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52歳からのAI絵本作家への道

オンライビジネスの勉強を続ける中で、売り方の勉強はできても、売るものを思いつかない。
そんな日々を過ごしていた私は、あるUdemy講座を見つけて衝撃を受けました。

AIで絵本が作れるのか!


自分には絵の才能が全くないと自覚していたので、小説などはともかく(おいおい)、絵本や漫画など絵が必要なコンテンツを自分が作るという発想を持ち合わせていませんでした。

ところが、講師の方はスラスラとAIを駆使して絵本を作っていくではありませんか。
まるで魔術か手品を見せられたようになった私は、雷に撃たれたような衝撃を覚えるとともに、

これなら自分にも出来るかも!

と思ってしまったのです。

講師の方はMidjourneyを利用してサクサク画像を作成されていたので、早速マネをして取り掛かろうとしました。

が、discordって何やねん…

全部英語だし、Chatのようなものと言われても、システムの全体像がよくわからない。
そもそもMidjourneyはどこに行ったのでしたっけ??

そういえば、講師の方は外資系企業にずっとお勤めで、現在はアメリカ在住ということだったな…

あえなく挫折しました。

救世主現る?

また情報収集の迷宮をさまよい始めていた私は、ある日、新しい画像生成AIの情報を知ることになります。

Recraft

という名前のAIツール。
なんでも、V3という最新モデルは従来の画像生成モデルをはるかに凌駕する性能を持ち、しかも日本語での入力にも対応しているらしい。
SNSでも、かっこいいクリエイターの方が激推ししている。

これしかない!ということで、早速登録、課金して使い始めました。

そして、

  • ChatGPTに絵本の構成やセリフを考えてもらう。

  • ChatGPTに画像生成のプロンプトも考えてもらう。AIは英語で入力する方が出力が安定するらしいから、自分で考えるよりもいいだろう。

これをやれば、どんどん絵本が作れるではないか!

ChatGPTには敢えて絵までは描いてもらわず、絵は「最高水準」の性能を持つRecraftに描いてもらう。そして、そのプロンプトはChatGPTに考えてもらう。
ここが肝。餅は餅屋ですよ。

ふふふ。俺って天才かも。AIマスターと呼んでもらうぜ!

早速、我が4歳娘を主人公にした絵本を作ろう。最近プリンセスが好きなようだから、プリンセスをモチーフに。その絵本をクリスマスプレゼントにしたら、きっと大喜びだ。
何なら、娘のお友達にもオリジナル絵本を作ってあげよう。
ニヤニヤしながらChatGPTにプロンプトを入力します。
そして出て来たものは...

🌸 4歳女児向け絵本🌸
「魔法のプリンセス-魔法のドレスをさがして-」
爆誕

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【物語のあらすじ】

ある日、主人公の**(お子様の名前)は、花の香りに誘われて不思議な森に迷い込みます。そこには、キラキラと輝く小さな妖精たちが住んでいて、「魔法のドレス」を探す冒険に誘われます。

ドレスを見つけるためには、いくつかのチャレンジをクリアしなければなりません。色鮮やかな蝶々のクイズ、虹色の湖の橋を渡るためのパズル、そして魔法の歌を使ってドアを開けるなど、楽しいアクティビティが待っています。

**(お子様の名前)が最後に魔法のドレスを見つけると、ドレスは「自分の心が描く色に染まる」という魔法の力を持っていることがわかります。
自分の気持ちや創造力を大切にすることで、どんな色にも変えられる特別なドレスなのです。

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なかなかいいじゃないか。
では、具体的なシナリオとイラストに移ろう。

シーン1:不思議な蝶との出会い


(ナレーション) **(お子様の名前)は、今日も庭で花を摘んでいました。すると、ひらひらと光る蝶々が飛んできて、そっと**(お子様の名前)の肩にとまりました。

  • テキスト:「こんにちは、**(お子様の名前)。森の奥にある魔法のドレスを探しに行こう!」蝶々がそう言うと、キラキラと光の道が現れました。

  • イラスト:明るい庭で、カラフルな蝶々が光をまとい、主人公に話しかけるシーン。

  • 画像生成用プロンプト
    A young girl playing in a bright, colorful garden filled with flowers, with a glowing, magical butterfly landing on her shoulder. The girl has big, curious eyes and a joyful expression, surrounded by a warm, enchanting atmosphere. High detail, vibrant colors, fantasy style.

不思議な蝶との出会い

我が娘とはだいぶイメージが違うけれど…。
まあいい。先を急ごう。

シーン2:森への冒険の始まり


(ナレーション) 蝶々に導かれて進んでいくと、不思議な森の入り口にたどり着きました。そこには、小さな妖精たちが待っていました。

  • テキスト:「わたしたちと一緒に、魔法のドレスを探しに行こう!」と、妖精のリリーがにっこり微笑みます。

  • イラスト:美しい森の入り口で、3人の妖精(リリー、レイン、メロディ)が主人公を迎えるシーン。

  • 画像生成用プロンプト
    A magical forest entrance filled with glowing lights and colorful flowers, where three small, friendly fairies are welcoming a young girl. The fairies have delicate wings and are surrounded by soft, glowing light. The atmosphere is whimsical and enchanting, with lush greenery and fantasy elements. High detail, vibrant colors, fantasy style.

森の入り口

なんか微妙に主人公の顔が違っているように見えるのだが、小さいから大丈夫…かな?

シーン3:チャレンジ1 - 色のクイズ

(ナレーション) 森の中を進むと、色とりどりの花々が咲いていました。

  • テキスト:妖精のリリーが「このお花、何色かな?」と尋ねます。「赤かな?青かな?」**(お子様の名前)は一生懸命考えます。

  • イラスト:主人公が色鮮やかな花々の前でクイズに挑戦するシーン。

  • 画像生成用プロンプト
    A young girl standing in a colorful field filled with bright, vibrant flowers, facing a cheerful fairy holding a glowing flower. The girl is thinking hard, surrounded by butterflies and sparkles. The scene is playful and full of life. High detail, fantasy style.

色のクイズ

天才的発想...のはずだった

さすがにこの辺りで私も気づきます。
キャラクターに統一性がない…。
顔も違うし、着ている服も違う。
何となく雰囲気は似ているけれど、到底絵本として受け入れられる代物ではない。

私はAIで画像を作ること、いや、正確に言えば、キャラクターや画風を一貫させることの難しさを痛感したのです。

そういえば、以前、新しく作る会社のロゴをDALL-E3で作ろうとした時、何度やり直しても同じイメージの画像が生成されず、微妙にこちらの意図からずれまくりで、結局挫折したことを思い出しました。

シーン7:エンディング

(ナレーション) **(お子様の名前)は、魔法のドレスを着て家に帰りました。

  • テキスト:「お母さん、このドレス、私の好きな色に変わるんだよ!」お母さんは優しく微笑んで、「それがあなたらしさよ」と答えました。

  • イラスト:主人公がドレスを着て、家族に笑顔で見せるシーン。

  • 画像生成用プロンプト
    A heartwarming scene of a young girl showing her magical, color-changing dress to her smiling mother in a cozy home setting. The atmosphere is warm and filled with soft lights, creating a sense of joy and love. High detail, fantasy style.

エンディング

なんで急に写真風に変わるねん…。

紙幅の関係で途中は省略しましたが、キャラクターや画風に統一感がないまま最後まで走り切りました。
こうして私の初作品は、ブログと同様、日の目を見ることなく終わることになったのです。

(心のつぶやき)ごめんよ、**(娘の名前)。クリスマスプレゼントに絵本をあげることはできなくて。
実際のわが娘は、前から欲しかった自分の好きなキャラクターのぬいぐるみをサンタさんにもらって大喜びでしたが…。

失敗を次につなげるために

AI絵本作家デビュー作品となるはずだった本作はあえなくお蔵入りとなってしまいましたが、私は少し手応えも感じていました。
少なくとも、AIで絵本を作ることができるというアイデアに出会う前には戻らず、この先、何とか工夫すればできるのではないかと思うようになっていたのです。

ただ、しばらくはまた情報の迷宮を彷徨うことになりますが…。
それはまた、別のお話で。

ちなみに、エンディングの絵を何とかしてわが娘のイメージに近づけようとして、もがいた結果がこちらです。

画像生成用プロンプト
A heartwarming scene of a japanese young girl with short-hair and almond-eyes showing her magical, color-changing dress to her smiling mother in a cozy home setting. The atmosphere is warm and filled with soft lights, creating a sense of joy and love. High detail, fantasy style.

エンディングシーン(日本風?)


#50代からの挑戦 #AI絵本 #生成AI #子育て

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AKI
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