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夢日記:不可能図形の商店街

 夢日記です。近頃たまに夢で見る場所について書きます。行ったところのことを忘れないように自分のために書き残すだけで、あんまりきれいに書き上げようと思ってないので読まなくていいです。オチとか意味とかもない。


環状の商店街

*不定期でたまに何回か夢に出てくる場所。不思議な構造になっており、よっつの通りを辺にして四角形になっている、閉じた商店街。各辺の外側は極めて高い壁で囲まれている。一周すると元の場所に戻ってくる環状のため出口も入口もない。この場所の夢を見るときは毎回どうやって入ったのかもわからないままここにいる。

*非常に活気がある。住んでいる人も親切というより自分ととても仲が良く馴染み深い人々に感じられる。久々にこの夢を見たなと思っていると、床屋のおじさんが「おう久しぶりじゃねえか!」と声をかけてきた。多少荒っぽかったり上品だったりとそれぞれの人の気性に差はあるが誰もが気さくで街の人にウラがあったり何かを企んでいる気配はない。
*とくにどうというアミューズメント施設があったりするわけではないが居心地がよい。こういったローカル感のある街に溶け込むことが苦手で大衆食堂などにフラッと入れず、チェーン店で黙々と同じ味の飯を食うことに安心する自分からはこの快適さは想像しがたい。焦るんじゃない、おれは腹が減っているだけなんだ…

*ここの人たちは入口も出口もないこの街でどうやって生活必需品を手に入れてるのか気になる。店はどこから商品を仕入れているのか。

*街を構成する各要素が知らないうちに動いたり伸び縮みする。全体が同時に動いて街が拡張したりするわけではなく高壁に掛かっている看板が違う位置にあったり道だけがゴムバンドのように伸びたりする。たとえば往来のど真ん中で適当なお店の入口に頭を向けて寝転がったあと、瞬きをする間に音もなく地面が動いて一軒となりの店の前に自分がいる。

*街がおかしいことを口にしてはいけない。マズいことが起こる。
*道がうごめいて勝手に伸びたりすることをここの住人は素で知覚していない。おかしなことを言っているが大丈夫か?と心配される。心配されるがそもそも街自体がそれどころではない状況になる。


ひび割れ、黒い手

*この道おかしくないすかね?とかうっかりこの街の異常性について言及すると街のいたるところにひび割れができ、中から黒い手が湧き出して自分を追ってくる。腕は無限遠で伸びるのでまっとうに走って逃げるのは難しいと思う。
*捕まったことはないがどう考えても本能的にヤバい感じがする。夢の中にこの世もあの世もないが、この世のモノさんチームに属してるフレンドリーさではない。

*ひび割れは皮とか薄膜が裂けて這い出ているようにも見える。もともと街の建物の中にいるものが内側から出てきているだけかもしれない。
*夢の中では「夢とはそういうもんだから」と思っていて違和感はないが、起きてから振り返ってみると街の仕組み自体がバイオスフィアとして異常というかこんな小ささでなにも資源を生産してないのに閉鎖環境として成り立つわけがない。

*総合して考えるとたぶん街の下に超常的な何かが巣食っている。得体のしれないものが街というテクスチャを被っているだけなんじゃないか?その何かが表面にある街をビヨビヨと引き伸ばしたり動かしているのかもしれない。
*居心地がいい街なのに、異常性を指摘するとたちまち化けの皮が剥がれて崩壊するということから、おれが喋っている言葉を常に街の下の生き物がどこかで聞いている。
*黒い手が街を壊して追ってくる緊急事態にも関わらず誰もそれを知覚していないので、この街にあとから巣食っているというより、街そのものが旧支配者的な存在にわざと作られたハリボテとか見世物なのかもしれない。
*推論に推論を重ねているのでどうとも言えないが、この街はそもそも巨大な上位存在の体の一部みたいなものなのではないか。街のすべてが邪神くんに作られている被造物なので伸び縮みといったコントロールも容易だし、住人もすべて邪神くんがデザインしているので何も疑問に思わない。

*おれが気づかないでほっつき歩いている間は泳がしとけばいいし、気づかれて逃げられると思ったらなりふり構わずに食おうとする。そのへんから察するに、おおかた巨大な撒き餌や疑似餌、アンコウの提灯としてこの世界が作られているのではないか。


検問所の少女

*踏切のようなバーが置いてあり、女の子がいる部屋。
*おれがつい余計なことを口走って商店街がディザスタームービーになると、黒い手とはまた別のなんらかの見えざる手がおれの首根っこをひっつかんでこの場所へ連れて行く。

*女の子は毎回不機嫌でおれに対してキレ散らかしている。
*話を聞くに、毎回やらかしているおれをここに連れてきているのはこの人らしい。都市伝説でいう時空のおっさんとかそういう概念にあたるものかもしれない。
*女の子はここに来た人に生きるか死ぬかの大チャレンジをさせるのと引き換えに、外の世界に戻して目を覚まさせてくれるらしい。とくに必要な儀式とかそういうものではなく女の子が好きでやってるだけだという。悪趣味。
*どうも毎回毎回おれがこの夢でここに来るたびに「そんなアホくさいことやってられっか」とゴリ押しで通ったり頓知や屁理屈で無理やり通るので、「アンタ助けてやってるのに毎度失礼だとは思わないわけ?」と怒っている。
*それはおれも悪いけど、君の兵藤会長みたいな趣味にもかなりの問題があると思う。

*愚痴がヒートアップしてきた。おれは相当な回数押し通っているらしい。かわいそう。
*うん、うん、それはおれが悪いね……じゃあ、通るね……
*怒りのあまり周りが見えてなさそうなので適当に相槌を打ちながらそのまま踏切をスーッとまたいで帰ってきた。ほな、あっしはこれで…


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