評価のUIを考える
できればイチローのような生き方をしたいものですが、僕はめちゃめちゃ評価気にしちゃってます✊(食べログの評価は絶対)
こんな感じで僕含め大体の人は何かを決めるとき、評価に大きく頼っています。
適切な評価を見せることは、本当にこれを買っていいのか?といった不安を払拭し、ユーザーの行動を後押しするのに非常に大きな力を持ちます。
今回は、どのような評価があるのか、どの評価を使うのが良いのか、そもそも評価を見せるべきなのか、事例を踏まえながら考えてみたいと思います。
評価のパターン
自分が何かを選ぶとき、どんな評価を参考にするでしょうか?
説得力のある評価のパターンは大きく2つに分けられると思います。
みんながいいと言っている
あの人がいいと言っている
みんながいいと言っている
私は、食べログでレストランを探すとき、まず星評価を参考にします。みんながいいと言っているものは、いいだろうという心理です。
こうした評価で重視されるのは、全員の平均点と、何件のレビューがあるかです。
平均点を重視するか、レビューの件数を重視するかはユーザーによって異なる部分なのかなと思うのでなんともいえませんが、最低限の点数と件数があることで初めて効果を持つものだとはいえます。
なので、サービスの始めなど、評価があまり集まっていない場合はむしろ逆効果になる可能性があることを頭に入れておいた方が良さそうです。
そのような場合には、次に紹介する「あの人がいいと言っている」パターンを検討すると良いと思います。
あの人がいいと言っている
仲の良い友達が美味しいと薦めるレストランは、たとえ食べログの評価があまり良くなくても、行ってみたいと思います。
信頼できる1人からの意見は、よく知らない100人の意見より説得力をもつことがあります。
では、信頼できる人は、友達や知り合いだけでしょうか?
恐らく以下のようなパターンがあるのではないかと思います。
専門家の意見
パワーを持ったユーザーの意見
自分と似ている人の意見
知り合いの意見
専門家
「世界一のバリスタが勧めるコーヒーなら美味しいに決まってる☕️」
そんな感じでその道に詳しい人の意見は信頼感があります。
そうした人の評価は数が少なくても有効です。
そうした評価があるなら、積極的に見えるようにしましょう。
パワーを持ったユーザー
専門家でなくても、影響力を持った人の意見も説得力があります。インフルエンサーやタレントが広告に使われるのは当然その効果の大きさを示しています。
しかし、そうでなくともユーザーにパワーを与えることはできます。Rettyでは、特定の食べ物のジャンルに詳しいユーザーに「焼肉好き」のように称号を与え、そういった人の意見の評価は通常ユーザーの評価より際立つようになっています。
サービスごとに一定の条件でユーザーにバッジや称号を与えるなどして、影響力を持たせることも検討してみるといいかもしれません。
自分と似ている人の意見
街で自分とちょっと似ているような人がおしゃれな服を着ていたら、自分も似合うのでは?と興味が湧きますよね。
レビューは様々な人がしますので、自分と全然違う人のレビューでなく、自分と似ている人のレビューの方が圧倒的に役立ちます。そうしたレビューを優先的に見せられる方法を考えられると良さそうです。
海外の化粧品販売サイトSephora.comでは、肌のタイプに合わせてレビューにフィルターをかけられます。似ている人のレビューだけを参考にできるのでよりレビューの信頼度が上がります。
フィルターだけでなく、事前に自分の特徴を登録しておけば、自分に似ている人の評価が高いものにバッジがついたり、そういった評価を加点しユーザーごとに最適化する評価システムなんかも考えられそう。
知り合いの意見
当然、知り合いの意見は信頼があります。
Instagramでは自分の知り合いがフォローしていたら表示されます。そして、自分もフォローしようと思います。
他にできることは、ユーザーに対してユーザーを紹介することをいかに動機づけ、簡単にできる導線を作れるかだと思います。
こうした理由で、アプリを友人に紹介することで報酬を与えたり、すぐにいいなと思ったものを共有できる導線を用意しているものが多いですよね。
まとめ
評価のパターンは大きく分けて2種類ある。
みんなの評価
あの人の評価
専門家
パワーを持ったユーザー
自分と似ている人
知り合い
みんなの評価、は数が多いことが前提になる
特に初期段階では、あの人の評価、をうまく使えると良さそう
さいごに:評価は本当に必要か?
評価についてまとめておいて、最後にこんなことを言うのはあれですが、
評価は確かに重要だけど、評価されているものが本当にいいものなのか、は正直そうではないと思う今日この頃です。
評価は便利な判断材料ではあるものの、実際に自分で見て判断したり、本当に自分の好きなものを見つけたりするという探索意欲を失わせてしまうものでもあるな〜と思います。
自分たちがユーザーにどのように意思決定をして欲しいのか、その答えによっては、あえて評価を見せず、自分の目で見て判断してもらうような体験を考えてみてもいいかもしれません。
サービスの性質や強みはもちろん、ユーザーの行動基準にどのような影響を与えるか、まで検討した上で、どのような評価を表示するか、またはしないのか、を判断していければ良いのだと思います。
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