240706.SAT〜240712.FRI|建築か事業か両方か
アラウンドアーキテクチャー代表の佐竹さんに誘われて、AA主催のイベント「建築家が不動産事業を語る文法」@オンデザインイッカイに参加。ゲストの青木公隆さん、駒田由香さん、宮崎晃吉さんによるミニレクチャーと3者のクロストーク。会場を提供した西田司さんが質問を振られてからは4人のトークみたいに。進藤強さんや若林拓哉さんからもコメントが。
村野藤吾が「建築一言/商業的一面」で綴ったように、建築的でアカデミックな側面と経済的でプラグマティックな側面は水と油とされてきたけれど、そういったものを乗り越えようとする辺りに共感した。昔、磯崎さんが「小住宅ばんざい」と言って住宅なんて建築家の仕事ではないと切り捨てた一方で篠原さんが「住宅は芸術である」と切り返したように、村野さんも悩んだ建築のアカデミズム/商業のプラグマティズムという二項対立を乗り越えようとする点が今日集まった人たちの共通点かも知れない。解散後に少し時間があったので、宮崎さんと少しその話をしたり、駒田さんからはリアルな事業計画について質問したり。青木さんには昨年にREDOJIMBOCHOの内覧会に来てくれた事のお礼を伝えて、学生時代のコンペ入賞作品(今でもよく覚えている)が今の活動に続いてそうなことを伝えたり(本人からそうだと答えて貰って超納得)。
学会主催の学会賞受賞者3人による講演では、どちらかと言うと建築的な完成度に焦点が当てられていた。学会賞選考委員会作品部会長の中村拓志さんは、途中のパネルディスカッションの中で、アカデミーが贈る業界で最も権威ある賞であることに一定の理解を示しつつも、技術的な完成度の高い大規模建築ばかり表彰する昨今の審査員を暗に批判していた。
そう言う意味では事業性を建築家が考えるだけでなく、それによって切り開かれる建築の可能性みたいなものが問われるだろうな、なんて思ったり。
Aビルは3人目のオーナー区画が無事に引き渡し。これで残りは大半をしてる最後の区画だけになった。
施工会社が提出してくれたアルミルーバーの施工図をチェック。担当スタッフに、下地の風圧計算の根拠を施工会社から受け取り、構造事務所にも再チェックを依頼するよう指示。
Lビルは来てくれるはずだった設備業者がなぜか欠席して現場定例は消化不良で終わる。仕方がないのでスケルトン状態の現場を見ながら仕上げの法人についてクライアントや所長と協議。
先日引き渡したウィンド小伝馬町ビルは、B工事が始まる。着工に先立って施主の丹青社、施工者の辰と何度か打ち合わせ。担当スタッフが細かい配線・配管ルートを確認する。