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【プロフィール①】48才夜明け前は暗い・・・いや、ほんと暗かった(基礎応用コース編)

私がコーチになれるわけがない

あれは2012年の春。

「私の人生の目的は」

次々と応用コースの同期生が発表していく。

私もあたふたしながら「世話好きなお姉さんです!」と発表した。

でも…

本当は納得していなかった。
私には目的なんかない。

今ただただ息をするだけでも大変なんだ。
うだつの上がらない平社員で、

年下の、
私より経験の浅い上司の指示を受け、
毎日申し訳ありませんと頭を下げて、
なんとかやり過ごす日々。

48才でメンタルが不調になり、
慌てて見つけたのが「コーチング」という会話の手法。

緊張しながらも、
「これで人生が変わるかもしれない」

といったうっすらとした期待を胸に、
始まった3日間のコースだが、、、

やっぱりというか、難しかった。

25年経理事務をしてきた私が、
人と流暢に会話する?

一日8時間パソコンに向かって、
パチパチ数字を打つだけの仕事で、

メールやチャットでのやり取りも、
つっけんどんに「事実だけ」を述べることにしてきた。

人が何を言おうと、
「これがルールです」と、
傷つかないように自分を守ってきた。

一番キライな、
本社の担当者からの「お怒りメール」は、
いつも心の準備をしてから、
最後に開けていた。

そして、読んでは毎回、
玉砕してる自分が情けなかった。

“コミュニケーション能力が低い”

と人事評価でも10点中3点をもらったばかりだ。

甘かった。
コーチになれるはずなんてなかった!

「拡大質問」?
人につっこんだ質問なんてできっこない。
その人に興味関心なんてない。

テーマを言われても「あ、そうなんですね」としか言えない。

ヘタクソ!!!

自己嫌悪にさいなまれる。

でも・・・悔しさもあった。

基礎の同期たちが次々と、
4つある応用コースの最後まで進む。

悶々とした。
なんだか置いて行かれる感がある。

時間もお金もかけてきたけど、
本当にこの道でいいのだろうか?


シナジーの思い出

なんとか続けてきての、
応用最後の「シナジーコース」は、
12月のクリスマスの時期だった。

シナジー、相乗効果。
これまでの学びの集大成ってことか。

クリスマス休暇にわざわざ都内の会議室に集まって、
体験学習をするんだと思うと、

私はなぜかクラスメートたち全員に、
「クリスマスを味わってほしい」と思い立った。

すでにその頃、
私は自分がコーチに向いていないと思っていたので上級に行くことは諦めていた。

やっぱり「コミュ力3点」の私には無理だったんだ、と。

それで最後のクラスだし、
なんとか楽しい思い出にしようと、
「サンタの帽子」や
「トナカイのカチューシャ」など、

それらしきグッズを、
しこたま量販店で安く仕入れてきた。

1日目のランチで、
私は隣に座ったAさんにこのことを伝えた。

彼は即座に「やりましょう。手伝います」と言ってくれた。

2日目の午前中、
コースリーダーにお願いして、
休憩後の時間を5分もらった。

「皆さん、クリスマスですし、良かったら全員でコスプレしていきませんか?」

サンタの赤い帽子を被ってアピールしたら、
横にいたAさんが、
なんと虹色のアフロのカツラを被った。

「ぜひ皆さん、楽しみましょう!」

私はびっくりして彼を見た。
緊張して頬がひきつっている。

でも、みんなの前でカツラを被ってくれた。

ありがとう、ありがとう!

何度も心の中でお礼を言った。

そしてその日と次の3日目で、

受講生16人、
リーダーとアシスタントさん5人も入れて、
全員でコスプレをしたのだ!

それぞれ工夫して、
セーターやスカーフまで、
クリスマスの色(赤・緑・白)をまとってくれてる!

私はぼーっとその光景を眺めた。
不思議だった。

自分から何かを巻き起こしたのは、
人生初めてのことだった。


たった1度のロールプレイで、、、


さて、そのシナジーコース。
私を劇的に変容させたことがあった。

3日目最後のロールプレイのことだ。

リーダーの声で、

「さぁ皆さん、これが応用コース最後のロールプレイです!心置きなく、全部出し切ってください!」

ときいて、私の中で何かが動いた。

「この体の中にある、重い何かを取り除きたい」

心の奥底に、長年居座っている、

黒いモノ。。。

何かわからないが、
私が不安になったり怯えたり、
情けなくて涙目になったりする、

その原因だ。

私は思い切ってパートナーのMちゃんに、
「ねぇ、悪いけど私の上に乗ってくれる?」と頼んだ。

Mちゃんは綺麗な女性で、
フレアスカートを履いていた。

その足をガバッと広げて、
「いいよ、あっこちゃん、押すよ!」

と上に乗って膝で私の背中を押した。

「ううう〜〜、、、」

何度か乗ってもらう内に、
その重いものがポン!と外に出た気がした。

「あ、出た」

でも私は顔を上げられない、、、怖いのだ。

走馬灯のように、
色々な顔や声がやってきた。

小さい頃から「ドジ」でバカにされた。

教室に入るだけで、くすくす笑われることもあった。

何か言おうものなら、
「あんたの意見なんて聞いていない」と言われる。

そんな子供っぽいイジメの記憶がやってきて、、、

(無理だ)

到底立ち向かえないと沈んだ時、

「ざけんな!!!」
横から声がした。

見上げるとMちゃんが鬼のような表情で、
「ざけんな、馬鹿野郎!」

とその見えない何かに向かって怒鳴ってる。

「あ、あの?」
「あっこちゃんも言いなさい」

「いや、その」
「馬鹿野郎!」

押された私も声を出す「ば、ばかやろう」
「もっと大きな声で!!!」

Mちゃんの勢いが、
私の喉を揺らした「馬鹿野郎!」

しばらく二人で叫んでいると
私の中でシフトが起こった。

あれ?。。。ない。。。?

その何かが無くなったことを悟った。

「Mちゃん、ないよ、ないよ!」

二人で涙を流しながら抱き合った。

シナジークラスを終えて、
ぼーっとしながら帰宅途中、

(私、Mちゃんみたいなコーチになりたい)

沸々と熱量を帯びてきた。

なんの屈託もなく、
どんな私であろうと味方をしてくれる人。
信じてくれる人。

そういう人間になりたいと思った。

「そうだ、上級に行こう…」

私の夜に光が刺した瞬間だった。


ここまで読んでいただきありがとうございました!
上級に行ってからの七転八倒は、
続きのブログでお読みくださいm(_ _)m

あっこ


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