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【映画感想】マッドマックス フュリオサ
TOHOシネマズ上野で『マッドマックス フュリオサ』を鑑賞してきました。前回の『マッドマックス 怒りのデスロード』があまりにも面白すぎたので本作はどのような感じか楽しみにしていました。
■あらすじ
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』の前日譚であり、本作は五つの章に分けられている。
世界が崩壊した時、若き日のフュリオサは「母なる緑の地」から攫われ、ディメンタス率いる巨大な暴走族のバイカー集団「バイカー・ホード」の手に落ちてしまう。「荒れ果てた地」を駆け抜ける彼らは、イモータン・ジョーが統治するシタデルに辿り着く。ディメンタスとジョーの2人の暴君がシタデルの覇権を巡って対立し争う中、フュリオサは多くの試練を乗り越え、故郷への道を探す事になる。
語る内容自体はそれほどなく、ぜひご自分の目でご覧いただきたい内容になっていますが、少しだけ語りたいと思います。
■復讐譚がメインではない
本作で一番のポイントはここですね。
PVだとアクションバリバリの復讐譚のように見えますが、決してそんなことはなく、あくまでも残酷な世界とその中で運命に翻弄される少女が、やがて立派な戦士になっていくまでの物語です。
だから、母親を殺されたフュリオサが前回の『怒りのデスロード』や『ジョン・ウィック』のように派手なアクションの連続で復讐していくような爽快感やカタルシスにあふれた作品ではありません。
もちろん最後は母親を殺したディメンタス将軍との対決になるわけですが、それは物語の最終盤までありません。
また、アクションもたっぷりとありますが、フュリオサが追われる立場(被害者)としての立ち位置のために、そこまでのカタルシスはありません。
あくまでも本筋は(正義感が強く仲間思いだけれども)無垢な少女が地獄のように残酷な世界に放り出されて、なんとか生き延びるために奔走していき、やがて『怒りのデスロード』に結びついていくお話です。
そういう意味では前日譚として正しい展開ではありますが、1本の映画として見た時には、前回ほどのカタルシスは感じられません。
その一方、本作を見てから『怒りのデスロード』を見ると、より楽しめることは間違いありません。
■神話
前回のマッドマックスも現実離れした世界のために、まるで神話のような世界が広がっていましたが、今回はより神話的な演出やストーリーとなっていました。
やはりフュリオサは楽園から出て、人間世界に落ちた天使のようにさえ見えますし、語り部が語るところも神話的ではありますし、古代ローマの戦車のようなバイクが出てくるところもまたかなり神話的な雰囲気がありました。
余談ですが、ディメンタス将軍の最期はなんとなく手塚治虫の『火の鳥』を思い出すのですが、どこかに元ネタとなる神話があるのでしょうか。
■グロさ注意
ただ、まあ、本作は前作以上にグロがありましたので、グロいのが苦手な人は要注意です。
重要人物の直接的な死は描かれないとしても、人肉をむさぼっている人たちや、切断された体の部位などは登場するために、耐性のない人たちにはかなり吐き気を覚えるのではないでしょうか。
そこら辺は好みが分かれるところだと思います。
■物語としては面白い
前回の『マッドマックス 怒りのデスロード』が映画史に残る傑作なのに対して、あくまでも本作は『怒りのデスロード』に至る前日譚となっています。
また、『怒りのデスロード』ではわかりにくかった世界観や設定などが語られているために、より『怒りのデスロード』を理解するのに役立っていると思います。
映画史に残る傑作の『マッドマックス 怒りのデスロード』が好きな人たちは、ぜひ『マッドマックス フュリオサ』も見ると、よりこの作品世界の理解が深まって面白くなると思います。
まだ未視聴の方はぜひ『マッドマックス 怒りのデスロード』をごらんいただくと、この『マッドマックス フュリオサ』が見たくなるので、あわせてごらんいただければと思います。
最後までご覧いただきましてありがとうございました。
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