感覚探求行動には、この方法で進めよう!
感覚特性の記事は、この『感覚探求行動』で最後になります。
感覚特性については、これまでいくつか記事にしてきましたね。まだ読んでないよーって方は、是非その記事も参考にしてください。
振り返り
初めての方に少し感覚特性について振り返ってみましょう。
感覚特性は『感覚の感じやすさ』と『能動的か受動的か』で分類されるんでしたね。『感覚過敏』『感覚回避』『低登録』『感覚探求』の4つです。
今回
今回の感覚探求は、感覚が感じにくく、自分から刺激を求めに行くタイプだったですね。一見すると目的のないような行動に見えて、大人からのコントロールも難しいため、問題行動と捉えられることがあるでしょう。
具体的にはこちらのような状態です。
クルクル回るオモチャで、何度も何度も繰り返し遊ぶ。
物の名前を何度も繰り返し大人に尋ねてくる。
高いところに登りたがり、飛び降りる。
フワフワ、サラサラのものをいつも持ち歩いている。
いかがでしょうか。そう言えば、なんとなく当てはまるなぁーなんてことはないでしょうか?
私たち大人からすると意味のないような子どもの行動でも、子どもたちにとっては意味があるんですね。
不思議だなと思う行動を子どもたちがしている時には、『やめなさい!』というのではなく、一旦立ち止まってみて、『今、やっている行動で、どんな感覚を感じているのかな?』と、子どもの立場で考えてみると良いでしょう。
そして、そんな行動をしている子どもには、感覚が満たされるように、子どもが求めている感覚を大きくして、遊びにつなげちゃいましょう。感覚が満たされることで、自然と落ち着いてくるんではないでしょうか。
そんな言ってる場合じゃない!
・・・とは言え、道路への飛び出しや明らかに大ケガになるだろう場所からの飛び降りなどは、すぐに止めさせましょう。
『危ないでしょ!』『止めなさい!』『ダメでしょ!』と反射的に言ってしまいますが、なかなか止められません。『もう!何度言ったらわかるの!?』なんて、ついつい言ってしまいます。
自閉スペクトラム症のお子さんには、なかなか理解してもらえません。
私たちは『もう!何度言ったらわかるの!?』と言われたら、何となく”そうかー繰り返したらいけないんだなぁー”と分かります。
しかし、自閉スペクトラム症のお子さんは、字義通りに受け取るので、理解が難しいことがあります。『やめなさい!』という言葉も、その背景には『誰に』、『何を』という言葉が隠れています。『階段から飛び降りると、ケガするから止めてね』に変換することで理解がしやすくなります。もちろん、言葉の理解の問題もあるので伝え方は様々です。
懐かしいなー、noteの第一回目の投稿だ。
構造化してみるのはどうでしょう?
子どもの行動には意味があり、感覚探求行動をしている時には、その感覚を満たしてあげることが大切です。と書いたものの、探求行動をすることで、さらに混乱するお子さんたちもいるんですね。
自閉スペクトラム症のお子さんは、時間の感覚の理解が難しく、いつ終わって良いか分からないことがあるんです。
大好きな感覚遊びでも、終わりのタイミングを視覚的に伝え、次の行動を示すことで安心して行動を切り替えれるのではないでしょうか。
まとめ
今回は感覚探求行動でした。実は私たち大人も同じことをやってるのかもしれないです。
コーヒーの香りや味が好きで1日に5杯も6杯も飲んでしまう人(←感覚探求行動)を、コーヒー嫌いの人からは変な人!と思われるでしょう。子どもたちに限ったことではないかもしれないなぁ。
子どもの気持ちに寄り添うことが、何よりもすぐにできる支援なのかもしれないですね。
参考図書
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