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【AW20】真実のクロスプラットフォーム・アトリビューション

「真実のクロスプラットフォーム・アトリビューション」へようこそ。AdAgeのシニアレポーターTim Petersonです。今日はクロスプラットフォーム・アトリビューションについてお話ししますが、その前に、パネリストの皆さんに自己紹介頂こうと思います。まずはダナさんから。

Disney)Dana McGrawです。ディズニー広告営業チームのデータサイエンスとオーディエンスモデリングを統括しています。

Hulu)Huluの広告販売リサーチ担当副社長、Asaf Davidovです。Huluのアトリビューション測定の全てを統括しています。

Samba TV)私のはAshwin Navinです。Samba TVの共同創立者兼CEOです。我々はグローバルなテレビデータと分析の会社です。

ありがとうございます。先ほど申し上げたようにTim Petersonです。クロスプラットフォームアトリビューション、キャンペーンアトリビューションは大きな話題であり、重要なトピックです。一部の人にとっては、非常にインサイダーな話題でもあります。まず、クロスプラットフォームのキャンペーンアトリビューションとは何か、説明して頂きたいと思います。

Hulu)では、その言葉を分解してみましょう。まず、キャンペーンの効果について。キャンペーンの効果とは、簡単に言えば、広告キャンペーンの成果を測定できることであり、ある種の指標で見られることです。「アトリビューション」というと、通常は「ロワー(下流)ファネル」を意味します。もう少し詳しく説明しますが、ある種のコンバージョン指標は、「店舗に足を運ぶ」「ウェブサイトにアクセスする」「店舗で製品を購入する」など(ありがたいことに最近では多くの人がそうするようになっています)。これらの広告露出を、ある種の指標に結びつけることができるのです。
クロスパブリッシャーやクロスプラットフォームのキャンペーン効果について言うと、それは多くの異なるプロパティ間で行うことができる能力です。例えば、ESPN、Hulu、ABC、モバイルデバイス、CTV、PC。そしてリニアとデジタル。最後の部分が最も重要です。Sambaは、デジタルとテレビを結びつけ、広告主のキャンペーン成功の尺度を見つけるという部分で、私たちを支援してくれました。

素晴らしい。ここには沢山のことがあると思います。クロスプラットフォームキャンペーンのアトリビューションについて聞くと、「THE WIRE」(HBO)のレスター・フリーマンを思い出します。これには個々のピン(この場合データ)が必要になりますが、ウェブ全体を構築しています。
データの話をしましょう。ディズニーやHuluはデータを前面に押し出していますね。AshwinはSambaのACRデータで足りない部分を補ってます。Dana、あなたから始めましょう。他のデータと、あなたがここで入手したデータの役割、クロスプラットフォーム・キャンペーン・アトリビューションは実行可能か…話して貰えませんか?

Disney)もちろんです。私たちのファーストパーティデータは、規模の点でも、ゲストや顧客との関係の点でも負けないものです。ファーストパーティデータは、お互いに実際の関係を持っていれば、全体のプロフィール像をよく表してくれます。
先ほどAsafが説明したアトリビューションを考えると、データがあれば、フロントエンドで適切な結果を得るために、適切なオーディエンスをターゲットしたいと思うでしょう。この2つの要素が結びついています。つまりブランドのKPIを理解、フロントエンドではアトリビューションで何を達成しようとしているのかを理解します。そして、スケールアップしたオーディエンス・セグメンテーションや機械学習モデルを用いて、適切なオーディエンスへ広告を配信します。そうすることで、バックエンドでの無駄な在庫が発生しない様にします。

Asaf、どの様なデータがあるか、また、そのデータがディズニーのセールスチームをどの様に補完しているか、Huluの観点からお話し頂けますか?

Hulu)幸運なことに、私たちは、自分が何者で、何をしているのかを少しずつ教えてくれる購読者に恵まれていると思います。彼らが何を見ているか、私たちは少し知っています。個別には見ていません。視聴者の行動をよりよく理解するために、情報を全体的に見ています。
ですから、私たちがやっていることの多くは、Danaのデータセットと結びつけて、よりよく理解しようとしていることです。例えば、様々なプラットフォームがありますが、1つのプラットフォームから別のプラットフォームに人々はどの様に移動したのか。異なるプラットフォームで起きている断片的な視聴を、よりよくまとめるために。

Disney)そうですね。Huluとは長い間パートナーシップを築いてきましたが、それは今も、私たちにとって刺激的で興味深いものです。Huluとの提携が現在のようになる前から、ディズニーの視聴者全体での増加分がどのようなものか、実際に理解していました。そして、Huluの視聴者を加えることが当社にとって大きな意味を持つ増分だけでなく、補完の意味も持つことになりました。つまり、メッセージの順序、リターゲティング、リーチをどのように考えるかということが、統合された組織で協力して行うことになるのです。

Hulu)つけ加えると、これはSambaで行っている作業に繋がります。私たちは、この作業を一体化して行うようになっています。Huluでは、広告キャンペーンを見た視聴者の60%は、リニアテレビではその広告を見たことがないとしています。
つまり、Huluは、リニアテレビの視聴者を補完できるのです。現在、私たちはディズニー・ファミリーの一員であり、この様に様々なプラットフォームを横断して結びつけられる様になったことは重要です。

60%!それは大きな数字ですね。これは興味深いもので、歴史的には、少なくともこの数字を判断することは困難でした。リニアテレビで私の広告を見た人、ストリーミングで私の広告を見た人、その人は同じですか? 重複しているのか、実際には分からないのです。Sambaは、どの様にそのギャップを埋めているのか、お話頂けますか?

Samba TV)ディズニーの様な会社と一緒に仕事ができるのは名誉なことで、(ディズニーは)現在Huluを統合しています。Sambaのデータで見ることができたのは、巨大なリニアプラットフォームとの組み合わせです。Sambaで測定できるディズニー・オン・メディア・ネットワークと、先程の強固なデータとの組み合わせです。ディズニーの様なスケールの企業は、世界でもごく僅かです。ブランドを紹介するために、リッチで高品質な環境を提供できます。そして今、私たちはそれを証明するデータを持っている。
Sambaのデータは、テレビのOSに搭載されている技術を基に構築されています。この技術は、世界中の何百万ものスクリーンを対象とした大規模なテレビのフットプリントであり、どの瞬間に、何がスクリーンに表示されているか把握できます。これらのデータを集約すると、リニア・プラットフォームが、ブランドを後押しして商品への欲求を高め、ディズニーの様な企業が消費者とのあらゆるタッチポイントを繋ぎ合わせ、ブランド構築のための価値あるプラットフォームを提供できることが分かります。私たちのデータは、基本的にリニアテレビを認知させるためのものであり、リニアテレビをデジタルやOTTでの測定と同レベルに高めます。

ACR(Automated Content Recognition)…それがあなたのゲーム全体ですね。そこで、Samba TVが活躍する。これは頭字語ですが、全く新しいものではありませんね。しかし、この頭字語は、この1年で交わした会話の中でたくさん出てきました。また、これまでディスプレイ広告バイヤーや従来のテレビ業界にいた人が、今になってストリーミングに進出してきていることも知っています。しかし、今は明らかに融合が進んでいます。だから彼らは、ACRについてもっと知りたいと思っています。というのも、特に新しいタイプのデータ、そしてテレビ視聴率の測定という話になると、人々は次のように思うかもしれません。「これはニールセンの新しいパネルなのか?」「人々が日記を書いているだけなのか?」「ACRのデータはどんなものなのか?」

Samba TV)いい質問ですね。ACRは、テレビデータの第3世代の様なものだと考えています。第1世代は、20世紀に映像が放送されたとき誕生しました。測定する唯一の方法は、リビングルームに設置された(ピープル)メーターか、視聴した番組を書き留めるダイアリーを使って手作業で収集することでした。それは20世紀には適していました。
21世紀に入ると、ケーブルがリビングルームで過ごす多くの時間を表していることが分かります。そこで、ケーブルで配信される500チャンネルのチャンネルガイドに適した、セットトップボックスからのリターンパスデータで補強されたパネルが見られるようになりました。
今はデータの規模が拡大、多チャンネルの場合にパネルではできなかったギャップを埋められるようになっています。
Over The Topは方法論を打ち破ったのです。21世紀の今、私たちは無限の選択肢を持っています。Sambaの開発は、基本的には信号処理です。放送、ケーブル、ストリーミングに関わらず、テレビに届くオーディオとビジュアルの信号の分析です。21世紀の私たちは、映像をどのように入手するかには関心がありません。私たちが独自に開発し、TV OSに搭載したソフトウェアとアルゴリズムを用いて、大規模なビデオ消費の把握が重要です。これにより、リビングルームはこれまで以上に理解される様になりました。その理解をアイデンティティ(ID)と結びつけ、リニアと他メディアのタッチポイントが重複しない様にできます。そうすれば、今日私たちがディズニーと話しているような、非常に強力なプラットフォームが出来上がるのです。

Disney)これがSambaとのパートナーシップの大きな部分を占めています。興味深いのは、プラットフォームにとらわれず、消費パターンを理解、適切な結果を得るために適切なタイミングで適切な視聴者をターゲティングできるという考え方です。私たちにとってのSambaの役割は、デジタルでかなり強力なオーディエンス・セグメンテーションを構築できることです。視聴データを取り込み、データを使って構築したモデルやセグメントをリニアに重ね合わせ、最適の視聴者にどの様に配信するか、プラットフォームに依存しないことができるのです。

Dana、この点ですが、「近い将来のimpという世界」という考えがあります。つまりABCの番組を見ているとしたら、ケーブルボックスであろうが、コネクテッドTVデバイスを通じてストリーミングで見ていようが、スマホのTV Everywhereアプリで見ていようが本来関係ない筈です。買い手の中には交渉戦術かもしれないと言う人もいますが、「あるコンテキストで提供されている方が価値があり、別のコンテキストの場合は払いたくない、或いはそれ程払いたくない」という人もいるでしょう。ディズニーはどの様なアプローチをとってますか? どの様に考えますか? 異なるプラットフォームはどの様に組み合わされますか?

Disney)私たちは、成果とファネルというアプローチで、スケールや具体的な行動と成果をどの様に結びつけるか考えています。つまり、特定プラットフォームというより、目標、つまり成果を重視しています。そのことの方が重要です。
上位ファネルでは、認知、リーチ、ブランドへの親近感がありますね。
ファネルを下っていくと、具体的な行動に繋がります。どの様なアクションを起こすかはコンテキストに大きく関係します。コンテンツのコンテキストだけではなく、コンテンツを消費する時のあなたのコンテクストです。
ですので、私たちは「ファネルについて考えよう。そして、ファネルの各工程でどの様なアクションが起こるのか理解しよう」というアプローチをとっています。そしてそれは、リニアからデジタルへのリターゲティングにもつながります。ファネルの各ステップで望ましい結果を得るために、メッセージングの順序を決め、フリークエンシーを調整するのです。

Asaf、ターゲティングですが、アトリビューションの話になると、しばしば、そして当然のことながら、それは(効果)測定であるので、人々は測定のことだけを考えるような気がします。私は広告を出しました。出したのですが、ビジネスにはどの様な効果をもたらしたのか…ウェブサイトを訪れたり、店舗に来たり、コールセンターに電話したりする人をどの程度誘導したのかを知りたいのです。
しかし、アトリビューションには、リアクティブではなく、プロアクティブになることのできるターゲティング的な要素もあると思います。それはどの様なものでしょうか?

Hulu)測定側である私より、Danaに話してもらおうと思います。でも、今、彼女が言ったことは、まさにその通りです。繰り返しますが、ファネル全体から始めて、人々はどこにいるのか、そのオーディエンスはどの様なものか理解することができます。
リニアの世界では番組をターゲットしていましたが、いわばそれは現在のオーディエンスの代理でした。私たちはオーディエンスを理解しています。彼らが何回見たか把握しています。何を求めているかも分かります。そして、「実際には何を買ったのか」といったクローズド・ループを理解することで、もう少し賢くターゲットを絞ることもできるのです。でも、Danaに譲りますね。彼女は間違いなく僕より賢いから。

Disney)その通り。これこそクローズド・ループです。まずは「傾向スコアリング」の様なものから始めます。ショッパーの傾向…つまり、家庭で消費財を購入する意思決定者の傾向です。あるいは、特定の店舗に行ったり、特定のブランドを買うといった傾向です。そして、クローズド・ループです。私たちは、この傾向や、望ましい傾向に基づいてターゲットを設定。そこにはいなかったかもしれないが、ブランドとエンゲージメントを獲得するであろう新しい消費者を生み出します。そして、私たちのチームが密接に連携しているクローズド・ループです。これがアトリビューションです。これが測定です。そして、どの様にモデルをアップデートし、改善し、効率的なターゲティングを行うかという継続的なフィードバック・ループになります。

データのアップデートといえば、リターゲティングの話があります。例えば、従来のディスプレイ広告とリターゲティングの話をしたとき、いつも指摘されるのは、ネット上で追いかけ回されるパンツや靴です。既に購入したのに「何故まだこの広告が表示されるの!」と叫ぶようなものですね。リターゲティングが効果的になるように、しかも迷惑にならないように、これは今どの様に進化しているのでしょうか?

Disney)素晴らしい質問です。そこで、フリークエンシーの調整、フリークエンシーの上限設定、フリークエンシーの管理、データに基づいたターゲティング、リターゲティングが必要になります。
全体的に考えると、「あ、見て。彼らはそれを見た。もう一度行ってください。もう一回。」つまり、一緒になっている必要があるのです。これは、Ashwinと彼のチームが考えたパートナーシップです。彼らはフリークエンシーのツールを使って素晴らしい仕事をしてくれましたし、それを理解して、どうやってまとめるかを考えてくれました。
ターゲティングは、実に興味深いものがあります。そして、リニアにまで広がると、さらに興味深いものになります。ACRを使って、私たちが構築したモデルを重ね合わせました。データドリブンなリニアを考えると、自分が考えていることの範囲内で、宇宙全体が広がっていくんです。 そうすると、「でも、彼らはかつてここにいた。もう一度当ててみよう」といった初歩的な作業ではなくなります。つまり、そのメッセージをどう機能させるかということを中心に、戦略を形作ることになるのです。

Hulu)私も加えたいと思います。Timがパンツの広告を何度も何度も見ているのは、「実際買ったのか」を解明する信号が起こっていなかったからです。Ashwin, Dan, 私それぞれの立場で考えているのは、「Timが同じパンツを何度も見なくて済むように、どうやって繋がりを作るか」ということです。

例えばスニーカー企業の場合、私が、3週間前に商品を購入したかどうか知るには、広告主のデータ活用という観点で、何が必要で、何が可能なのでしょうか?

Hulu)つまり、色々な調査ができるということです。特に、Sambaとのパートナーシップを通じた調査ができます。フルファネルについて話しました。ブランドの有効性を測定できます。つまり、人々は実際に購入する前に、製品やブランドについて知る必要があるのです。このように様々な調査を行うことで、どのクリエイティブがより長期的に人々のコンバージョンを促進するのに役立っているのかを理解できます。それから、先ほど私が言ったように、現金取引のビジネスもあります。QSRはそのような傾向があります。ですから、マクドナルドに入っていく人々の集団を理解することは、人々が実際にそれを行っているかどうかを理解するための1つの結果となるでしょう。マクドナルドに入ってくる人たちの構成を理解できます。広告主のCRMデータを持ち込むこともできます。そして、そのデータを繋ぎ合わせて、ティムはどんな人なのか、ティムに似ている人はどんな人なのかを1対1で理解、実際にティムがそのパンツを買ったかどうかをより正確に推定するために、人々のクラスターを見つけようとしています。私はこの例を使い続けるつもりです。

Disney)それはひとつのスペースです。オンボーディングに関する質問ですが、幾つかのユースケースがありますよね。コンプライアンスに則った方法でデータを照合、既にリーチする方法を知っていて、再度お金を払いたくないと思われるオーディエンスを除外できます。つまり、抑制のためのユースケースです。
それから、ルックアライクモデリングでも多くの仕事をしてきましたが、そこでは「この人たちは本当に価値の高い人たちだと分かっているので、彼らによく似た行動をする人を見つけて、その価値の高いオーディエンスをターゲティングし続けたい」というスペースがあります。つまり、両方の意味があるのです。新規獲得を効率的に行うために、再度お金を払いたくない人を除外する。或いは、新しい製品やサービスを提供するために、これらの人々に継続的にアプローチ、同じ様な行動をとる人々にさらにアプローチする。

Hulu)広告主のKPIによると思います。リーチが唯一のKPIであれば、フリークエンシーの上限を「1」にして、できるだけ多くの人にリーチするようにします。コンバージョンに繋げるためには、より多くのフリークエンシーで露出する必要があると考えられます。
バランスをどうとるかですね。ブランドを確立したいと思った場合、数回の露出でいいかもしれません。ですから、広告主と会話をすることは、適切な測定ソリューションを見極める上でとても重要です。そして、次のキャンペーンのためのターゲティングも重要です。

この話に戻りたいのは、あなたが成果ベースのアトリビューションへの道を示しているからです。というのも、今年は家で時間を持て余している人が多く、テレビや他のスクリーンの前で過ごすことが多いからです。しかし、全世帯を直接測定することはできないでしょう。そこで、可能な予測についてお話頂けますか?
そして、アトリビューションに関してはどの程度説明できますか? 例えば、私の具体的な広告接触は測定できないとします。しかし、それをどの程度予測、パンツを買ったか否かに結びつけることが可能なのでしょう?

Samba TV)良い質問ですね。まず1つ目。テクノロジーとしてのSambaは、最も安いスマートテレビから、最も高価なテレビまで、20ブランドの中に存在します。このように、国内外を問わず、非常に幅広い層を対象としています。データサイエンスチームは、地理的にも人口統計的にもバランスが取れていて、予測可能なテレビのフットプリントのサブセットをどのように作成するか考えるために、厳密なパネル化を行っています。これにより、正規化されたベースで、データを使用して意思決定を行い、国勢調査レベルでリビングルームを理解できるのです。過去に見たことがないほど大きなパネルになります。また、従来のリニアからデジタルIDへのクロスオーバーが可能なことも明らかです。リニアからデジタルへ、そしてデジタルからリニアへのクロスオーバーが実現すれば、これまで不可能だったハイフィデリティな方法でリニアをつなぐことができます。従来の広告露出と、先ほどDanが言っていたデジタルでの次の露出を結びつけることができます。そして、購入、ウェブサイトへの訪問、アプリのインストールなど、ロワー(下流)ファネルでの複合的な効果を確認できます。これらは全て、正確につなぎ合わせることができます。つまり、全てのコンシューマージャーニーを全てのステップで見ることができるのです。コンバージョンをもたらしたのはリニアなのか、デジタルなのか、どの様な組み合わせがより効果的なのか、あるいは特定クリエイティブの組み合わせが最終的に最良の結果をもたらす可能性があるのか、といったことですね。以上が、これらの要素がどのように組み合わされているかについての大まかな概要です。
ディズニーと取り組んできた方法論は、どの様にして販売を促進するかということであり、これらの要素が販売を促進するという単に相関的な仮定ではなく、コンシューマージャーニーの各ステップにおける因果関係をどの様に把握するかということです。販売を促進する差別化要因は? ご存知の様に、最近のシリコンバレーでは、この様なことを言うのはあまり好まれませんが、リニアやビデオは、認知やコンバージョンを大幅に向上させます。なぜなら、私たちの世界は「ラストタッチ」に飲み込まれているからです。
そのブランドや商品に対する欲求や認知度、需要は、数ヶ月前に構築されたものだと考えると、私たちは恐らく「ラストクリック」を過大評価しているのです。今では、コンシューマージャーニーのすべてのステップで消費者を見ることができるので、実際にそれを証明することができます。

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いいですね。ラストクリック・アトリビューションは、多くの人にとって唯一のアトリビューションだと思います。デジタルでは歴史的にそれが主流だったので、ご存知の方も多いでしょう。私たちは、このような面では逆戻りしています。
その点を踏まえ成果ベースのアトリビューションについてDanaにお聞きします。セールスやターゲティングの観点から、この様に成果を考慮するにはどうすればいいでしょうか。というのも、これまで広告主は「よし、このキャンペーンを設定しよう、うまくいけば成果が出るかもしれない。もう少し賢くなれるかもしれない」と言っていたかもしれないからです。今日、成果ベースのアトリビューションではファネルはどれだけ充実していますか? 広告主の業種(タイプ)に関わらず、カバーできますか?

Hulu)私たちはファネルのほぼすべての部分を測定することができます。現在、私たちに欠けているものは、ファネルの全てのポイントで人を結びつけることです。つまり、Timはどの時点でブランドに気付き、どの時点で購入を検討し、購入したのか、或いは商品に興味を持ち、店舗へ行ったのか、そしていつ実際に購入したのか、ということです。「ラストタッチアトリビューション」の必要性は理解します。というのも、「Timがそのブランドや製品について知ったのは、パンツを買った店だけだ」とすっきり言えるからです。ただし、人間である以上それは真実ではありません。
だからこそ、私たちはその測定方法を進化させなければなりません。そして私たちは、そのための様々な要素を見つけ出そうとしています。ですから、それができるようになること。それを解決できるかどうかは非常に重要です。私たちは今、解決しようとしています。
アウトカム(成果)ベースの保証という観点からは、先ほどの話に戻りますが、KPIに依存するということと、広告はパブリッシャーと広告主のパートナーシップであるということです。そして「実際に何が行われているのか」について話し合う必要があると思います。私たちは何を達成しようとしているのか」という会話が必要だと思います。結局のところ、誰もが製品を売ろうとしています。そしてそれは良いことです。もし、Huluやディズニー、ESPN、ABCがあなたをウェブサイトに誘導するとしたらどうでしょう?そうすると、必要としていない商品だったり、70億ドルなのにガム1個…そんなのに使いたくないと思ったりする。それは本当にパブリッシャーのせいなのでしょうか。色々な意見があると思います。広告主がそうだと言っている訳ではありません。
私たちが本当に理解しようとしていることは何なのか、ある種の妥協がある筈です。ですから、市場が本当にアウトカム(成果)ベースの保証に移行しているかは分かりません。そこに到達するには、まだまだやるべきことがあると思います。

確かに。700万ドルのガムを売ろうとする人はいないでしょう。それが、大統領が噛んだ金のガムでもなければ(笑)
Dana、成果ベースのアトリビューションは、いわば新しい機能です。この変化は広告主との会話に反映されていますか? また、ディズニー・アドセールスで広告主と仕事する上で、どの様なことが可能ですか?

Disney)私たちは長い間、この目標に向けて構築してきましたが、それを見据えていました。オーディエンス・セグメンテーションに関する様々な予測モデルは1,000種類以上になります。その中には、来客数や購買傾向なども含まれています。私たちは、多くの種類のターゲティングと配信セグメントが、成果を念頭に置いて行われる空間で、実際に活動しています。そして今、私たちとのパートナーシップ、そしてSambaやAshwinたちとの仕事の中で、クローズドループやフィードバックループがどの様なものか考えています。私たちはまず、質の高い効率的なターゲティングから始めています。しかし、プロセスが進化するにつれ、どの様な広告、どの様なクリエイティブ、どの様なプラットフォーム、どの様なタイミング、最終成果のためにフリークエンシーをどう設定するか考えるようになります。クローズドループはどの様になっているのでしょうか? そうすれば、フィードバックが来たときに、最適化することができます。私たちは常にモデルを改良しています。フロントエンドとバックエンドが実際に連携することで、まさにSambaを使って、ディズニーの広告販売の連携を市場に投入したのです。つまり、Hulu、ディズニー、ESPN、ABC、すべての企業がSambaと一緒になったのです。これは私たちのモデルがリニアテレビにどのように重なっているかを示しています。これは、全体的な露出がどの様になっているか、アトリビューションがどの様に恩恵を受けているかを示しています。そして、このループが戻ってくるとどうなるのか、最適化と改良を続けてサービスを向上させていきたいと考えています。

最後にクロスプラットフォーム・アトリビューションの未来についてお話ししたいと思いますが、50秒に収めるのは非常に難しいですね。
Ashwin, クロスプラットフォームのCPアトリビューションに関して、ここ1~2年でどの様なマイルストーンや進展があると思いますか?

Samba TV)私たちがフリークエンシーで行っている作業には興奮しています。ストリーミング・プラットフォームの前にいて「あの広告、さっきから何度も見てるけど、リニアとOTTで重複が取れていないから効率が悪いんじゃない?」という状況に陥ったことは誰にでもあると思います。すべてのマーケターが理解しているのは、業界の大いなる無駄ということです。そして、フリークエンシーを管理すること、特に今日のチームが提示した方法は飛躍的進歩だと思いますので、期待しています。

なるほど。これで全ての時間が終了です。ありがとうございました。

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