前回、記事にした通り、発達性協調運動症に関する検査は、日本ではまだ確立されていないのが現状です。
簡易的なものでは、診察時に問診で、『不器用スコア』をつけたり、『微細神経学的兆候(SNS)』で粗大運動・巧緻運動を確認したりします。
もちろん、これだけで診断・評価はできませんので、しっかりと除外項目の確認も必要です。
今回は、海外で使用されている、発達性協調運動症の検査について、筆者なりに和訳し記事にしてみました。
発達性協調運動症 質問紙票(2007)DCDQ07
Google翻訳と格闘しながら、訳してみました。
できるだけ原文の内容を損なわないように訳したところ、やはり日本語としてはおかしい文に...。(陶磁器店の雄牛???)
上の質問内容に対して、下の基準に従って回答して、合計点数を出してみて下さい。質問内容数が15項目あるので、合計が最低15点から最高75点になります。
日常的に困難さが低いお子さんの場合には合計点数が高く、困難なことが多いお子さんには低く出るはずでしょう。
そして、発達性協調運動症の可能性については、下の判定基準のようになります。各年齢幅で、基準が変わりますのでご注意ください。
気を付けて使ってください。
この質問紙票は、基本的に子どものことをよく知っている保護者に記入してもらいます。記入時間は15~20分程度で終わります。
全15項目ですが、大きくカテゴリー化すると、以下のような内容に分かれます。どの項目の点数が低いのか目星をつけて、さらに細かい評価につなげることもできるでしょう。
このDCDQは英語文献を直接翻訳したものになります。
ですので、このデータに含まれるのは英語圏でのお子さんの調査になります。
日本とは生活も言語も文化も違ってきます。
合計点数からの判定について、日本のお子さんにそのまま使うことはできません。DCDでは、この類の質問内容があることを考慮していただけると良いかと思います。
もちろん、DCDQ-Jといった日本でデータを取って標準化した質問紙票もあります。詳しくはそちらを確認してみてください。
引用・参考文献