180609 スニーカー、湿気、フレキシビリティ
上空1万メートル。ふとした瞬間に隣に座っている女性と自分のスニーカーがまるかぶりしていることに気がついて、そのことに1時間近くもまるで気がつかなかったことがなんだかおかしくてなってしまって、ひとりで笑いそうになった。なんとかのみこんだ。あぶないところだった。
飛行機を降りると、たった1ヶ月ぶりの東京。けれど、この湿気のある時期の東京は6年ぶり。晴れていても、肌にまとわりつく空気の重さが懐かしい。
秋葉原で電車を降り、内田祥哉 窓と建築ゼミナール【補講】へ。
建築構法の第一人者である内田祥哉先生の和小屋についての講義ののち、ゲスト建築家を交えてのディスカッションという二部構成。
プレハブの可能性と限界、ミースの和小屋性、工業製品の寸法調整など、はじめからおわりまで大変に刺激的な2時間半だった。
なかでも内田先生が「flexibility 」いう概念を「flexibility in planning」と「flexibility in time」に分類したことに対して、建築家の青木淳さんがさらに「外殻が決まっている中でのflexibility」と「外壁も移動するflexibility」は全くちがうと応答していたのがとても興味深かった。
建築の寿命はのびているのに、住み手や社会の変化のスパンがどんどん短くなっているという矛盾にどう切り込むかという問題。
今後この矛盾が生じやすいのは、どのようなビルディングタイプや規模の建築なのか(内田先生は学校やアパートを挙げていたけれど)。また、どのようなときに外壁が移動できること(あるいは柱や階段や水回りをどうにでも動かせること)の効用が十分発揮されるのか。
じっくり考えていきたい問いになった。
実はこのあと中山英之 × 柴崎友香 × 長島明夫トークイベントにも行ったのだけれど、この話はまたあしたに。
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