これを見逃すと子どもの発達は大変!
軍人さんが基地で、仲間と衣・食・住を共にして生活を送りの絆を強くする。このことが、実は子どもの発達にも使える事を知っていましたか?
勇敢な軍人さんと発達
戦争などがある時、軍人さんは基地から離れて、それぞれ戦地となる、遠く離れた土地まで行かなければいけません。より遠くの戦地で勇敢に戦う、そのためには、みんなと共同生活を送る基地は、常に安全で安心でなければいけません。
子どもの戦場
子どもはもっとも身近にいる、親の元をわずかに離れ、今まで知っていた内側の環境から、好奇心に引かれるようにして、外側へ自分で環境を探っていきます。時には外側で経験したものを、内側へ持って帰り、安心を得るような行動を取ります。
マコト君(1歳6ヶ月)はお母さんと公園に行きました。
お母さんの元からちょっと離れて、歩いています。
マコト君は初めて見る、落ちていたボールを触ってみて思います。
(実際はこんなに言葉にでません)
あれ?触ると遠くへいっちゃう。
丸い形だ。
音が鳴るんだな。
押しつぶすとちょっと凹むな。
なんだろ?ちょっとお母さんに見せてみよう。
これが内側の環境から、外側へ探索が始まる様子です。
ここでは『ボール』という、外側の刺激に興味をそそられて、お母さんの元という、内側から外側へ探索が始まっています。
しかし、マコト君の元へ一匹の大きな猫が現れました。
猫はマコト君に向かって、『ニャー!』と鳴くのです。
マコト君は完全に恐怖に取り憑かれています。
お母さーん!!!助けてぇぇぇ!
ヤバいのがいるよ!
こりゃいかん!逃げろ!
お母さんはどこ!
マコト君はお母さんの元へ、一目散に戻るのでした。
安心感の輪
お母さんにボールを見せようとする行動や、恐怖心からお母さんの元へ戻るのは、外側から内側への行動になります。
何かよく分からない物を見つけた不安感や、初めて見る動物への恐怖心に対して、お母さんの表情や動作、言葉で安心を得るようにして戻っていきます。
子どもが何か新しい事が分かったり、言葉を覚えたり出来るのは、このような内側から外側へ、外側から内側への行き来があるからなのです。
分かっている、できている内側の世界から、初めて見る、できるか分からない外側の世界へ飛び出す事が大切なんですね。
それでは多くの学びをするためにはどうするのか?
言い換えたら、いかに外側へ多くの探索ができるかが、多くの学びをすることの秘訣となります。
発達のポイント
ポイントは内側を固める事です。
お母さんと気持ちを分かち合う関係(愛着形成)があると、外側で不安な事、怖い事が起きても、すぐ戻って来れます。戻ってきて、気持ちが落ち着く(レジリエンス)と、また外側へチャレンジすることができます。
そのようにして、何度もチャレンジを積み重ねる事で、新しいことを獲得する、成功のルートが開けるのです。
しかし、お母さんとの関係が薄いと、外側へ飛び出すことができません。外側へ飛び出し、不安になったり、傷ついて内側へ戻っても、誰も慰めてくれないため、再チャレンジすることができません。
つまり、新しいことを獲得するのに時間がかかってしまいます。
まとめ
今、子どもが興味を持って、外側への行動を取っているのか、それとも安心を求めて、内側への行動を取っているのか見極める事が、子どもの発達を促す第一歩と言えるでしょう。
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