『昼スナックママが教える45歳からの「やりたくないこと」をやめる勇気』(木下紫乃著)を読んで

 サードプレイスとなる居場所に興味があり、将来作れないだろうかという妄想もある中、昼スナックをしている木下紫乃(紫乃ママ)さんがゲストのセミナーに参加し、そこで購入した著書になります。紫乃ママさんはとても魅力的で、バイタリティーがあり、昼スナックのお客さんになりたい!と思わせる方で、この本を読み終えたら昼スナックに行こう!と思って読み進めました。著者とお会いしたからか、読んでいる時に紫乃ママさんの声が浮かび上がり、しゃべっているのを聴くかのように読み進められて不思議な感覚がありました。
 題名に「やめる勇気」とあるので、会社が嫌ならやめてしまえ!というようなことが書かれているのかなと思いましたが、そうではなく、思考の変化を促しているように思いました。例えば、会社を辞めるのではなく、会社との今までの付き合い方を辞めて新しい付き合い方にする等、小さな変化を勧められている感じがしました。もしかしたら小さな変化を少しずつ続けていくと思いもしない変化が起きるかもしれないとも思い、自分にとって居心地の悪いことを辞め、居心地の良いことをすることで人生がプラスに働くと言うとなんだろうと思いました。確かに、長い社会人生を生きてきて、昔に比べればゴールが見えてきているし、若い時と違う変化もあるので、その変化に応じた生き方に変えていくことは大事なように感じました。
 近年の私は仕事を辞めていないので、著書のテーマで気になったのはPART2の「会社に「報われない片思い」をする人への処方箋」がとても心打たれた感じがしました。「会社を「腐れ縁の男」化しない」とか、特に、「「被害妄想倶楽部」からの脱却を」は得てしてそうなってしまいそうなので周囲への優しさを忘れないようにしないと、と改めて思いました。でも、こういう悩み話を周囲の人にはしづらいので、そんな話を聞いてくれて頭を整理させてくれる紫乃ママさんはお客さんの救世主であるように感じました。
 そして、「被害妄想倶楽部」のところにもありましたが、「紫乃ママ的サードプレイス論」がとても分かりやすく、今後の生き方の指標にもなるように感じました。場を「ありがとう」ベースで考えると分かりやすい、と書いてありましたがその通りで、自分の持っている場を思い浮かべていました。そうすると足りない所とかも見えてきて、整理しながら戦略的に自分の人生を考える必要があるように思いました。自分の人生がいつでも心地よくするために、「「やりたくないこと」をやめる勇気」を持ち、新しいことに勇気をもって取り組んでいきたいと思いました。
 この本を読んで、昼スナックに行くお客さんの気持ちになって紫乃ママさんに話を聞いてもらっている感じがして、いくつものモヤモヤがニュートラルになる感じがしました。紫乃ママさんは主催者になる方が得ることが多いと書いてありますが、まずはお客さんになりにいこうと思います。生き方や仕事のあり方等に悩んでいて昼スナックに行く暇のない人にもお勧めの本ですが、読み終わった後は紫乃ママさんのお客さんになるために有休の調整をしたくなるようにさせてくれるように感じました。


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