視聴メモ: デザインとは計画を記号に表すこと
行為をデザインすることで適正解を考える~「行為のデザイン」思考 <村田智明氏による DESIGN THINKING 連続セミナー①>
番組中で触れられた「エレベーターの開閉ボタンのデザインの課題」の話は、上野の展示会で見た覚えがある。学生や教員が小学生や中学生との課題授業の1つでエレベーターボタンのアイディアを複数展示していた。
探して見ると見つかった。
情報を分かりやすく伝えよう—「伝えたい」を「伝わる」にするデザイン—
富山大学人間発達科学部附属中学校美術科
萩原至道 美術科教諭
幼稚園から大学まで美術教育の流れを体感する展覧会 - 全国美術・教育リサーチプロジェクト2018 -「 美術の授業ってなんだろう?」
http://research-project.geidai.ac.jp/2018/2018_houkoku.pdf
報告書PDFに載っている写真を見ても、開閉ボタンのアイディアとして扉が完全に閉じていないデザインが提案されている。実際の利用現場を思い出してみると、開閉ボタンを使うときは扉は閉じていることは少ない。中央の縦線(扉の境界を示す)を太くするアイディアは良さそうだ。
しかし、開閉ボタンのデザインは配色で意味が逆転する点が難しいと考える。色を指定せず明暗だけ指定するデザインであれば意味を間違えずに済むだろうか。
----以下メモ
デザインとは計画を記号に表すこと
事象に生じる問題を解決するために、対象や周囲との関係性を観察し、それをもとに思考や概念を組み立て、記号化や可視化すること
観察と発見
思考と概念
記号化と可視化
(1)行為のデザイン
行動したときに不具合が生じることを「バグ」と扱い、「バグ」を解決し美しい行動を創り出すことを「行為のデザイン」と呼ぶ。
丸いペットボトル飲料を考えたとき
丸く滑るので「持ちにくい」
丸く転がるので「車の加減速でペダルの下に入り込み危険」
など
矛盾のバグ
世界遺産のベストアングルに不釣り合いな宣伝看板が存在する
通常の点滴台は点滴を受けている間に、自分は重い病気なのではないか等と考える心理的影響を考慮されていない。
輸液パックを見えないようにすることやカップホルダーを装着して心理的に軽減を図る。
負環のバグ
当たり前と思っていることや仕組みに、実は不具合がある。
同じデザインのシャンプーとコンディショナーのボトル
日本古来文化にLEDなどの近代的な装飾を施す観光地
リビングでよく使う「脚立」がリビングに置いておくデザインをしていない
心理のバグ
オフィスのパーティションは角ばっており圧迫感がある
誤認のバグ
断熱性の高い紙コップで内容物が火傷するほど熱いことを忘れる
エレベーターの開閉ボタンのピクトグラムが未統一で間違える
血圧計が不適切な腕の位置(心臓と計測器の位置)で測定できてしまう
血圧計に腕の角度を計測する仕組みを導入することで適切な位置を要求できる。