これが私
夢を見て うなされて 悪寒がして
ふと気づくと 現実と夢の境をさまよっている
遠い昔の出来事や
つい昨日のことが
時間を飛び越え
順番を無視して
次々に 脳裏を駆け抜ける・・・・・
心の苦しさを
もしかしたら分け合ってくれる人は居るかもしれない
けれど・・・・
からだの苦しさを分け合ってくれる人は
どこにも 居ない
そんなときにふと
自分の心のなかの 醜さに気づいてしまう
しょせん 人は一人で生まれいで
そして一人でからだの苦しさと戦いながら
やっぱりひとりきりで 去っていく
誰の慰めも励ましも
苦しさからは救ってくれはしないと気づいた時
理不尽なことは充分承知しながら
元気な人を心のどこかで妬んで居る
心の奥底のどこかで
もしかしたら 憎んでさえ居る・・・
結局自分は本当は
誰のことも愛してはいないのかもしれない
好きだと思ったことも錯覚で
単に縋りたいから
単に淋しいから
でもそれではあまりに勝手に思われてしまうから
だから・・・・
愛してるふりをしてるだけなのかもしれない
そうして
それに気づいてしまった時からまた
新しい苦痛が始まる
全ての人の優しさに涙し
感謝し 頭をたれ 詫びてはみても
でも その涙はただ 自分のひざの上に
ただ 自分の目に見えるだけで
人にも知られず 落ちて行き
そして
私は ひたすら ひからびていく・・・・
まるで 砂漠のなかの一滴の水のように
あとかたもなく 誰に知られることもなく
ただ 干からびて行くのだ
これが わたし・・
醜いだけの それだけの
これだけが 本当の 私