを説明してくれた。
また助反応についても併せて教えられた。助反応では以下のようなことが起こるらしい。

・つらい記憶を思い出しやすくなってしまう
・感情が不安定になる
・頭がぼーっとする
・物事に集中できなくなる

このようなことが起こりうるため、EMDRを行った直後にあまり重要な予定などは入れない方が良い、らしい。
そして助反応は個人差はあれど、二、三日から一週間ほどで落ち着くのだとか。

このときはふーん、と思って聞いていたが、やっぱり後に助反応のしんどさを思い知ることになるのであった。

カウンセラーからの宿題

EMDRの説明を終えると、料金や時間などの事務的な説明がされた。
この辺りはクリニックのホームページで確認済みだったので、ぼんやりと流し聞きしていた。(ヒアリングで疲弊していた)

これで今日は終わりかな、と思っていると、カウンセラーから数枚の紙を渡された。

「これをお家で書いてきてください。」

カウンセラーはそう言うと、紙の一枚一枚を丁寧に説明しだした。

この宿題の内容については、また次回に話したいと思う。

おわりに

ついにEMDRに入るのかと気を張っていたため、少し拍子抜けした一日だった。
しかし再度のヒアリングとこの宿題が、しっかりと治療をしていくための必要材料なのだ。

ぼんやりした頭で宿題を見つめると、ああ、これはまたなんとも難儀なものだなあと眉間に一つ皺が寄るのであった。

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