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満ち潮に寄せて
私の育ての母は いわゆる凄いデブで
昔で言うと デブデブ100貫デブと
からかわれるような
今もご存じの方はいるかな
京塚 昌子さん あんなふうなおデブさんで
それが いつのころからでしょうねえ
ある日ふと気づくと 痩せてるんですよ
ホントに小さくなっちゃって
何だか泪が滲みました
私への虐待も徐々に減って
人間って 身体だけじゃない
色んなものが 小さくなるんですね
そんな母が哀れで ちょっと悲しかった
またいくらでも 悪態ついてくれよ
そんなこと 想いました
最後には 私の事も分からず
丸い背中の 小さいおばあちゃんは
誰も知らない時に 旅立ちました
あんたみたいな子はねえ
要らなかったんだよ
もう1度 言われてもきっと
悲しくはなかったでしょうね