病気の一枚 52
2023年9月の私です。
2019年夏、右胸のしこりに激痛がはしり、検査の結果、乳がん、悪性腫瘍と診断されて、11月に右胸全摘とガンが転移していた右脇下のリンパ節切除手術を受けた。そして12月から抗がん剤治療が始まり、翌年2020年5月にやっと抗がん剤治療が終わり、7月にポート抜去手術後、ホルモン療法(タモキシフェン)が始まった。
2020年9月から仕事復帰。ただし、右腕はリンパ節切除の影響で軽いリンパ浮腫を起こしていたが、少し症状は軽くなってきた。それでも、腕を休ませながらの勤務。仕事は本格的に復帰していたが、2023年7月から再発治療による副作用のため、再び休職に入っている。
2023年1月に再発。右肺の胸膜に遠隔転移判明。診断は『右肺の胸膜播種』。現時点でガンに対する自覚症状はない。べージニオ&フェソロデックスを用いて再発治療中。
最初のがん告知から、3年11ヶ月。
手術して、3年10ヶ月。
最初の抗がん剤治療が終わって、3年4ヶ月。
再告知&再発治療が始まって、8ヶ月。
ベージニオ再開。
先月、白血球値が基準値より少し下回っており、2週間ベージニオを休薬していた。
2週間後。再び採血が行われた。
「うん、白血球値復活したから、薬再開しようか」
そうしましょう、そうしましょう。
この日は、白血球値が下がっていた時に、包丁で爪をサクッと切った痕を診てもらって、「もう、何やってるの~」「ですよね~」と先生と話しながら、少し笑い合った。
数週間後、今月も無事に、フェソロデックスをおしりに注射する日がやってきた。実はこの診察日の数日前から、朝の散歩を始めていた。
すると、血液検査の結果を見て、肝臓の数値と中性脂肪の数値がかなり下がっていたのだ。先生には、散歩を始めていることは、この日は言わなかったが、来月は話そうかなと思っている。
でも、相変わらず、吐き気がずっと続いており、先生に吐き気止めが欲しいと話したら、いま処方している鉄剤の影響だから、鉄剤を止めようか?と言われた。うーん、でもヘモグロビン値はどうなんですか?
「うーん、今10まで上がったんだけど、11まで上がらないとね・・・」
ヘモグロビン値は、劇的には上がらないという、以前先生が言っていたセリフを思い出した。いや、先生、私とてもじゃなけいど、自力で鉄分摂取は自信がないっす。
などという話し合いを経て、結局、鉄剤を来月まで飲んで様子を見ることになり、吐き気止めも処方してもらった。
いちおう朝の吐き気は、朝散歩をすると治まるのだが、昼間や夕方は強い吐き気に襲われることが多く、2、3日に1回は吐き気止めを飲んでいる状況だ。
こうして、フェソロデックス注射の時間がやってきた。
もうフェソロデックスを打ちはじめて半年以上経つというのに、全然慣れない。もう注射嫌いは、注射嫌いのままだから、仕方ない。毎回我慢するしかない。そう思うももの、看護師さんたちに、注射は人の倍以上の時間をかけて打ってくれだの、打った後は、ふらつくから、しばらく横になっておきたい、と毎月話すのが、だんだん申し訳なくなってきて、今月も大粒の涙が出てきてしまった。温かい手でずっと背中をさすってもらった。注射が終わるとほっとするのか、緊張が一気に解けるようだ。
今月も、お世話になりました。ありがとうございます。
撮った。
散歩途中に見かける玉ねぎ畑である。自分の中途半端な髪の毛を、こんな立派な玉ねぎ畑に見立てるのは、大変恐縮ではあるが、でも、私の頭は、このぐらいの長さの髪の毛が髪を洗うたびに、手ぐしで髪を書き上げると、指の隙間にごっそりもれなくついてくるのである。
先生にも話した。薬のお客様相談センターにも話した。でも、返ってきた答えは同じ。ベージニオの副作用だと。でもウイッグはいらないと思うんですけど、と。
なので、美容室のお兄さんに相談した。
脱毛と、横と後ろの髪の毛が癖っ毛で、最近くるんくるん具合が激しいので、思い切って坊主かベリーショートにしたいと。
「うーん・・・ウィッグの長さって、ショートやったっけ?」
「そうですね」
「ううーん・・・抜けると思うけど、でも、横と後ろの髪は十分あるし、まあ、前髪はあんまり生えてきてないから、横から持ってきてカバーするんやけど・・・あんまりショートにせん方がいいかもしれんよ」
「え?そうなんですか!?」
「うん、今のままで大丈夫!その、はねてる所が気になるんやったら、そこは切ってもいいけど、あとはそろえるぐらいでいいと思うよ」
ということで、ボブっぽいぐらいのヘアスタイルに落ち着いたのである。
右腕のリンパ浮腫。
毎日朝晩マッサージをして、散歩の時もたまに腕をぐるぐる回しているが、最近つっぱりを感じる。先月までなかった感覚だ。そして、疲れがたまると、脇の下や腕の付け根が腫れる。腕を休ませる。その繰り返しが相変わらず続いている。
がん再発で、リンパ外来の話がすっかり止まっていたが、腕が少しでも楽になるのであれば、受診してみようかなと思っている。今度先生に相談してみよう。
ちなみに、今月末コロナワクチンも摂取した。ワクチンを打った左の脇の下も右の脇の下も打ったその日は腫れた。左腕は初めて腕が上がらなかった。倦怠感はちょうど2日で抜けた。
来月はインフルエンザのワクチンだ。
そういえば、鉄分が足りないという話を家族に話していたら、「桑の葉茶(粉末タイプ)」に鉄分がいっぱい入っとるってよ、と言って、母が桑の葉茶を送ってきてくれた。お湯にとかして飲むらしいが、青臭い匂いが強いから、お湯にとかさんで、粉をそのまま食べたほうがいいばい、と言われたので、受け取ってすぐ試してみたが、桑の葉を収穫してそれを何枚かぎゅっとまるめて、団子状にして食べたみたいな感じで青虫とか毛虫とか蟻とかダンゴ虫の気分になったので、青臭かろうがなんだろうが、私はお湯で飲むぞと心に誓ったのであった。
母上様、桑の葉茶粉末タイプをそのまま食べるのはかなり上級者ですぞ。
追伸:病気の一枚は連載モノです。よかったらも51もご覧ください。
いちおう今までの分は私の病気マガジンにまとめています。
1から読むと、かなり長くなりますが、興味がある方はどうぞ(^^;)
えっと、13までは病気治療に専念しており、14あたりから徐々に社会復帰して、毎月の定時連絡になり、44から再発治療が始まります。
記事を書くための栄養源にします(^^;)