洞窟探検(ヘリオの星よみ、たとえ物話)
水星、金星、火星、地球、木星、土星、天王星、海王星、冥王星の9惑星が、洞窟探検に行ったと想像してくださいね。
洞窟は、入口から奥は見えません。入っていくほどに暗くて狭くなる。横に道もある。壁には何かが描いてある。水の音もする。そんな洞窟をイメージしてください。
先頭に立つのは、そう、火星。天王星もいます。
海王星は、救急箱持っている。冥王星は何が入っているかわからないリュックを背負っている。木星はみんなと楽しそうにおしゃべり。水星はノートや写真を撮りながら進む。
途中で金星が「あっ!壁画が描いてある!!」と立ち止まる。金星の気が済むまで隊は進まない。みんな金星が満足するまで休憩です。
その間に地球と火星が近くを探検。地球は、洞窟の気温や風があるか水の温度などを感じて、それを水星に伝えている。
壁画に満足した金星が「いいにおいがする~」だの「あっちから何か音がする!!」だの「寒い!」だの言うのを聞きながら隊は進みます。
土星は、みんなの様子を監視していて、楽しくすごしているか、調子の悪い人はいないか、列を乱す人はいないか、と気を配っている。
天王星が、みんなのあいだをはしゃいで歩き回っている。休憩しよう!と言ったり、お弁当を食べよう!と言ったり落ち着かない。
横に道があるところにさしかかると、冥王星と火星、地球は、奥に入ってみたい。金星は奥に「きれいなものがあるか」に関心があり、木星はみんなが行くなら行くと言い、土星は「〇時までに戻ってきてね」と言い、天王星は早く奥に行きたいけど、横道も気になると言う。
横道を堪能すると、奥へまた進む。どうやら行き止まりのようだ。
ほんとうに行き止まりなのか、行き止まりには何があるのか、冥王星が奥の壁をさわりに行ってしまう。地球と火星もついていく。
天王星は、帰り道は来た道以外を通りたいと言い出し、海王星はウケないギャグを言って文字通り滑り、自分が持ってきた救急箱が役に立ったと誇らしげ。
水星は記録を取るのに忙しく、そのくせ何かずっとしゃべっている。金星は相変わらずあちこちを見回し、やれ「きれいな石があった」だの「足が冷える」だの「疲れた」だのと言う。
帰り道、みんなが避けていた谷にどうしても降りると言ってきかない地球と火星が降りていき、あちこちに傷を作って帰ってくる。海王星は持ってきた救急箱がまた役に立つ。冥王星は「谷の底がどうだったか」としつこく二人に聞くが、二人は「別に。行ってみたかっただけ」と言う。
とうとう入口まで戻ってきた。
外の光がまぶしい。リーダーの木星が「みんな、おつかれさまー」と言って解散。金星はもう少し景色を楽しむと言って残り、水星はどこかに電話をすると言ってすでにいなくなり、地球と火星は次にどこへ行くかを木星に話している。土星は帰りの道順を調べていて、天王星は「あの山に登るわ」と行ってしまい、冥王星は大きなリュック(中身は使ったのか?)と静かに帰っていく。