パラレルワールド
子どもの頃から、夢を、よく見る。
しかも、
前に見た夢と、同じ世界の続きのような
現実の世界と絶妙にリンクしているような
向こうには向こうの、自分の生活があるような
そんな不思議な夢。
さっきもそうだ。
日曜日の昼下がり、
ベッドに横になったら急に頭が重くなり
うつらうつらしてしまった。
ああ、頭が重い、でも起きなきゃ、と
目を開けたら、自分のチェストの横にある
<家具>が目に入った。
「ああ、この家具、そうか、いまここにあるんだっけ。」
「この引き出し、開けたことないな。何入れてたっけ?」
起きだして、その横の自分のチェストを開けると
「あれ、自分の服の引き出しに、脱いだままの子どもの服が。
カゴに入れずにここに入れたな?」
「あー、このお気に入りの服、ここにあったんだ」
部屋を出るとき、戸が、ガラス戸の引き戸だった。
「ああ、このガラス戸って、こんな大きかったっけ」
ガラス戸を開けたら、甥っ子が
見慣れない位置に置いてある机でマンガを読んでいた。
「ああ、そうか。部屋の模様替え、したんだね」
そこで、本当に目が覚めた。
自分のチェストの横には
<開けたことのない引き出しがある家具>はなく
代わりに真っ白な子どものタンスがあった。
「ああ、今はこの家具を置いてたんだ」と思った。
現実の部屋の、ガラス戸でない戸を見て、
「ああ、今はこの家に住んでるんだった」と思った。
夢の中で寝ていた部屋は、
23歳まで住んでいた実家の、自分の部屋だった。
(今は甥っ子含む、兄家族が住んでいる)
夢の中では
部屋の中の家具の配置は一緒で、
今住んでる場所ではなくて、
でも、実際にある実家の部屋にいて、
ほんとうに目が覚めたとき、
夢の中で目が覚めた時よりずっと、夢かと思った。
夢の中で感じたのと同じ強さで
「ああ、今はこうだった」と思った。
そして思うんだ、
「現実はどっちだ?」
と。
子どもの頃から見ていた夢がこんな感覚だから
映画「君の名は」は、他人事ではない。
【パラレルワールド】
それが、
ただの映画や本の中のおとぎ話とは
私はうまく、思えてない。
追記
ちなみにここしばらくこの感覚の夢を見ていなかった。原因はわかっている。夜寝る前に睡眠導入剤を飲んでいるから。一番軽いものだけど、薬が効いて、寝て起きたら、もう朝だ。夢を見る余裕すらないくらい、強制的に寝ている気分。宇宙や潜在意識、スピリチュアルとつながるのは、この夢を見ている時だと言われているから、ほんとはこの時間をもっと大事にしたい。