母と母と、母
結婚すると、今まで1人だった母が2人になる。
子供を産むと自分も母になる。
母が三人になる。
母と母と母である。
母とは不思議なものである。
明日は母の日。
結婚してすぐは母たちに何か簡単なものを贈っていた。しかし
子供が産まれて1年目2年目くらいは
子育てと仕事と何もかもで死ぬほど忙しく
マジで忘れてて何も贈らなかった。
カレンダーとかテレビとかを見ない日も多く
全然気が付かなかったりもした。
母の日は5月の第2日曜日。
最近知った。
日曜日は普通に休みなので、気が付かないわけである。もはやこんな雑な言い訳は、私のガサツさを物語ることしかしない。
ただ、そんなガサツMAXな私でも
子供が生まれて3年目4年目くらいは
転職し、余裕が生まれたこともあり
母の日に気がついていたが
気が付かないふりをしていた。
だって自分の母を思う前に
自分自身が母であることを自覚しまくる日々の中で
誰も私に何もない。
夫はそーゆーのを忘れてしまうタイプの男であるし
子供はまだ母の日なんて知らない。
なにか贈り物や言葉をもらえることを期待して
その期待が外れてがっかりしたくないし
そもそも期待するなんてなんだか浅ましい。
しかし日々多くの時間と心を費やしているので
感謝されたい、三人目の母ビギナー(私)。
この感謝されたい気持ちは
浅ましくも確かに私の中に常にある。
そのため期待してしまうのだ、
母の日くらいはと。
なんだか、もはや通知表のようにさえ思ってしまっていた時もあった。
どうかしている。
でもだから、
そんなかっこ悪い気持ちに気がつかないためにも
自らのガサツをウリにして
母の日に気が付かないふりをするしかないのだ。
もしも
母や義理母に何かプレゼントを贈るとなると
私は母の日に気がついて
自分の感謝して欲しい気持ちに気が付いてしまうから。あかん。
だから母の日なんて忘れてたふりをして
三年目四年目も何も贈らなかった
無礼な母ビギナー。うける。
※そもそも自分の母は母を40年近くやっているのでたかだか母歴5年くらいの私はひよっこ母とさせていただく。🟰母ビギナー。
でも最近、そんな自分を2周くらいして
遅ればせながらやっと気がついた
母も義理母もきっと
私と同じ気持ちであると。
世の中の母はみんな同じ気持ちであると。
だから、いつも母は何かをもらったり労われたりすると、少しビックリするのだろう。
あの白々しさは演技だ、間違いない。
そしてその後の笑顔は本物だ。
きっと日本中の母の頭の片隅には
母の日は忘れて置くべし。と走り書きのメモある。
それなのに
率先して母や義理母に何かを贈る三人目の母とは。
なんとも不思議な存在である。
つまり言いたいのは
夫よ、日々子育てする嫁に何か
労いをくれ。
そうすれば、世界が丸く収まるのだ。
三人目の母は義理母にも母にも気持ちよく何かを贈れるのだ。ガサツを盛らなくて済むのだ。
母だけど、母の日を白々しく忘れなくてよくなるのだ。
ちなみに私はというと
夫にもう、
母の日だからコレ頂戴とハッキリ言ってみた。
そしたら嫌な顔ひとつせず買ってくれた。
本当に忘れているだけで感謝がないわけではないようだ。(たぶん)
世界が丸く収まるためには
奥ゆかしさなんてクソ喰らえだと思った。
今年は2人の母に何かを堂々と送ろうと思う。