むすめとアイス
大好きなアイスを買ってもらった。
お昼ごはんを残さずちゃんと食べた。
早く15時になってほしかった。
お兄ちゃんは、アイスは買わずに組み立てるおもちゃがついたガムを買った。
何度も何度も時計を見て、ついに15時になった。
やっとアイスが食べられる!
するとお兄ちゃんが言った。
「僕にもちょうだい」
お兄ちゃんもアイスを選べばよかったのに。
そう思ったけど、かわいそうだからあげた。
一口目を、はいどうぞ。
「ありがとう!」お兄ちゃんはとても嬉しそうだった。
お母さんも「一口目をあげるなんて、優しいね」と言ってくれた。
そしたらとっても嬉しくて、顔がニコニコした。
お兄ちゃんと一口ずつ順番に食べた。
最後の一口をお兄ちゃんが何も言わずに食べちゃった。
食べたかった。
ちょっと涙が出てきた。
でも、いいか。
アイス、美味しかったな。