年輪

そうね
そんな日もあったわね　　と
シワとシラガ　で
笑い合う日のため
だけ　に
年齢と言う物が
あるのだとしたら＿＿＿＿

年老いる　ことの　　　あたたかさ

怒りや
辛苦や
全てが
忘却と言う物の陰に
存在する　のなら

老いて
頭の中は忘却で彩られ
呆けたシワと
呆けたシラガが
よっこらしょっと
掛け合う言葉の　　あたたかさ

そうね
もう
恐れる事も
なにも　　ないわ

重ね合う時間の　重さが
私たちの年とともに
手を取り合って
流れていくのだ　から

私　にも
君　にも

同じ速さで
同じ重さで
とき　　が来る

ああ
なんて

同じ時の　　あたたかさ