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あなたになら言える秘密のこと

もう 何回書いたかなぁ
ぜひとも観て欲しいと思うのです

イザベル・コイシェ監督の「死ぬまでにできる10のこと」を
観た事のある方はいるでしょうか  私は残念ながら見てません
 
タイトルに「死」と言う重いテーマが入ってるにもかかわらず
内容的には意外に軽かった・・・などと言う意見も有ったりして 
なんとなく見ないまま来てしまいましたが
その次の作品「あなたになら言える秘密のこと」を先ほど観ました

同じ監督だよと言いたかったからかも知れないけど
同じようなトーンのこのタイトル
日本語のタイトル 甘すぎませんか?と突っ込みたくなる

なんか安物恋愛映画みたいかな・・・と思いつつ観たんですが
いやぁ 結構重かったです

主演男優はティム・ロビンスでして 
名前は知らない方も多いかと思いますが
顔を見たら あ 知ってると言うかたも多いはず
数々の映画に出てらっしゃる俳優さんですが いいですねぇ 好きです

誰にでも人には言えない秘密の1個や2個はあると思いますが
この映画の秘密は きつかったです
あまりにも静かに進んでいく序盤・中盤は たしかに静かすぎて
多少中だるみしている感があったのだけれど 
クライマックスのシーンは
女性としても人としても かなり強烈にやられます

生き残ったことを恥じるという感覚を持ち続けたまま生きること
そんな重いテーマの秘密を打ち明けたお話の最後のシーンは
誰もが多分こうであって欲しいと願うラストを その願いどおり
この監督は夢物語風に終わらせているのだけど

そしてそれはある意味 なんだやっぱ映画ジャン とも思ってしまうけど
でもこのエンディングでなかったら とてもじゃないがこんなレビュー
観ました!よかった!なんてのは書けないだろうなぁ

女優サラ・ポーリーを初めて知りましたが 目の演技のすばらしさ
と同時に彼女の心情を表現させる手法もなかなか面白かったです

自分自身もそうですが 悲惨な体験をして生き続ける人生は
体験したものにしかわからない感情があるし
他の人に理解しろと言うのは無理な話かもしれないけれど
時には そういう人には後世に語り継ぐ義務?(役割)が
あることもありますね

アウシュビッツでもサラエボでも世界中で沢山の悲劇が繰り返されていて
多くの人が勇気を持ってその体験を語り伝えていく事は
凄く必要なことであり
だけどそれを出来ない人が沢山いる中
それを出来るようサポートするのも必要な役割で・・・

自分の役割とは何なのか その時はいつなのか 考えさせられる作品でした

淡々と静かに流れるだけに むしろ様々な思いや重さが伝わります
映画の前半は少し イヤ かなりかな 退屈ですが 観続けて欲しいですね