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朝の泪

あたしは 良く
窓から  眺めるのだ

出社を急ぐ 背仲たち
みんな みんな
同じような
違うような
言葉で言えぬような
人を
家庭を
人生を
乗せた   背仲たち

同じような
違うような
えも言われぬ様な まなざしを
様々の開かれた窓から
あたしは 良く 見つけるのだ

駅へ流れる 背仲たちと
留まったまま見つめる まなざし たちと


きっと 目覚めの寝ぼけた目のせいで
ぼやけて見えるのだな と
想いながら



かすんでは揺れる 背仲たちと 目たちを
あたしは この頃 良く
窓から   眺めるのだ